
店舗テナントの駐車場は出入口に注意!歩道切り下げ・道路工事の許可・契約前の確認点|群馬県
「駐車場が5台付いているから、この店舗なら営業できそう」
「道路との段差は、ブロックを置けば車が出入りできる?」
「駐車場の入口を広げたいけれど、契約後に工事できる?」
「歩道やガードレールの撤去費用は誰が負担する?」
群馬県の前橋市・高崎市・太田市・伊勢崎市などで店舗や事業用テナントを探している方の中には、駐車場の広さや台数を重視している方も多いのではないでしょうか。
特に、飲食店・美容室・小売店・クリニックなど、お客様が車で来店することを想定した業種では、駐車場が重要な物件条件になります。
しかし、駐車スペースがあることと、予定している営業に必要な車の出入りが問題なくできることは別です。
道路と敷地の間に歩道・縁石・ガードレールなどがある場合、出入口を新設・変更するための道路工事に、道路管理者の承認が必要になることがあります。
さらに、工事が認められるかどうかは、道路の形状や交通安全上の条件などによって異なります。
今回は、群馬県の公式資料と前橋市・高崎市の手続きをもとに、店舗テナントの駐車場で契約前に確認しておきたい事項を詳しく解説します。
■店舗テナントは駐車場の「台数」だけで決めない
駐車場付きの店舗を探すとき、まず目に入るのは駐車可能台数です。
例えば、
駐車場3台付き
駐車場5台付き
敷地内駐車場10台
店舗前に来客用スペースあり
などの募集条件です。
もちろん、台数は大切です。
しかし、実際の営業では駐車台数以外にも確認することがあります。
| 確認項目 | 主なチェック内容 |
|---|---|
| 駐車台数 | 来客数や従業員数に合っているか |
| 出入口 | 車が安全に出入りできるか |
| 駐車区画 | 車を停めやすい広さがあるか |
| 車路 | 駐車時・出庫時に必要なスペースがあるか |
| 道路との段差 | 歩道・縁石などの障害がないか |
| 車種 | 軽自動車・普通車・配送車などに対応できるか |
| 契約上の使用範囲 | どの区画を使えるか |
| 維持管理 | 舗装・ライン・設備の修理負担はどうなっているか |
例えば、駐車場が5台あっても、車の出入口が狭く、大きな車では出入りが難しい場合があります。
また、前面道路に交通量が多い場合、駐車場へ入るための右折や出庫時の安全確認など、実際の運用にも注意が必要です。
駐車台数だけでなく、車の動きまで考えて物件を比較しましょう。
■道路と駐車場の間に段差がある場合はどうする?
店舗の敷地と道路の間に歩道がある場合、縁石などによって段差が設けられていることがあります。
車が乗り入れるためには、歩道や縁石を切り下げる工事が必要になる場合があります。
これを一般に「歩道切り下げ工事」といいます。
ただし、歩道は歩行者が通行するための道路施設です。
そのため、店舗側が自由に形状を変更できるわけではありません。
国土交通省では、駐車場や車庫への乗入口を設けるための歩道切り下げやガードレール撤去などについて、道路管理者の承認が必要であると案内しています。
重要なのは、貸主が店舗としての使用を認めていても、道路管理者が予定する出入口工事を認めるとは限らないことです。
■群馬県では道路法第24条による承認が必要になる場合がある
群馬県では、道路管理者以外の者が道路に関する工事を行う場合、道路法第24条に基づく承認を受ける必要があります。
群馬県の公式案内では、具体例として次の工事が示されています。
歩道の切り下げ
ガードレールの撤去・移設
縁石の撤去・移設
道路側溝の移設
このような工事を「道路の承認工事」と呼びます。
工事費用は誰が負担する?
群馬県の案内では、道路の承認工事の費用は申請者負担とされています。
ただし、店舗テナントの場合に、借主・貸主のどちらが申請者となるか、最終的に誰が費用を負担するかは個別の確認が必要です。
例えば、貸主が建物の引渡しまでに出入口を整備する場合と、借主が開業に合わせて工事を依頼する場合では、契約上の負担関係が異なる可能性があります。
契約前に次の事項を確認しましょう。
工事の申請者は誰か
工事費用を誰が負担するか
貸主の承諾は得られるか
道路管理者の承認を受けられる見込みがあるか
工事ができない場合はどうするか
なお、道路工事の承認が必要なことと、その工事が必ず承認されることは別です。
■前橋市では店舗の車両出入口に具体的な基準がある
群馬県内でも、物件が所在する場所によって相談窓口や工事基準が異なります。
例えば、前橋市が管理する道路については、前橋市へ承認工事の申請を行います。
前橋市の公式案内では、車両乗り入れのための歩道切り下げについて、出入口の延長が原則として次のように示されています。
| 用途 | 出入口の延長の原則 |
|---|---|
| 一般住宅 | 4メートル |
| 店舗等 | 6メートル |
また、出入口は原則として1路線につき1か所とされています。
店舗なら必ず幅6メートルにできる?
いいえ。
上記は前橋市が示す原則的な取扱いであり、どの店舗でも希望する位置に幅6メートルの出入口を設けられるという意味ではありません。
実際には、道路状況や交通安全上の条件などを確認する必要があります。
また、この基準を前橋市以外の道路にそのまま当てはめることはできません。
前橋市の申請手続き
前橋市では、承認工事の申請後、審査を経て承認書が交付される仕組みになっています。
公式案内によれば、申請受付から承認まではおよそ2週間が目安とされています。
ただし、これは工事完了までの日数ではありません。
設計・資料準備・関係者との調整・実際の施工に必要な期間も考慮する必要があります。
■高崎市では道路上の乗り上げブロックにも注意
高崎市で店舗を探している場合、特に知っておきたいのが、道路と敷地の段差に関するルールです。
高崎市では、駐車場などへの自動車の乗り入れのため、道路上に乗り上げブロックや鉄板などを設置することを禁止しています。
理由として、車道にはみ出したブロック等が自転車やバイクの事故につながる危険や、雨水の流れを妨げる問題などが挙げられています。
つまり、
「道路との間に段差があるから、ホームセンターでブロックを購入して置こう」
という対応はできません。
段差を解消する必要がある場合は、道路管理者へ相談し、適切な工事方法を確認しましょう。
高崎市では、歩道の切り下げやガードレールの撤去などについて、自費工事承認申請の手続きが用意されています。
■群馬県内でも国道・県道・市道で相談先が違う
店舗前の道路が、国道・県道・市道のどれに該当するかによって、道路管理者が異なります。
また、国道であっても国と県などで管理区間が分かれる場合があります。
| 道路の管理区分 | 主な確認先 |
|---|---|
| 国が管理する国道 | 国土交通省の該当国道事務所等 |
| 県が管理する道路 | 群馬県の管轄土木事務所 |
| 市が管理する道路 | 該当市の道路管理担当部署 |
例えば、群馬県では国が管理する道路の工事について、高崎河川国道事務所などが案内しています。
道路の名称だけで申請先を判断せず、物件の所在地と道路管理区分を確認しましょう。
■駐車場の出入口工事が認められない場合もある
出入口を設ける位置によっては、交通安全上の問題などから、希望どおりの工事が認められない場合があります。
例えば、次のような場所では慎重な確認が必要です。
交差点の近く
横断歩道の近く
バス停付近
見通しが悪い道路
ガードレールなどの道路施設がある場所
歩行者の安全を確保しにくい場所
これらの場所で必ず工事が禁止されるという意味ではありません。
道路管理者が適用する基準や現地状況によって判断されます。
大切なのは、店舗を契約してから出入口工事の可否を初めて確認するのではなく、契約前に相談することです。
■駐車場付き店舗を内見するときの確認方法
駐車場がある店舗では、室内の広さや設備だけでなく、敷地全体を確認しましょう。
① 駐車場の利用範囲を確認する
募集図面に記載された駐車場の位置、台数、使用できる区画を確認します。
共用駐車場の場合は、他のテナントとの利用関係にも注意が必要です。
② 車が安全に出入りできるか確認する
実際に利用する予定の車種を想定し、出入口の幅、道路との段差、車路、転回スペースなどを確認します。
ただし、許可なく現地で車両の乗り入れ試験を行うことは避けましょう。
③ 前面道路の管理者を確認する
工事が必要になりそうな場合は、道路管理者を確認し、承認工事の可否を相談します。
④ 貸主へ工事の可否を確認する
道路管理者の承認が得られる場合でも、賃貸借契約上、借主が自由に敷地や既存設備を変更できるとは限りません。
貸主・管理会社の承諾を確認しましょう。
⑤ 工事費用と開業日程を確認する
工事が必要な場合は、設計、申請、施工などを含めた費用と日程を確認します。
飲食店や美容室などでは、内装工事や設備工事と並行して調整が必要になる可能性があります。
工事区分や費用負担については、次の記事も参考にしてください。
テナントのA工事・B工事・C工事とは?費用負担・指定業者・内装工事の注意点
■駐車場の出入口を変える場合、工事できる前提で契約しない
例えば、次のようなケースを考えてみましょう。
※以下は説明のための仮定例です。
A物件
家賃:月額20万円
駐車場:5台
既存の出入口から車が出入りできる
予定している営業に必要な車種で利用できることを確認済み
B物件
家賃:月額17万円
駐車場:7台
出入口が狭く、拡張を希望している
歩道切り下げ工事の承認可否は未確認
B物件は家賃が安く、駐車台数も多いため、魅力的に見えるかもしれません。
しかし、希望する出入口工事が認められなければ、予定している来店方法に合わない可能性があります。
また、工事ができる場合でも、その費用や工事期間が必要になります。
店舗物件の比較では、家賃と台数だけでなく、開業に必要な状態で実際に利用できるかを重視しましょう。
■店舗テナント契約前の駐車場チェックリスト
契約を検討する際は、次の事項を確認しましょう。
駐車場の台数と利用区画が明確になっている
来客用・従業員用の使用条件を確認した
使用予定の車種で駐車できる見込みを確認した
道路から安全に出入りできるか確認した
歩道・縁石・ガードレールの状況を確認した
出入口工事が必要か確認した
道路管理者への相談先を確認した
貸主による工事承諾を確認した
費用負担と開業スケジュールを確認した
工事が認められない場合の対応を検討した
特に、新たな工事が必要な場合は、不動産会社だけで判断せず、道路管理者や専門業者にも確認することが重要です。
■よくある質問(FAQ)
Q1.駐車場付きテナントなら、車の出入口も自由に変更できますか?
いいえ。
歩道や縁石、ガードレールなど道路施設を変更する工事には、道路管理者の承認が必要になる場合があります。
また、貸主の承諾なども確認が必要です。
Q2.歩道の段差に乗り上げブロックを置いてもいいですか?
高崎市では、道路上に乗り上げブロックや鉄板などを設置することを禁止しています。
他の地域でも道路管理上のルールがあるため、自己判断で設置せず道路管理者へ確認しましょう。
Q3.群馬県で歩道切り下げ工事の費用は誰が負担しますか?
群馬県が案内する道路法第24条に基づく承認工事では、工事費用は申請者負担です。
ただし、テナントの借主と貸主の間で最終的に誰が費用を負担するかは、契約内容などを確認する必要があります。
Q4.前橋市と高崎市では出入口工事の相談先が違いますか?
前橋市や高崎市が管理する道路では、それぞれの市の担当部署が窓口です。
ただし、同じ市内でも国や県の管理道路があるため、道路管理者を確認してください。
Q5.駐車場が多い物件の方が店舗に向いていますか?
必ずしもそうとは限りません。
業種や来客数によって必要な台数は異なります。
出入口、車路、駐車のしやすさ、契約上の利用条件なども含めて比較することが重要です。
■まとめ|店舗の駐車場は「台数」だけでなく「車の出入り」も確認しよう
群馬県で店舗・テナント・事業用物件を探す場合、駐車場付きという条件だけで判断しないことが大切です。
特に、道路と敷地の間に歩道・縁石などがあり、新たな車両乗入口を設ける必要がある場合は、道路管理者への相談が欠かせません。
今回のポイントは次の5つです。
駐車可能台数だけでなく、車の出入口や車路を確認する
歩道切り下げなどの工事には道路管理者の承認が必要になる
前橋市・高崎市などで申請先や具体的な基準が異なる
乗り上げブロックなどを道路上へ自己判断で置かない
工事の可否・費用負担を契約前に確認する
スマイファミリーでは、群馬県をはじめ、埼玉県・東京都・千葉県・神奈川県・茨城県・栃木県の関東7都県で、店舗・事務所・事業用物件のお探しについてご相談を承っています。
「来客用駐車場がある店舗を探したい」
「飲食店や美容室の開業に合うテナントを探したい」
「契約前に確認しておきたい物件条件を整理したい」
といった場合も、業種や開業計画に合わせて物件探しを進めましょう。
道路工事の承認可否や技術的な条件は、道路管理者・専門業者などへの個別確認が必要です。
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家族のように寄り添い、暮らしをもっと豊かに。
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