
賃貸アパートの共用灯はLEDに交換すべき?2027年蛍光灯規制・工事費用・電気代・空室対策を解説
「アパートの共用廊下の蛍光灯は、そろそろLEDに交換した方がいい?」
「2027年末で蛍光灯が使えなくなるという話は本当?」
「共用部分をLED化すると、どのくらい電気代を削減できる?」
「照明を交換すれば空室対策にもなる?」
賃貸アパートやマンションを所有しているオーナー様の中には、共用部分の照明設備を今後どうするべきか検討している方もいらっしゃると思います。
特に、築年数が経過した賃貸住宅では、共用廊下や階段、エントランスなどに蛍光灯を使用している場合があります。
現在、一般照明用蛍光ランプについては、国際的な水銀規制を受け、国内でも2026年から2027年末にかけて製造・輸出入が段階的に禁止されることになっています。
結論からいうと、賃貸アパートの共用灯が蛍光灯の場合、今後の交換や修繕を見据えてLED化を計画的に検討することをおすすめします。
ただし、2028年になったら現在使用している蛍光灯を直ちに取り外さなければならないという制度ではありません。
また、既存の蛍光灯器具へLEDランプだけを取り付ける方法には、安全上の注意点もあります。
今回は、埼玉県・東京都・千葉県・神奈川県・茨城県・栃木県・群馬県で賃貸経営を行うオーナー様へ、蛍光灯規制の内容、共用灯のLED化、費用対効果、施工時の確認事項について解説します。
■2027年末で蛍光灯が使えなくなるって本当?
まず、蛍光灯に関する制度を正確に理解しておきましょう。
経済産業省・環境省によると、水銀に関する水俣条約の決定を受け、一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入が段階的に禁止されます。
対象となるランプの種類によって規制開始時期は異なります。
| 蛍光ランプの種類 | 製造・輸出入の禁止開始 |
|---|---|
| 電球形蛍光ランプ | 原則2026年1月1日 |
| コンパクト形蛍光ランプ | 2027年1月1日 |
| 直管形蛍光ランプ | 原則2028年1月1日 |
| 環形蛍光ランプ | 原則2028年1月1日 |
※電球形の一部は2027年1月1日から、直管形・環形の一部は2027年1月1日から規制が始まります。
2028年になったら現在の蛍光灯は使えない?
いいえ。
規制されるのは、対象となる蛍光ランプの製造・輸出入です。
現在使用している蛍光灯を引き続き使うことや、在庫品を売買・使用することまで一律に禁止されるわけではありません。
ただし、製造が終了すると、将来的に交換用ランプの入手が難しくなる可能性があります。
そのため、アパートやマンションの共用灯を管理するオーナー様は、故障してから対応するのではなく、計画的な設備更新を検討することが重要です。
経済産業省|蛍光灯からLED照明への切り替えはお済みですか?
■賃貸アパートでLED化を検討したい共用部分
賃貸住宅では、さまざまな場所に共用灯が設置されています。
例えば、次のような場所です。
共用廊下
外階段
エントランス
集合ポスト付近
駐輪場
駐車場
ゴミ置き場
建物の外周
管理用の設備スペース
共用部分の照明は、入居者や来訪者が夜間に建物を利用する際の視認性に関係します。
特に、段差や階段のある場所では、足元の状態を確認できる明るさが重要です。
また、建物の入口や共用通路が暗い場合、入居者が不安を感じる可能性もあります。
ただし、照明を明るくすれば必ず防犯性が向上するわけではありません。
建物全体の見通し、死角、施錠設備、防犯カメラなども合わせて確認することが大切です。
防犯設備については、賃貸アパートの防犯カメラの設置場所と管理上の注意点でも解説しています。
■蛍光灯をLEDに交換するメリットとは?
賃貸住宅の共用灯をLEDへ交換することで、いくつかのメリットが期待できます。
① 電力使用量を抑えられる可能性がある
LED照明は、一般的に従来型の蛍光灯より消費電力を抑えられる製品があります。
共用廊下や階段のように、毎日長時間点灯する場所では、電力使用量の差が年間の電気代に影響します。
② ランプ交換の頻度を減らせる可能性がある
LED照明は、製品によって長寿命のものがあります。
そのため、適切な製品を選ぶことで、ランプ交換の頻度や保守作業を減らせる可能性があります。
ただし、LED製品であれば故障しないという意味ではありません。
器具や電源装置にも寿命があり、設置環境や使用時間によって交換時期は異なります。
③ 共用部分の明るさを改善できる
古い照明器具では、ランプやカバーの劣化などによって、十分な明るさが確保できていない場合があります。
照明を更新する際に、必要な明るさや光の向きを見直すこともできます。
④ 建物管理の計画を立てやすくなる
故障した照明をその都度交換する方法だけでなく、設置場所や使用年数を整理し、計画的に更新することができます。
特に複数棟を所有しているオーナー様は、共用灯の種類や数量を一覧化しておくと管理しやすくなります。
■共用灯をLED化すると電気代はいくら安くなる?
LED化の費用対効果を検討する際は、実際の消費電力と点灯時間を使って計算することが重要です。
例えば、次のようなアパートを想定します。
※以下は試算用の仮定であり、実際の製品性能や電気料金を示すものではありません。
試算条件
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| 共用灯の数 | 12台 |
| 既存照明の消費電力 | 40W/台 |
| LED化後の消費電力 | 18W/台 |
| 1日の点灯時間 | 12時間 |
| 電力量単価 | 31円/kWh |
年間電気代の比較
| 項目 | 既存照明 | LED照明 |
|---|---|---|
| 年間消費電力量 | 約2,102kWh | 約946kWh |
| 年間電気代 | 約65,171円 | 約29,333円 |
この仮定では、年間約35,838円の電気代削減となります。
ただし、実際の削減額は照明器具の消費電力、点灯時間、電気契約、使用環境などによって異なります。
すべての物件で同じ効果が得られるわけではありません。
■LED交換工事の費用は何年で回収できる?
共用灯のLED化では、電気代だけでなく初期工事費用も確認する必要があります。
例えば、先ほどの仮定に加えて、12台の照明交換に合計180,000円かかったとします。
年間の電気代削減額を約35,838円とした場合、
180,000円 ÷ 35,838円 ≒ 5.0年
となります。
この場合、単純計算では約5年で交換費用相当を回収できることになります。
ただし、実際には次の費用も考慮する必要があります。
照明器具の購入費
電気工事費
既存設備の撤去・処分費
高所作業費
点検・メンテナンス費
故障時の交換費用
また、電気料金は将来も同じとは限りません。
そのため、費用対効果は1年間の削減額だけでなく、導入費用、保守費用、設備の使用見込み期間を含めて判断しましょう。
■蛍光灯器具にLEDランプだけ取り付けても大丈夫?
ここは、特に注意したいポイントです。
既存の蛍光灯器具にLEDランプを取り付ける方法は、製品と器具の組み合わせによって、安全上の問題が生じる場合があります。
日本照明工業会は、既存の蛍光灯器具に適合しないLEDランプを取り付けることによって、発煙・発火などの事故が起きる可能性を注意喚起しています。
どのような問題がある?
例えば、
LEDランプと器具が適合していない
既存の安定器が劣化している
必要な改造工事が行われていない
ソケットなどの部品が劣化している
誤った施工方法で取り付けられている
といった場合です。
古い蛍光灯器具を利用してLED化する際には、ランプだけ交換できるか、器具全体を更新すべきか、専門業者に確認しましょう。
器具ごと交換した方がいい?
日本照明工業会は、既存の蛍光灯器具をLED化する場合、照明器具全体の交換を推奨しています。
ただし、すべての照明が必ず同じ工事方法になるわけではありません。
器具の種類、使用年数、メーカーの指定、施工条件などに応じて判断する必要があります。
配線変更などの電気工事が必要な場合は、有資格者による適切な施工を依頼しましょう。
■照明器具は何年使える?
蛍光灯のランプ自体が点灯していても、照明器具の内部部品は経年劣化する場合があります。
経済産業省は、日本照明工業会の考え方として、照明器具の設置から10年を適正交換時期、15年を耐用の限度として案内しています。
ただし、この年数はすべての照明器具が必ず10年または15年で故障するという意味ではありません。
設置環境や使用頻度などによって劣化の状況は異なります。
特に、屋外に面した共用廊下や階段では、雨風、湿気、温度変化などの影響も考えられます。
交換を検討したい状況
照明が頻繁に点滅する
異音がする
焦げたような臭いがする
器具に変形や変色がある
点灯しなくなることが増えた
設置から長期間経過している
照明カバーや取付部分が劣化している
異常がある場合は、使用を中止し、専門業者へ相談してください。
■人感センサー付きLED照明は共用部分に向いている?
LED照明には、人感センサーや明暗センサーを備えた製品があります。
例えば、次のような仕組みです。
人感センサー
人の動きを検知して点灯する方式です。
明暗センサー
周囲が暗くなると点灯し、明るくなると消灯する方式です。
タイマー
設定した時間帯に点灯・消灯する方式です。
ただし、すべての共用部分で人感センサー方式が適しているわけではありません。
例えば、階段や共用廊下の照明を完全に消灯する場合、点灯するまでの間に足元が見えにくくなる可能性があります。
また、避難経路に関係する照明や非常用照明などについては、一般の共用灯とは別に法令上の要件を確認する必要があります。
電気代を抑えることだけでなく、利用者の安全性を考えて点灯方式を選びましょう。
■LED化すれば空室対策にもなる?
共用灯のLED化は、空室対策の一つとして検討できる場合があります。
特に、既存の照明が暗い、点滅している、共用廊下の印象が悪いといった物件では、設備更新が建物の印象改善につながる可能性があります。
ただし、LED照明へ交換しただけで、必ず入居者が決まるわけではありません。
例えば、次のような問題がある場合です。
募集家賃が周辺相場と合っていない
室内設備が古い
共用部分の清掃が十分ではない
募集写真が魅力的ではない
入居条件が周辺物件より厳しい
修繕が必要な箇所が残っている
こうした場合、共用灯の交換だけでは十分な募集改善につながらない可能性があります。
設備投資の優先順位を考える際は、賃貸アパートの宅配ボックス後付けと費用対効果も参考になります。
照明設備も宅配ボックスも、導入すること自体が目的ではありません。
どのような問題を改善し、どの程度の費用対効果が期待できるかを確認することが重要です。
■LED交換工事は管理会社に任せればいい?
賃貸管理を管理会社へ委託している場合、照明設備の点検や交換について相談できます。
ただし、管理会社がどこまで対応するかは、管理委託契約の内容によって異なります。
管理会社へ確認したいこと
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 現在の共用灯 | 種類・台数・使用年数 |
| 不具合 | 不点灯・点滅・破損など |
| 交換範囲 | ランプのみ・器具全体 |
| 工事費 | 器具代・施工費・撤去費 |
| 電気代 | 交換前後の見込み |
| 施工業者 | 電気工事の体制 |
| 工事日程 | 入居者への影響 |
| 保証 | 製品・工事保証 |
| 保守 | 交換後の点検方法 |
複数の交換方法が考えられる場合は、費用だけでなく、施工方法や安全性、保証条件を比較しましょう。
また、オーナー様が所有する建物の共用部分で工事を行う場合、管理会社との役割分担や発注権限を確認する必要があります。
■LED交換時に入居者への案内は必要?
共用灯の交換工事では、施工場所や作業内容によって、入居者への案内が必要になる場合があります。
例えば、
共用廊下の一部を使用する
脚立や高所作業車を設置する
一時的に照明が使用できなくなる
工事中に作業音が発生する
電気設備の作業が必要になる
エントランスや階段の通行に制限が生じる
といった状況です。
入居者が安心して通行できるよう、工事日時・作業場所・注意事項を事前に案内することを検討しましょう。
また、工事中も必要な通路や避難経路を確保することが重要です。
■関東7都県でLED交換を検討する場合
埼玉県・東京都・千葉県・神奈川県・茨城県・栃木県・群馬県でも、一般照明用蛍光ランプに関する国の規制は共通です。
ただし、実際の交換工事では建物ごとの状況を確認する必要があります。
例えば、
建物の築年数
現在の照明器具の種類
共用灯の数量
屋内・屋外の設置環境
電気契約
工事業者の作業条件
交換時期
管理会社との契約内容
などです。
また、自治体によっては省エネ設備導入に関する補助制度が設けられる場合があります。
ただし、すべての賃貸住宅で補助金を利用できるわけではありません。
補助制度を利用したい場合は、現在の募集状況、対象者、対象設備、工事前申請の要否などを確認しましょう。
■賃貸アパートのLED化チェックリスト
【現在の設備】
共用灯の数を確認した
蛍光灯の種類を確認した
照明器具の使用年数を確認した
不点灯・点滅などの異常を確認した
共用部分の明るさを確認した
【交換工事】
器具ごと交換する必要性を確認した
LED製品の仕様を確認した
適切な電気工事業者へ相談した
工事費用の見積りを確認した
施工後の保証条件を確認した
既存ランプの適正な処分方法を確認した
【費用対効果・管理】
現在の消費電力を確認した
LED化後の消費電力を確認した
年間点灯時間を整理した
電気代の削減見込みを試算した
入居者への工事案内を確認した
管理会社との役割分担を確認した
他の設備改善と優先順位を比較した
■よくある質問(FAQ)
Q1.2028年からアパートの蛍光灯を使用できなくなりますか?
いいえ。
一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入が段階的に禁止される制度であり、現在使用している蛍光灯の継続使用が一律に禁止されるものではありません。
Q2.共用廊下の蛍光灯は必ずLEDに交換する必要がありますか?
現在、安全に使用できる蛍光灯を直ちにすべて交換する一律の義務ではありません。
ただし、交換用ランプの供給や器具の経年劣化を踏まえて、計画的な更新を検討することが大切です。
Q3.蛍光灯器具にLEDランプをそのまま取り付けても大丈夫ですか?
器具とランプの組み合わせによって異なります。
不適切な取付けは発煙・発火などにつながる可能性があるため、メーカーや専門業者へ確認しましょう。
Q4.LEDにすると必ず電気代は安くなりますか?
消費電力を抑えられる製品はありますが、実際の削減額は交換前後の消費電力や点灯時間、電気料金などによって異なります。
Q5.LED化すると入居者が決まりやすくなりますか?
共用部分の印象改善につながる可能性はありますが、入居が決まることを保証するものではありません。
家賃・室内設備・募集条件なども含めて判断しましょう。
■まとめ|賃貸アパートの共用灯は計画的なLED化を検討しよう
一般照明用蛍光ランプは、2026年から2027年末にかけて、種類ごとに製造・輸出入が順次禁止されます。
現在使用している蛍光灯を直ちに交換する必要があるわけではありませんが、賃貸住宅の共用設備を長期的に管理するうえでは、計画的な対応が重要です。
今回のポイントは次の5つです。
蛍光ランプの製造・輸出入規制を正しく理解する
共用部分の照明器具の種類と使用年数を確認する
LED交換では製品の適合性と施工方法を確認する
電気代削減だけでなく、安全性と保守費用も考える
管理会社と相談し、設備更新の優先順位を整理する
スマイファミリーでは、埼玉県・東京都・千葉県・神奈川県・茨城県・栃木県・群馬県の関東7都県で、賃貸管理・空室対策・管理会社の見直しについてご相談を承っています。
「共用部分の設備が古くなってきた」
「照明や防犯設備を見直したい」
「設備更新の優先順位を整理したい」
「現在の管理会社から具体的な改善提案が少ない」
といった場合も、建物の状況や入居率、管理コストなどを確認しながら改善方法を検討しましょう。
なお、照明器具の交換工事や電気設備の安全性については、専門の施工業者等へ確認が必要です。
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家族のように寄り添い、暮らしをもっと豊かに。
スマイファミリーでは、埼玉県・東京都・千葉県・神奈川県・茨城県・栃木県・群馬県の関東7都県を対象に、お部屋探しから不動産購入・売却、賃貸管理、店舗・事務所探しまで幅広くご相談を承っています。
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