
収入が減っても賃貸審査は受けられる?家賃を下げる引っ越しと転居費用補助を解説
「収入が減って、今の家賃を払い続けるのが難しくなってきた」
「家賃の安い部屋に引っ越したいけれど、収入が少ないと審査に通らない?」
「引っ越し費用を用意できない場合、利用できる公的支援はある?」
「住居確保給付金を利用すれば、賃貸契約の初期費用をすべて払ってもらえる?」
転職・退職・勤務時間の減少・事業収入の減少などによって、これまでと同じ家賃を支払い続けることが難しくなる場合があります。
そのようなとき、家賃の安い賃貸住宅への住み替えは、毎月の支出を見直す方法の一つです。
結論からいうと、収入が減少していても賃貸住宅へ申し込むことは可能です。ただし、現在の収入や家賃の支払能力、保証会社の条件などによって審査結果は異なります。
また、収入が大きく減少した方については、一定の条件を満たす場合に「住居確保給付金」の転居費用補助を利用できる可能性があります。
今回は、神奈川県の公式情報を中心に、家賃の安い物件への引っ越しを考えている方へ、入居審査・初期費用・公的支援・相談する順番を解説します。
■収入が減ったら賃貸審査に通らない?
収入が減少したことだけを理由に、すべての賃貸物件へ申し込めなくなるわけではありません。
ただし、入居審査では現在の状況に応じて、次のような事項を確認される場合があります。
現在の勤務先や雇用形態
収入が減少した理由
最近の給与・事業収入
家賃と収入のバランス
今後の就業・収入見込み
保証会社の利用条件
緊急連絡先
申込書と提出書類の内容
審査方法は、貸主・管理会社・保証会社などによって異なります。
例えば、現在も勤務を続けているものの残業が減って収入が少なくなった方と、退職して求職中の方では、確認される資料や事項が異なる可能性があります。
以前の年収だけで申し込まず、現在の状況を正確に伝えることが重要です。
■家賃を下げる引っ越しは本当に家計改善につながる?
家賃が安い物件に引っ越す場合、毎月の固定費を減らせる可能性があります。
ただし、引っ越しには初期費用がかかるため、短期間の支出だけで判断しないことが大切です。
仮定の比較例
| 項目 | 現在の住宅 | 転居先 |
|---|---|---|
| 家賃 | 90,000円 | 65,000円 |
| 共益費 | 5,000円 | 5,000円 |
| 月額合計 | 95,000円 | 70,000円 |
この場合、毎月25,000円の負担を減らせる計算です。
1年間では300,000円の差になります。
ただし、実際の引っ越しでは、
敷金・礼金
仲介手数料
保証会社の初回保証料
火災保険料
前家賃
引っ越し業者の費用
旧居の退去時精算
などが発生する場合があります。
仮に引っ越しの実質負担が300,000円であれば、毎月25,000円の削減効果だけで回収するまでに12か月かかります。
※金額は説明用の仮定です。
また、家賃が安くなっても、通勤交通費や駐車場代が増える場合があります。
新しい住まいの毎月の総費用まで比較しましょう。
■神奈川県の「住居確保給付金」には2種類ある
神奈川県では、住居確保給付金として、主に次の2つの支援を案内しています。
就職活動等を支えるための家賃補助
家計改善のための転居費用補助
この2つは、目的も対象経費も異なります。
| 制度 | 主な目的 |
|---|---|
| 家賃補助 | 離職・休業等によって家賃の支払いが難しくなった方の住まいを維持する |
| 転居費用補助 | 収入が大きく減少し、家賃の安い住宅への転居によって家計改善を図る |
例えば、現在の住まいを維持したい場合と、家賃を下げるために転居が必要な場合では、検討する支援が異なります。
どちらを利用できるかは、世帯の収入、金融資産、収入減少の理由など、制度上の条件によって判断されます。
■転居費用補助を利用できるのはどんな人?
転居費用補助は、家賃を下げたい人すべてが利用できる制度ではありません。
神奈川県の公式案内では、例えば次のような状況が要件に関係します。
離職・休業等により世帯収入が著しく減少した
収入減少によって経済的に困窮している
住居を失っている、または失うおそれがある
世帯の主な生計維持者である
世帯収入や金融資産などの基準を満たす
転居によって家計が改善すると認められる
また、収入が著しく減少した時期についての要件なども設けられています。
家賃が現在より安い物件へ引っ越すだけで、自動的に補助対象になるわけではありません。
制度の申請には家計改善の相談や必要な書類・手続きが関係するため、契約を進める前に相談窓口で確認することが重要です。
■転居費用補助の対象になる費用・ならない費用
神奈川県の公式案内では、転居費用補助の対象となる経費と対象外の経費が区別されています。
主な対象費用
礼金
仲介手数料
家賃債務保証料
住宅保険料
家財の運搬費用
対象として認められる原状回復費用
鍵交換費用
主な対象外費用
敷金
契約時に支払う前家賃
家具・家電などの購入費
例えば、賃貸住宅の初期費用が合計250,000円だったとしても、その全額が補助されるとは限りません。
| 費用 | 補助対象の考え方 |
|---|---|
| 礼金 | 対象になり得る |
| 仲介手数料 | 対象になり得る |
| 初回保証料 | 対象になり得る |
| 敷金 | 対象外 |
| 前家賃 | 対象外 |
| 引っ越し業者の費用 | 対象になり得る |
| 家電購入費 | 対象外 |
実際の支給額には上限があり、必要な経費であるかどうかも確認されます。
また、神奈川県が取り扱う町村の制度では、転居費用補助は原則として不動産仲介業者等の口座へ直接支払われます。
そのため、申請者が自由に現金を受け取り、好きな費用へ使える制度ではありません。
■補助が利用できても賃貸審査が免除されるわけではない
ここは特に重要なポイントです。
住居確保給付金の支給条件を満たすことと、賃貸住宅の入居審査に通ることは別です。
例えば、転居費用補助を受けられる見込みがあっても、貸主や保証会社から次の内容を確認される場合があります。
新しい住宅の家賃
現在の収入
今後の家賃支払いの見通し
契約者本人の情報
緊急連絡先
必要な申込書類
転居費用を補助してもらえることは、入居後の家賃が継続的に支払われることを保証するものではありません。
そのため、申込みの際は「初期費用」と「毎月の家賃」を分けて考えましょう。
■横浜市・川崎市・相模原市などではどこへ相談する?
神奈川県の住居確保給付金は、現在住んでいる市町村によって相談窓口が異なります。
県の公式案内では、次のように区分されています。
| 現在の居住地 | 主な相談先 |
|---|---|
| 横浜市 | 横浜市の自立相談支援窓口 |
| 川崎市 | 川崎市の自立相談支援窓口 |
| 相模原市 | 相模原市の自立相談支援窓口 |
| 藤沢市・茅ヶ崎市など | 各市の相談窓口 |
| 葉山町・寒川町・愛川町など | 神奈川県の町村担当相談窓口 |
| 箱根町・湯河原町など | 神奈川県の町村担当相談窓口 |
神奈川県では、対象町村について「ほっとステーション横浜」「ほっとステーション小田原」を案内しています。
市に住んでいる方と町村に住んでいる方で窓口が異なるため、まず現在の住所に対応する相談先を確認しましょう。
なお、神奈川県内で引っ越す場合だけでなく、東京都・埼玉県・千葉県など県外への転居を検討している場合も、現在の居住地と転居先の制度の取扱いを確認する必要があります。
■家賃の安い賃貸物件を探す前に整理したいこと
現在の収入で賃貸審査を受ける場合は、次の事項を整理しておくと、希望条件を伝えやすくなります。
① 現在の勤務・収入状況
退職したのか、勤務を続けているのか、勤務時間が減少したのかなどを整理します。
② 毎月の家賃上限
給与や事業収入、生活費などを踏まえて、無理なく支払いを続けられる金額を検討します。
③ 希望する地域
家賃だけでなく、通勤・通院・買い物などの生活条件も確認しましょう。
④ 初期費用
敷金・礼金・保証料・引っ越し費用など、実際に必要となる金額を確認します。
⑤ 利用可能な支援
転居費用補助などの公的支援を利用できるかは、相談窓口で確認します。
⑥ 入居時期
旧居の解約日と新居の契約開始日を確認し、家賃が重複する期間も検討しましょう。
■収入が減った方の賃貸申込みで必要になる可能性がある書類
求められる書類は物件によって異なりますが、次のようなものがあります。
| 書類 | 確認する内容 |
|---|---|
| 本人確認書類 | 契約者本人の確認 |
| 給与明細 | 現在の給与収入 |
| 源泉徴収票 | 前年の給与収入 |
| 離職票・退職証明書 | 退職した事実 |
| 雇用契約書 | 現在または今後の雇用条件 |
| 確定申告書 | 個人事業の所得 |
| 預貯金に関する資料 | 必要に応じた資金状況 |
| 給付金の関係書類 | 支給申請・決定状況の確認 |
なお、住居確保給付金を申請するための書類と、賃貸入居審査に必要な書類は同じではありません。
また、給付金を申請した段階と、支給決定を受けた段階も異なります。
まだ支給が決まっていない場合に、すでに支給決定したものとして説明することは避けましょう。
■家賃を下げる引っ越しで失敗しないための5ステップ
ステップ1|毎月の家計を確認する
現在の収入、家賃、生活費などを確認し、どの程度家賃を下げる必要があるか整理します。
ステップ2|公的な相談窓口に確認する
収入が大きく減少している場合は、住居確保給付金の転居費用補助などについて相談します。
制度の利用を考えている場合は、必要な手続きの順番を確認してから物件探しを進めましょう。
ステップ3|不動産会社へ状況を伝える
収入減少の理由、現在の収入、希望家賃、入居時期などを伝えます。
ステップ4|初期費用と毎月の費用を比較する
家賃だけでなく、共益費・保証料・駐車場代・引っ越し費用などを比較します。
ステップ5|審査・支援手続き・契約日程を確認する
給付金の審査、賃貸入居審査、契約締結、旧居の解約など、それぞれ必要な手続きを確認しましょう。
特に、補助が出ることを前提に、支給決定前から支払えない費用の契約を進めないことが重要です。
■神奈川県で賃貸住宅を確保するための別の支援もある
神奈川県では、住居確保給付金のほかに、住宅セーフティネット制度や居住支援法人などの情報も公開しています。
住まいの確保に困っている方について、賃貸住宅への入居相談や生活支援などを行う仕組みです。
ただし、すべての制度が収入減少者全員を対象にしているわけではありません。
相談できる内容や条件は制度・団体によって異なります。
公的な支援制度を調べることと、実際に入居できる賃貸住宅を探すことは、並行して考えていきましょう。
■よくある質問(FAQ)
Q1.収入が減ったら賃貸審査には通りませんか?
収入が減ったことだけで、すべての物件の審査に通らなくなるわけではありません。
現在の収入、希望家賃、保証会社などの条件によって判断が異なります。
Q2.住居確保給付金の転居費用補助があれば初期費用は全部無料になりますか?
いいえ。敷金や前家賃など、補助対象とならない費用があります。
また、支給には要件や上限が設けられています。
Q3.転居費用補助を利用すれば保証会社の審査は不要ですか?
不要になるとは限りません。
支援制度の審査と賃貸契約の入居審査は別です。
Q4.神奈川県から東京都や埼玉県へ引っ越す場合も相談できますか?
相談することはできます。
ただし、転居先が県外の場合の手続きや支給条件については、現在の居住地の担当窓口に確認してください。
Q5.すでに家賃を滞納していても引っ越しできますか?
新しい賃貸住宅への申込みを相談することはできますが、滞納の状況や保証会社の審査などによって条件が異なります。
また、転居費用補助を申請しただけで過去の滞納家賃が自動的に解消されるわけではありません。
■まとめ|収入が減ったときは、家賃・審査・転居費用を分けて考えよう
収入が減少した場合、家賃の安い賃貸住宅へ引っ越すことは、家計を見直す方法の一つです。
しかし、毎月の家賃が下がっても、引っ越しには初期費用が必要になります。
また、収入が減少していても入居申込みは可能ですが、審査結果は物件や保証会社などによって異なります。
今回のポイントは次の5つです。
現在の収入でも無理なく払える家賃を検討する
新しい賃貸住宅の初期費用を確認する
公的な転居費用補助の対象になるか相談する
給付金の審査と賃貸審査を区別する
契約前に支給条件・必要書類・入居日程を確認する
スマイファミリーでは、神奈川県をはじめ、埼玉県・東京都・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県の関東7都県で賃貸住宅のお部屋探しについてご相談を承っています。
「収入が減って賃貸審査が不安」
「今より家賃の安い部屋へ引っ越したい」
「現在の収入で申し込める賃貸物件を探している」
といった方も、現在の勤務状況や家賃の希望条件を整理しながら住まい探しを進めましょう。
なお、住居確保給付金の利用可否や支給額については、自治体の相談窓口による確認が必要です。
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