
賃貸の結露・カビは誰の負担?換気・管理会社への連絡・退去時の原状回復を解説
賃貸マンションやアパートに住んでいると、
「朝起きたら窓がびっしょり濡れている」
「壁紙の隅に黒いカビが出てきた」
「クローゼットの中がカビ臭い」
「北側の部屋だけ結露がひどい」
「カビが出たら退去時に請求される?」
「建物のせいなら大家さんが直してくれる?」
「結露は毎日拭かないといけない?」
「管理会社にはどの段階で連絡する?」
と不安になることがあります。
結論からいうと、
賃貸住宅の結露・カビは、「カビがある」という結果だけで貸主負担・借主負担を一律に決めることはできません。
重要なのは、
なぜ発生したのか
+ 発生後にどう対応したのか
+ 建物や設備に問題がなかったか
です。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、結露は建物の構造上の問題で発生することも多い一方、借主が結露を確認していたにもかかわらず、適切な換気や拭き取りをせず、カビ・シミを拡大させた場合には、通常使用を超える損耗と判断されることがあるとしています。 国土交通省
つまり、
「結露した=全部入居者負担」
でも、
「建物だから全部大家さん負担」
でもありません。
今回は、埼玉・東京・千葉・神奈川・茨城・栃木・群馬で賃貸住宅に住んでいる方・これからお部屋を探す方へ、結露・カビへの対応について詳しく解説します。
■そもそも結露とは?
結露とは、空気中に含まれる水蒸気が冷たい窓や壁などに触れることで、水滴になる現象です。
例えば冬に、
暖かい室内
+
冷たい窓ガラス
という状態になると、窓に水滴が付きやすくなります。
■冬だけ結露する?
冬に多く見られますが、湿度や室温、建物環境によっては冬以外にも発生します。
特に、
・梅雨
・部屋干しが多い
・換気が少ない
・浴室に近い部屋
・北側の部屋
・収納内部
などでは湿気がこもりやすくなる場合があります。
■結露すると必ずカビになる?
すぐカビになるとは限りません。
ただし、
水分
湿度
汚れ
などがある状態が続くと、カビが発生しやすくなります。
特に、
窓枠
カーテン
壁紙
家具の裏
クローゼット
押入れ
などは確認しておきたい場所です。
■窓の結露を放置するとどうなる?
例えば毎朝窓に大量の水滴が付いているのに、
数週間そのまま
という状態が続けば、
水が窓枠や壁紙へ流れて、
・カビ
・シミ
・壁紙の浮き
・木部の傷み
などにつながる可能性があります。
国土交通省も、結露を放置してカビやシミを拡大させた場合について、借主側の管理不足として扱われる可能性を示しています。 国土交通省
■毎日結露を拭かないと退去費用を請求される?
「1日拭かなかったら請求」
という単純なものではありません。
問題になるのは、
結露が発生していることを把握しながら長期間放置し、その結果として損傷を拡大させたか
などです。
具体的な費用負担は、
・発生原因
・損傷の範囲
・入居期間
・建物の状態
・借主の対応
・契約内容
などを確認して判断されます。
■国土交通省はカビについてどう考えている?
国土交通省のQ&Aでは、借主には賃貸物件を通常求められる程度の注意を払って使用する義務があり、
通常の清掃を怠ったことによって、特別な清掃をしなければ除去できないカビを発生させた場合
などは、借主側の負担につながる可能性があると説明しています。 国土交通省
■建物の構造が原因ならどうなる?
一方で、結露そのものは借主の生活方法だけで発生するとは限りません。
国土交通省も、
結露は建物の構造上の問題で発生することが多い
という考え方を示しています。 国土交通省
例えば、
・断熱性能
・窓の性能
・壁の状態
・雨漏り
・配管からの水漏れ
・設備不具合
などが関係している可能性もあります。
■「換気しているのにカビが出る」場合
普通に換気・清掃しているにもかかわらず、
毎回同じ壁だけ濡れる
壁紙の内側から黒ずむ
天井からシミが広がる
雨の日だけ濡れる
などの場合は、
単純な生活上の結露ではない可能性
もあります。
自分で壁紙を剥がしたり修理したりせず、管理会社へ連絡しましょう。
■雨漏りと結露を見分けられる?
入居者だけで確実に判断するのは難しい場合があります。
例えば、
雨の日にだけ濡れる
天井から水が落ちる
壁の一部分だけ濡れる
などの場合は、建物側の不具合が疑われることがあります。
一方、
朝だけ窓全面に水滴が付く
などは結露の可能性があります。
ただし自己判断せず、異常な濡れ方なら管理会社へ相談しましょう。
■水漏れの可能性もある
壁が濡れている原因は、
結露
だけとは限りません。
例えば、
・上階からの漏水
・給水管
・排水管
・エアコン排水
・屋根や外壁
などが原因の場合があります。
水漏れを放置すると被害が拡大するため、早めの連絡が重要です。
■建物の修繕は誰がする?
国土交通省の賃貸住宅標準契約書では、基本的に貸主が賃貸住宅を使用するために必要な修繕を行い、借主の故意・過失によって必要となった修繕については借主が費用を負担するというモデルになっています。 国土交通省
ただし、これは標準契約書というモデルです。
実際には、
自分が締結している賃貸借契約書
を確認します。
■カビを見つけたら最初にすること
まず、
写真を撮っておく
ことをおすすめします。
例えば、
・部屋全体
・カビ部分
・窓の結露
・壁のシミ
・天井
・周囲の状況
などです。
日付が分かる形で記録を残しておくと、管理会社へ状況を説明しやすくなります。
■小さいカビなら自分で掃除していい?
表面的で軽微なカビについて、通常の清掃で対応できる場合があります。
ただし、
壁紙が剥がれている
広範囲に黒くなっている
壁の内部から湿っている
何度掃除してもすぐ再発する
などの場合は、自分で薬剤を大量に使ったり壁紙を剥がしたりする前に管理会社へ相談した方が安心です。
■勝手に壁紙を張り替えない
カビが気になるからといって、
借主自身で壁紙を剥がす
塗装する
防カビ材を施工する
などは避けましょう。
貸主所有の内装を無断で変更すると、別の原状回復問題になる可能性があります。
■管理会社にはいつ連絡する?
例えば、
・カビが広がっている
・何度掃除しても再発する
・壁自体が濡れている
・雨天時に濡れる
・天井にシミがある
・水漏れの可能性がある
・窓周辺の木部が傷んでいる
などの場合は、早めに連絡しましょう。
■「もう少し様子を見る」が危険なこともある
例えば、
壁に小さなシミ
↓
数週間後に黒カビ
↓
さらに壁紙が剥がれる
というように被害が拡大することがあります。
国土交通省のガイドラインでも、結露を把握しながら貸主へ通知せず、拭き取り等の手入れをしなかった結果、壁などを腐食させたケースを借主負担となり得る例として挙げています。 国土交通省
そのため、
掃除+必要に応じて管理会社への連絡
を早めに行うことが大切です。
■管理会社へどう伝える?
例えば、
「寝室北側の壁にカビが出ています」
「毎朝窓にかなり結露します」
「換気していますが同じ場所に再発します」
「壁自体が湿っているように感じます」
など、
場所・時期・症状
を伝えると分かりやすくなります。
写真を送れる場合は添付しましょう。
■換気扇はつけた方がいい?
浴室・洗面・キッチンなど湿気が発生しやすい場所では、適切に換気設備を利用することが重要です。
物件に24時間換気設備がある場合も、
電気代がもったいないから常に停止
と自己判断するのではなく、設備の使用方法を確認しましょう。
■換気口を家具で塞いでいない?
物件には壁などに、
給気口
換気口
が設置されている場合があります。
その前へ、
家具
カーテン
荷物
などを置くと、空気の流れに影響することがあります。
入居時に位置を確認しましょう。
■家具を壁へぴったり付けるとカビが出ることがある?
家具の裏側は空気が流れにくくなることがあります。
特に、
外壁側
北側
日当たりが少ない場所
などでは、家具の後ろに湿気がたまりやすい場合があります。
壁との間に少し空間を設けるなど、空気が流れやすい配置を検討しましょう。
■ベッドの裏も確認する
カビが出やすいのは窓だけではありません。
例えば、
ベッドの下
マットレスの裏
大型家具の後ろ
などは普段見えません。
数か月ぶりに動かして、
「壁一面にカビがあった」
と気づくことがあります。
定期的に確認しましょう。
■クローゼット・押入れにも注意
収納は扉を閉めたままになりやすいため、
湿気がこもることがあります。
特に、
布団
衣類
段ボール
などを大量に詰め込んでいる場合は、空気が流れにくくなります。
ときどき扉を開けて換気する方法もあります。
■段ボールを長期間置きっぱなしにしない
引っ越し後の段ボールを、
半年間そのまま収納
ということがあります。
段ボール周辺に湿気がたまると、カビや虫などが気になる場合があります。
必要な荷物は収納へ移し、不要な段ボールは処分しましょう。
■部屋干しすると結露しやすい?
洗濯物を室内へ干すと、室内の湿度が高くなる場合があります。
特に、
大量の洗濯物
窓を閉め切った状態
換気なし
などでは注意が必要です。
換気設備や除湿機などを適切に使用しましょう。
■加湿器の使いすぎにも注意
冬は乾燥するため、
加湿器
を使用する方も多いと思います。
しかし、
窓が毎日大量に結露するほど加湿
している場合は、設定を見直す必要があるかもしれません。
室温と湿度のバランスを確認しましょう。
■石油ストーブなども湿気に関係する?
燃焼方式によっては、室内へ水蒸気が発生する暖房器具があります。
また賃貸住宅では、
石油ストーブ禁止
などの使用ルールを定めている物件もあります。
暖房器具を購入する前に契約条件を確認しましょう。
■エアコンの除湿機能を使う方法もある
季節や室温によっては、
エアコンの除湿運転
を利用する方法があります。
ただしエアコン本体が汚れていると、
におい
カビ
などが気になることもあります。
スマイファミリーHPでは、賃貸住宅のエアコンが設備・残置物の場合の違いや、故障・修理について詳しく解説しています。
→
「賃貸のエアコンは設備?残置物?故障・修理・交換費用を契約前に確認」
■1階はカビが出やすい?
必ずではありません。
ただし物件の立地・構造によっては、
地面に近い
日当たりが少ない
風通しが悪い
などから湿気を感じやすい場合があります。
スマイファミリーHPでは、1階のお部屋について、防犯・湿気・日当たり・内見時の確認ポイントを詳しく解説しています。
→
「賃貸の1階はやめた方がいい?防犯・湿気・日当たりと1階ならではのメリットを解説」
■最上階なら湿気の心配はない?
そうとは限りません。
湿気や結露は、
階数だけ
で決まるものではありません。
例えば、
・窓の性能
・断熱性
・方角
・家具配置
・生活人数
・換気
・室内干し
なども影響します。
■北向きなら必ず結露する?
北向きだから必ず発生するわけではありません。
ただし日射が入りにくく、窓や壁面の温度が低くなりやすい環境では、結露が気になることがあります。
内見では、
方角だけでなく実際の窓周りや収納内部
も確認しましょう。
■内見時にカビをチェックする場所
これから物件を探す方は、
・窓枠
・サッシ
・壁の角
・天井
・クローゼット
・押入れ
・洗面所
・浴室
・家具を置きそうな外壁側
などを確認しましょう。
■カビ臭い部屋はどうする?
入室した瞬間に、
湿ったにおい
カビ臭さ
を感じる場合があります。
原因が分からない状態で、
「消臭剤を使えば大丈夫」
と判断するのは避けましょう。
どこからにおうのか確認し、不動産会社へ相談してください。
■壁紙の変色跡も見る
現在はカビがなくても、
壁紙だけ部分的に変色
している場合があります。
過去に水濡れやカビがあったのか気になる場合は、確認してみましょう。
■窓周りの木部も確認
窓枠などに、
黒ずみ
塗装の剥がれ
木材の膨れ
などがある場合、過去に結露が繰り返されていた可能性も考えられます。
気になる場合は内見時に質問しましょう。
■入居したら最初に写真を撮っておく
入居初日に、
壁
窓
収納
床
天井
などの状態を撮影しておくことをおすすめします。
入居前から、
カビ跡
変色
シミ
があった場合には、管理会社へ伝えておくと後から状況を整理しやすくなります。
■退去時、カビは全部入居者負担になる?
全部ではありません。
原状回復では、
通常の使用による損耗・経年変化について、原則として借主が元に戻すものではない
という考え方があります。 国土交通省
一方で、
借主が結露を放置
↓
カビが拡大
↓
壁紙・下地まで損傷
という場合には、借主側の負担が生じる可能性があります。 国土交通省
■「カビがある=壁紙全部新品代」は違う?
実際の負担は、
・損傷範囲
・原因
・使用期間
・経過年数
・契約内容
などによります。
原状回復は、
入居時と完全に同じ新品状態へ戻すこと
を意味するものではありません。国土交通省のガイドラインでも、通常損耗・経年変化は借主の原状回復義務の対象ではないという基本的な考え方が示されています。 国土交通省
■退去時の請求内容は明細を確認する
例えば、
「カビ修繕一式 100,000円」
だけでは内容が分かりにくい場合があります。
必要に応じて、
・どこを修繕するのか
・面積
・単価
・借主負担割合
・経過年数
などを確認しましょう。
スマイファミリーHPでは、賃貸住宅の退去・原状回復・敷金精算について詳しく解説しています。
→
「埼玉の賃貸を退去するときは?解約連絡の期限・立会い・費用を解説」
■カビを隠して退去しない
家具を置いて隠す
上から塗る
シールで隠す
などは避けましょう。
退去立会いで発見される可能性があります。
問題がある場合は、原因や発生時期を説明できるようにしておきます。
■入居中に報告しておくことも大切
例えば、
入居半年後から壁が濡れている
↓
管理会社へ連絡
↓
現地確認
という記録があれば、
いつから問題があったのか
を整理しやすくなります。
反対に、
3年間何も連絡せず、退去時に壁一面がカビ
という状態では、原因確認が難しくなります。
■管理会社へ連絡した履歴を残す
電話だけでなく、
メール
問い合わせフォーム
などで連絡した場合は、履歴を残しておくと安心です。
写真も保存しておきましょう。
■除湿剤だけで根本解決できるとは限らない
クローゼットなどへ、
除湿剤
を置くことはできます。
ただし、
壁から継続して水が入っている
雨漏りしている
配管から漏水している
場合には、除湿剤だけで解決する問題ではありません。
原因確認が必要です。
■カビが健康面で気になる場合
大量のカビが発生している場合には、無理に自分だけで処理しない方がよいことがあります。
特に広範囲の場合は、
管理会社
専門業者
へ相談しましょう。
■結露・カビ対策チェックリスト
普段から確認したいのは、
・窓の結露を放置しない
・適切に換気する
・換気口を塞がない
・家具を壁へ密着させすぎない
・収納を詰め込みすぎない
・室内干し時は換気する
・過度な加湿を避ける
・水漏れのような症状は管理会社へ連絡
・カビを発見したら写真を撮る
・広がる場合は早めに相談
などです。
■よくある質問
Q. 賃貸で窓に結露が出たら入居者の責任ですか?
結露が発生したというだけで、一律に借主責任とは言えません。建物の構造などが関係することもあります。ただし、結露を長期間放置しカビや腐食を拡大させた場合は、借主負担につながる可能性があります。 国土交通省
Q. カビが出たらすぐ管理会社へ連絡した方がいいですか?
軽微な表面汚れを通常清掃できる場合もありますが、何度も再発する、広がっている、壁自体が濡れている、水漏れの可能性がある場合などは早めに相談しましょう。
Q. 換気していてもカビが出る場合は?
建物や設備に原因がある可能性もあります。写真を撮り、発生場所・状況を管理会社へ伝えましょう。
Q. 退去時に壁紙のカビ代を請求されますか?
原因や借主の管理状況によります。結露を放置して拡大させたカビなどは借主負担となる可能性がありますが、通常損耗や経年変化まで借主がすべて負担するという考え方ではありません。 国土交通省
Q. 入居時からカビ跡がある場合は?
写真を撮り、できるだけ早めに管理会社へ伝えておくと、入居後・退去時に状況を整理しやすくなります。
Q. 自分で壁紙を交換していいですか?
貸主の承諾なく壁紙を剥がしたり交換したりするのは避けましょう。管理会社へ相談してください。
Q. 1階は必ず湿気が多いですか?
必ずではありません。立地・日当たり・換気・建物構造などによって異なります。内見時に窓周辺・収納・壁際などを確認しましょう。
■関東で湿気・設備まで確認してお部屋を探したい方へ
スマイファミリー大宮店では、埼玉を中心に、東京・千葉・神奈川・茨城・栃木・群馬でお部屋探しのご相談を承っています。
「湿気が少ない部屋を探したい」
「1階を検討しているけどカビが心配」
「クローゼットまで確認して内見したい」
「北向きの部屋でも大丈夫か確認したい」
「設備・修繕条件まで確認したい」
「退去時の原状回復が不安」
このような場合も、
立地
+ 階数
+ 方角
+ 窓
+ 換気設備
+ 収納
+ 室内状態
+ 契約条件
まで確認しながら物件を比較します。
結露・カビで重要なのは、
「発生したかどうか」だけではなく、「原因」と「発生後の対応」
です。
国土交通省の原状回復ガイドラインでも、建物側の要因と、借主が適切な換気・清掃・通知を行ったかどうかを分けて考えています。 国土交通省
窓や壁の結露を見つけたら放置せず、
拭く
換気する
記録する
異常なら管理会社へ相談する
ことが大切です。
埼玉・東京・千葉・神奈川・茨城・栃木・群馬で、室内環境や設備まで確認しながらお部屋を探したい方は、スマイファミリー大宮店へお気軽にご相談ください。
