
埼玉の賃貸を退去するときは?解約連絡の期限・立会い・費用を解説
埼玉県のアパートやマンションから引っ越す際は、新居や引っ越し業者を決めるだけでなく、現在住んでいる物件の解約手続きも必要です。
「退去の連絡はいつまでにすればよい?」
「引っ越した日までの家賃を払えばよい?」
「退去立会いでは何を確認する?」
「敷金はどのくらい戻ってくる?」
このような疑問を持つ方もいらっしゃると思います。
賃貸住宅の退去方法や解約予告期間、家賃の精算方法は、契約内容によって異なります。
新居への入居日だけを先に決めると、現在の家賃と新居の家賃を二重に支払う期間が長くなる可能性もあります。
今回は、埼玉県の賃貸住宅から退去する方へ、解約連絡から鍵の返却、原状回復、敷金精算までの一般的な流れを解説します。
■最初に賃貸借契約書を確認する
退去を決めたら、最初に現在の賃貸借契約書を確認しましょう。
主な確認項目は次のとおりです。
・解約予告期間
・解約の連絡方法
・解約通知書の提出先
・退去日や明渡し日の考え方
・家賃の日割り計算の有無
・短期解約違約金の有無
・退去立会いの方法
・鍵の返却方法
・原状回復に関する特約
・ハウスクリーニング費用
・敷金の精算方法
・駐車場や駐輪場の解約方法
管理会社へ電話しただけでは、正式な解約受付にならない場合があります。
書面、専用フォーム、メール、入居者用アプリなど、契約で決められた方法によって手続きを行いましょう。
■退去連絡はいつまでにする?
賃貸住宅を解約する場合は、契約書に定められた解約予告期間までに連絡する必要があります。
解約予告期間は1か月前としている契約が多く見られますが、2か月前やそれ以上に設定されている場合もあります。
例えば、解約予告期間が1か月の契約で、9月30日に解約したい場合は、原則として8月31日までに手続きが必要です。
ただし、日数の数え方や受付日、家賃の計算方法は契約によって異なります。
引っ越し日が決まっていても、解約の連絡が遅れると、退去後も契約上の家賃が発生する可能性があります。
新居を探し始める段階で、現在の契約書に記載された解約予告期間を確認しておきましょう。
■電話で伝えれば解約できる?
管理会社へ電話で退去予定を伝えただけでは、正式な解約手続きが完了しないことがあります。
電話は退去方法を確認するための連絡であり、その後に解約通知書などの提出を求められる場合があります。
解約通知書には、主に次のような内容を記入します。
・物件名と部屋番号
・契約者の氏名
・連絡先
・解約希望日
・退去予定日
・退去理由
・転居先住所
・敷金などの返金口座
・退去立会いの希望日時
提出後は、管理会社が書類を受け付けた日と解約日を確認しましょう。
メールや専用フォームを利用した場合は、送信履歴や受付完了の連絡を残しておくと安心です。
■解約日と引っ越し日は同じ?
解約日と実際に荷物を運び出す日は、必ずしも同じではありません。
解約日は賃貸借契約が終了する日で、原則としてその日までに荷物を搬出し、室内を明け渡す必要があります。
引っ越し日を解約日より前に設定し、後日、掃除や退去立会いを行うこともあります。
一方、解約日より後まで荷物を残したり、鍵を返却せずに室内を使用したりすると、明渡しが完了していないと判断される可能性があります。
次の予定を整理して、余裕のある日程を組みましょう。
・引っ越し業者が荷物を搬出する日
・室内を掃除する日
・粗大ごみを処分する日
・退去立会いを行う日
・鍵を返却する日
・電気やガスなどを停止する日
・賃貸借契約が終了する日
■家賃は日割りになる?
退去月の家賃が日割り計算されるか、月の途中で退去しても1か月分必要になるかは、契約内容によって異なります。
例えば、9月10日に引っ越した場合でも、契約上の解約日が9月30日であれば、9月30日までの家賃が必要になる可能性があります。
また、解約月の日割りを行わず、月割りで精算する契約もあります。
解約日を決める前に、次の内容を管理会社へ確認しましょう。
・退去月の家賃は日割りか月割りか
・家賃はいつまで発生するか
・共益費や駐車場代も日割りになるか
・支払い済みの家賃は後日精算されるか
・解約予告期間が不足した場合の家賃
新居の契約開始日との重なりも考え、資金に余裕を持たせることが大切です。
■短期解約違約金とは?
賃貸借契約によっては、入居後の一定期間内に解約すると、短期解約違約金が発生する場合があります。
例えば、契約開始から1年未満の解約では家賃の2か月分、1年以上2年未満では家賃の1か月分など、契約ごとに条件が定められていることがあります。
特に、敷金・礼金が不要の物件や、一定期間の家賃が無料となるフリーレントを利用した物件では、短期解約に関する特約が設けられている場合があります。
違約金の有無や金額は契約書を確認し、不明な場合は管理会社へ問い合わせましょう。
■退去までに必要な主な手続き
解約手続きが完了したら、退去日に向けて次の準備を進めます。
・引っ越し業者の手配
・電気、ガス、水道の停止または移転
・インターネット回線の解約や移転
・郵便物の転送手続き
・住民票の異動手続き
・勤務先や学校への住所変更
・金融機関や保険会社への住所変更
・粗大ごみの処分予約
・駐車場や駐輪場の解約
・火災保険の解約または住所変更
・室内にある荷物の搬出
・退去立会いの予約
・鍵や備品の準備
引っ越しが多い時期は、引っ越し業者や粗大ごみの収集予約が取りにくくなる可能性があります。
退去日から逆算して、早めに準備しましょう。
■電気・ガス・水道はいつ止める?
電気、ガス、水道は、引っ越し当日まで掃除などで使用する可能性があります。
退去立会いで照明や設備の動作を確認する場合もあるため、立会い前にすべて停止してよいか管理会社へ確認すると安心です。
ガスの閉栓では立会いが必要となる場合があります。
停止日や最終料金の支払い方法について、それぞれの契約先へ連絡しましょう。
新居でも同じ会社を利用する場合は、停止と開始をまとめて申し込めることがあります。
■インターネット設備の撤去に注意する
入居者自身でインターネット回線を契約し、室内へ機器や配線を設置している場合は、退去時に撤去を求められることがあります。
回線事業者へ連絡するときは、次の内容を確認しましょう。
・解約日
・撤去工事の必要性
・工事の予約可能日
・レンタル機器の返却方法
・解約金や工事費の残額
・管理会社への確認が必要か
撤去工事の予約が退去日に間に合わないと、後日室内へ入るための調整が必要になる可能性があります。
管理会社の承諾なく配線や設備を残さないようにしましょう。
■粗大ごみや不用品は早めに処分する
家具や家電などを室内やごみ置き場へ残したまま退去することはできません。
自治体の粗大ごみ収集は、地域や時期によって予約が混み合うことがあります。
退去直前に申し込んでも、希望日までに回収されない可能性があります。
不用品がある場合は、次の方法を早めに検討しましょう。
・自治体の粗大ごみ収集へ申し込む
・家電リサイクルの対象品を適切に処分する
・引っ越し業者の処分サービスを確認する
・リサイクルショップへ相談する
・適切な許可を持つ事業者へ依頼する
・新居へ持っていくものを整理する
無断で残した物の撤去や処分にかかった費用を請求される可能性もあります。
ベランダ、収納、物置、駐輪場なども忘れずに確認しましょう。
■退去前の掃除はどこまでする?
退去時に専門業者と同じ水準の清掃を行わなければならないとは限りませんが、日常的な掃除をして室内を引き渡すことが大切です。
主に次の箇所を確認しましょう。
・床のごみや汚れ
・キッチンの油汚れ
・浴室や洗面台の水あか
・トイレの汚れ
・換気扇やフィルター
・窓やサッシ
・ベランダ
・収納内部
・エアコンのフィルター
・排水口
・冷蔵庫や洗濯機を置いていた場所
清掃不足によって通常のハウスクリーニングを超える作業が必要になった場合は、追加費用の対象となる可能性があります。
ただし、掃除を行ったからといって、契約に定められたハウスクリーニング費用が必ず不要になるわけではありません。
契約書の特約を確認しましょう。
■自分で壁紙や設備を修理してよい?
壁紙の傷や床のへこみなどを見つけても、自己判断で補修しないほうがよい場合があります。
市販の補修材を使ったことで色や質感が変わり、かえって修繕範囲が広がる可能性があるためです。
設備や建具についても、管理会社の承諾なく交換や修理を行わないようにしましょう。
入居中に発生した傷や破損がある場合は、退去立会いの前に管理会社へ伝え、対応方法を確認することが大切です。
加入している火災保険や家財保険の補償を利用できる場合もあるため、事故が発生した時点で保険会社へ相談しましょう。
■入居者が負担する可能性があるもの
入居者の故意・過失や、通常とは異なる使用方法によって発生した損傷は、入居者負担となる可能性があります。
例として、次のようなものがあります。
・引っ越し作業で付けた壁や床の傷
・物をぶつけて壊した建具
・たばこの煙やヤニによる変色や臭い
・清掃不足による著しい油汚れ
・結露を放置したことによるカビや腐食
・ペットによる柱や壁の傷、臭い
・無断で開けた壁の穴
・設備の誤った使用による破損
・水漏れを放置して拡大した損傷
・鍵の紛失
・残置物の処分費用
実際の負担は、損傷の原因、範囲、使用期間、契約内容などを確認して判断されます。
破損があることを隠さず、いつ、どのように発生したかを管理会社へ説明しましょう。
■オーナー様側の負担となる可能性があるもの
通常の生活によって生じた損耗や、時間の経過による劣化は、一般的に入居者が元に戻すものではないと考えられています。
例として、次のようなものがあります。
・家具を置いていたことによる床やカーペットのへこみ
・日光による壁紙や床の変色
・設備の通常使用による劣化
・建物や設備の経年劣化
・次の入居者を確保するための設備交換
・耐用年数を迎えた設備の交換
・通常の使用範囲における細かな傷や汚れ
ただし、賃貸借契約に原状回復やクリーニングに関する特約が定められている場合があります。
負担区分を判断するときは、一般的な考え方だけでなく、契約内容や特約の有効性なども含めて確認する必要があります。
■原状回復は新品に戻すことではない
原状回復とは、入居したときと全く同じ新品の状態へ戻すことではありません。
一般的には、入居者の故意・過失や通常とは異なる使用方法などによって生じた損傷を修復することを指します。
入居者に修繕の責任がある場合でも、設備や内装の使用年数、経過年数が考慮されることがあります。
例えば、長期間使用された壁紙について、一部を傷つけたという理由だけで、必ず新品交換費用の全額が入居者負担になるとは限りません。
一方で、損傷の範囲や契約上の特約などによって負担内容が異なる場合があります。
請求内容に疑問があるときは、工事内容、数量、単価、負担割合などが分かる明細を確認しましょう。
■退去立会いでは何をする?
退去立会いでは、管理会社やオーナー様などの担当者と一緒に室内の状態を確認します。
主な確認内容は次のとおりです。
・壁や天井の汚れ、傷
・床や畳の傷、へこみ
・建具や扉の破損
・水まわりの汚れや破損
・備え付け設備の状態
・エアコンや給湯器などの動作
・入居者が設置したものの撤去状況
・残置物の有無
・鍵の本数
・入居時からあった傷や不具合
・修繕費用の負担について確認が必要な箇所
立会い時に、その場で正確な修繕費用を算出できないこともあります。
担当者が指摘した内容を確認し、分からない項目がある場合は説明を求めましょう。
内容を理解しないまま、費用負担を全面的に認める書類へ署名しないことも大切です。
■退去時に写真や動画を残す
荷物をすべて搬出し、掃除が終わったら、室内の状態を写真や動画で記録しておきましょう。
主に次の場所を撮影します。
・各部屋の全体
・壁、床、天井
・キッチン
・浴室
・トイレ
・洗面所
・収納
・ベランダ
・玄関
・備え付け設備
・傷や汚れを指摘された場所
・メーター類
撮影日が分かる状態で保存し、敷金などの精算が終わるまで記録を残しておくと安心です。
入居時に撮影した写真や室内確認書がある場合は、退去時の状態と比較できます。
■鍵はすべて返却する
退去時は、入居時に受け取った鍵をすべて返却します。
主なものには次のような鍵があります。
・玄関の鍵
・スペアキー
・オートロック用の鍵やタグ
・宅配ボックスのカード
・郵便受けの鍵
・駐車場や駐輪場の鍵
・物置の鍵
・カードキー
自分で作成した合鍵がある場合も、返却または管理会社の指示に従って処分します。
鍵を紛失している場合は、シリンダー交換費用などを請求される可能性があります。
返却方法と返却期限を事前に確認しましょう。
■退去立会いがない場合
物件によっては、担当者との対面による退去立会いを行わず、鍵の返却後に管理会社が室内を確認することがあります。
立会いがない場合は、次の内容を確認しましょう。
・鍵の返却場所と期限
・室内確認が行われる日
・傷や破損の申告方法
・退去時の写真を送る必要があるか
・精算内容の連絡方法
・転居先住所や返金口座の登録方法
立会いがなくても、室内の状態や鍵を返却した事実を記録しておくことが大切です。
■敷金はいつ返ってくる?
敷金を預けている場合は、未払い家賃や入居者が負担する原状回復費用などを差し引いた残額が返金されることがあります。
反対に、敷金だけでは必要な費用をまかなえない場合は、追加で支払いを求められる可能性があります。
精算までの期間や返金方法は、管理会社や契約内容によって異なります。
退去後は、次の内容を確認しましょう。
・精算書が送付される時期
・原状回復工事の内容
・各工事の数量と単価
・入居者の負担割合
・敷金から差し引かれる金額
・未払い家賃などの有無
・返金予定額
・返金予定日
・振込先口座
転居後に精算書が届かない事態を防ぐため、新しい住所や連絡先を正確に伝えましょう。
■請求内容に納得できない場合
原状回復費用の請求内容に疑問がある場合は、まず管理会社へ明細や根拠を確認しましょう。
確認したい内容は次のとおりです。
・修繕が必要となった原因
・修繕する場所と範囲
・工事内容
・数量と単価
・経過年数をどのように考慮したか
・入居者の負担割合
・契約書の特約との関係
・入居時と退去時の写真
・敷金との精算内容
感情的に支払いを拒否するのではなく、契約書、写真、立会い記録、見積書などを整理して話し合うことが大切です。
当事者間で解決できない場合は、消費生活センターや法律の専門家などへ相談する方法があります。
■退去時に忘れやすいこと
引っ越し当日は慌ただしくなるため、次の内容も忘れずに確認しましょう。
・郵便受けに郵便物が残っていないか
・宅配ボックスに荷物がないか
・ベランダに物を残していないか
・照明器具が自分の所有物か設備か
・エアコンが設備か自分で設置したものか
・自転車やバイクを残していないか
・物置や床下収納に荷物がないか
・インターネット機器を返却したか
・リモコンや取扱説明書を戻したか
・すべての鍵を用意したか
・転居先住所を管理会社へ伝えたか
・敷金返金用の口座を届け出たか
室内だけでなく、共用部分や付属設備も確認してから明け渡しましょう。
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このような場合も、現在の契約内容、退去予定日、新居へ入居したい時期、希望条件などを伺いながら、無理のない住み替えのスケジュールを整理していきます。
賃貸住宅の退去では、解約の連絡が遅れると、引っ越し後も家賃が発生する可能性があります。
まずは現在の賃貸借契約書を確認し、解約予告期間や必要な手続きを把握することが大切です。
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