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土地の境界が分からなくても売却できる?境界杭・確定測量・隣人の立会い・費用とトラブル対策

不動産売却

「土地を売りたいけれど、境界がどこなのか分からない」

「昔からある実家で、境界杭が見当たらない」

「隣の家の塀が、こちらの敷地に入っている気がする」

「隣人が測量の立会いに応じてくれない」

「境界確定をしていない土地は売却できない?」

土地や中古戸建てを売却しようとしたとき、思いがけず問題になることがあるのが、隣地との境界です。

特に、古くから所有している土地や相続した実家では、購入当時の測量図が見つからなかったり、境界杭が土に埋もれていたりすることがあります。

普段生活しているときは特に問題がなくても、売却する段階になって境界の確認が必要になるケースがあります。

結論からいうと、土地の境界が確定していなくても、売却そのものが法律上一律に禁止されているわけではありません。しかし、買主の希望や売買契約の条件によっては、測量や境界の確認が必要になり、そのままでは売却が進まない場合があります。

また、境界杭が見当たらないことと、土地の境界が分からないことは、必ずしも同じではありません。

過去の測量資料が残っている場合もあれば、現地で改めて調査しなければならない場合もあります。

今回は、土地の境界が不明な場合の売却方法、確定測量と現況測量の違い、測量費用、隣地所有者の立会い、越境物、筆界特定制度まで詳しく解説します。


■土地の境界が分からないと売却できない?

土地の境界がはっきりしていない場合でも、売却の可能性がなくなるわけではありません。

ただし、境界の状態によって、売却の進め方や買主の判断が変わります。

例えば、土地の売却では次のようなケースがあります。

① 境界杭があり、測量資料も残っている土地

現地の境界標と過去の資料を照合できれば、比較的確認を進めやすい場合があります。

② 境界杭は見当たらないが、過去の測量資料がある土地

資料をもとに境界の位置を確認できる可能性がありますが、専門家による現地調査が必要になることがあります。

③ 測量図がなく、隣地との境界も不明な土地

境界に関する資料の調査や、隣地所有者との確認が必要になる場合があります。

④ 隣地所有者と境界の認識が異なる土地

単に杭を設置すれば済む問題ではありません。資料の調査や専門家への相談が必要になります。

このように、同じ「境界が分からない土地」でも状況は異なります。

特に買主が住宅の建築を予定している場合は、土地の正確な範囲や接道条件が重要になります。

一方、現況での引渡しを前提として、境界の状況を理解したうえで購入を検討する買主もいます。

ただし、買主が了承するからといって、境界に関する説明や契約上の取り決めが不要になるわけではありません。

重要なのは、境界が未確定であることを隠さず、売却前に何が確認できていて、何が未確認なのかを整理することです。


■土地の境界と「筆界」は同じ意味?

土地の境界について調べると、「筆界(ひっかい)」という言葉が出てきます。

この言葉は、土地売却を考えるうえで理解しておきたい重要な用語です。

法務省によると、筆界とは、土地が登記された際に、その土地の範囲を区画するものとして定められた線を指します。

一方、所有権界とは、土地の所有権がどこまで及ぶかを示す境界です。

通常は一致することが多いものの、事情によって一致しない場合があります。

例えば、昔から隣人同士で、

「この塀の位置までが自分の土地」

と認識していたとしても、その位置が登記上の筆界と一致しているとは限りません。

また、所有者同士が合意したからといって、登記上の筆界そのものを自由に変更できるわけではありません。

つまり、境界の問題には、

・登記上の筆界がどこにあるか

・所有権の範囲がどこまで及ぶか

・現地の塀やフェンスがどこにあるか

という、異なる問題が含まれる場合があります。

売却前に境界の問題が見つかった場合は、何について確認や解決が必要なのかを整理しましょう。

参考:法務省|筆界特定制度


■境界杭が見当たらない場合、最初に何をする?

境界杭が見つからない場合、最初から新しい杭を打つのは避けましょう。

境界杭は、隣地との境界を示す重要な目印です。

しかし、見当たらないからといって、所有者の判断だけで好きな位置に設置できるものではありません。

まず確認したいのは、過去の資料です。

代表的なものには、

・地積測量図

・法務局の地図、公図

・過去の境界確認書

・土地売買時の契約書類

・分筆登記時の資料

・過去の測量成果

などがあります。

また、境界杭が完全になくなったわけではなく、土や舗装の下に埋まっていることもあります。

ただし、敷地を掘り返して探す場合は、隣地や設備などへの影響にも注意が必要です。

専門的な調査が必要な場合は、土地家屋調査士などへ相談しましょう。

「境界杭がない=必ず確定測量が必要」と決めつけず、まず既存資料を確認することが大切です。


■公図と地積測量図があれば、境界は分かる?

公図や地積測量図は、境界確認の重要な資料です。

ただし、資料が存在することと、現地の境界を正確に確認できることは同じではありません。

公図とは?

公図は、土地の位置関係や形状などを確認するための資料です。

土地がどのように区画されているかを把握する手掛かりになります。

ただし、地域や作成時期などによって精度に違いがあり、必ずしも現地での正確な境界位置を示しているとは限りません。

地積測量図とは?

地積測量図は、土地の面積や形状、境界点などについて記録された図面です。

分筆登記などの際に作成されることがあります。

ただし、すべての土地に地積測量図が備えられているわけではありません。

また、作成時期や測量方法によって、資料の精度や記載内容が異なる場合があります。

例えば、古い測量図が見つかったとしても、現在の測量技術で確認した結果と差が生じる可能性があります。

そのため、

「公図があるから大丈夫」

「登記簿に面積が書いてあるから測量は不要」

と単純に判断するのは適切ではありません。

必要に応じて土地家屋調査士などが資料と現地の状況を照合し、境界確認の方法を検討します。


■現況測量と確定測量は何が違う?

土地を売却するときに混同しやすいのが、現況測量と確定測量です。

この2つは、一般的な実務上の呼び方であり、依頼する業務の範囲によって内容が異なります。

現況測量

現況測量では、現地に存在する塀、フェンス、建物、道路などの位置関係を測量し、土地の現況を把握します。

例えば、

・敷地の大まかな形状

・現地で確認できる構造物

・道路との位置関係

・建物の配置

などを把握するために利用されます。

ただし、現況測量を行っただけで、隣地所有者との境界確認まで完了したとは限りません。

確定測量

一般に確定測量と呼ばれる業務では、登記資料や現地の状況を調べ、必要に応じて隣地所有者などとの立会いを行い、境界の確認を進めます。

境界確認書などを作成する場合もあります。

ただし、具体的な業務範囲や成果物は依頼内容によって異なります。

また、隣地所有者の協力が得られない場合など、予定どおり完了できない可能性もあります。

比較すると、次のようになります。

比較項目現況測量確定測量
主な目的土地の現況把握境界の確認・明確化
隣地所有者の立会い通常は必須ではない必要になることが多い
境界確認書通常は作成対象外作成する場合がある
作業期間比較的短い場合がある関係者との調整で長引く場合がある
費用比較的抑えられる場合がある高くなる場合がある

なお、確定測量という名称で依頼した場合でも、筆界や所有権の争いが必ず解決するわけではありません。

土地の状況によって、別の手続きが必要になることがあります。


■土地を売却する場合、確定測量は必ず必要?

すべての土地売却で、確定測量が法律上一律に義務付けられているわけではありません。

ただし、売買契約で売主が境界を明示することや、測量成果を引き渡すことを約束する場合があります。

例えば、

「売主は引渡しまでに隣地との境界を明示する」

「売主負担で確定測量を実施する」

といった契約条件が設けられることがあります。

この場合、契約で約束した内容を履行する必要があります。

また、買主が住宅建築を予定している場合や、土地の一部を分筆する予定がある場合などは、境界や面積をより正確に確認する必要が生じることがあります。

一方、境界が未確定の状況を買主が理解し、双方がその条件を明確に合意したうえで売買するケースも考えられます。

ただし、境界について未解決の問題がある土地では、価格交渉、融資、将来の建築計画などに影響する可能性があります。

売却できるかどうかだけでなく、どのような条件なら買主が安心して購入できるかを考えることが重要です。

不動産売却では、境界以外にも査定、契約、費用、税金、相続、住み替えなど、多くの確認事項があります。

売却全体の流れや注意点については、スマイファミリーの不動産売却総合ガイドでも詳しく解説しています。


東京・埼玉など関東で不動産売却をお考えの方へ|査定・費用・税金・相続・住み替えを解説



■土地の確定測量にはいくらかかる?

確定測量の費用は、土地の広さだけで決まるわけではありません。

土地の形状、境界点の数、隣地の所有者数、道路との関係、過去の資料の有無などによって変わります。

例えば、

・四角形に近い土地

・細長く複雑な形状の土地

・隣地が多数ある土地

・公道や水路に接している土地

・古い測量資料しかない土地

・隣地所有者の所在確認が必要な土地

では、作業内容が異なる可能性があります。

確定測量では、数十万円単位の費用になるケースがありますが、全国共通の定額料金があるわけではありません。

実際には、土地家屋調査士などへ見積もりを依頼する必要があります。

見積もりを確認するときは、

① 資料調査費用

法務局の資料や過去の測量資料を調べる費用です。

② 現地測量費用

土地の形状や境界点などを測量する費用です。

③ 隣地立会いなどの調整費用

関係する所有者との日程調整や立会いに関する費用です。

④ 境界標の設置費用

必要に応じて境界標を設置するための費用です。

⑤ 図面・書類の作成費用

測量図や境界確認書などの作成費用です。

⑥ 追加作業の費用

資料不足や境界に関する問題が発生した場合、追加の調査・手続きが必要になることがあります。

見積もり時には、作業内容と成果物の範囲を確認しましょう。

特に注意したいのは、隣地所有者との境界確認が完了しなかった場合でも、実施済みの調査・測量費用が発生する可能性があることです。

費用を支払えば必ず境界が確定する、というわけではありません。


■隣人が境界の立会いを拒否したらどうなる?

土地売却で大きな問題になりやすいのが、隣地所有者との境界確認です。

例えば、

「隣の土地の所有者が立会いに来てくれない」

「境界の位置について意見が合わない」

「以前から隣人関係が良くない」

「隣地所有者が遠方に住んでいて連絡が取れない」

といったケースがあります。

隣地所有者の協力が得られない場合、予定していた境界確認が進まない可能性があります。

ただし、立会いに応じてもらえないという理由だけで、売却そのものが必ず不可能になるわけではありません。

まずは、

・過去の境界確認書があるか

・地積測量図などの資料があるか

・隣地所有者との間で何が問題になっているか

・単に日程が合わないのか

・境界について意見が対立しているのか

を整理しましょう。

例えば、所有者が遠方に住んでいるだけであれば、連絡方法や立会い方法について調整できる可能性があります。

一方、境界の位置について争いがある場合は、単なる日程調整では解決できません。

そのような場合は、土地家屋調査士などへ相談し、適切な方法を検討する必要があります。

隣地所有者の協力が得られないからといって、売主が一方的に境界を決めることは避けましょう。


■隣人と境界でもめた場合に使える「筆界特定制度」とは?

法務省には、土地の筆界を明らかにするための「筆界特定制度」があります。

これは、土地の所有権登記名義人などからの申請に基づき、法務局の筆界特定登記官が、専門家の意見や調査結果を踏まえて筆界を特定する制度です。

例えば、

「隣人と境界の位置について認識が違う」

「昔の境界資料がなく、筆界がどこか分からない」

といった場合に、検討できる制度の一つです。

ここで重要なのは、筆界特定制度は新しい境界を自由に作る制度ではないということです。

もともと存在していた登記上の筆界を、資料や現地調査などに基づいて明らかにする制度です。

また、筆界特定制度には限界もあります。

例えば、筆界の位置が明らかになったとしても、所有権の範囲に関する争いまで自動的に解決するわけではありません。

また、筆界特定の結果に不服がある場合、後に訴訟で争われる可能性もあります。

申請には費用がかかり、調査のための期間も必要です。

処理期間は法務局や案件によって異なります。

そのため、売却予定日が決まっている場合は、早めに相談することが重要です。

参考:法務省|筆界特定制度


■塀やフェンスが隣の土地にはみ出していたら売却できる?

土地の境界を確認した結果、塀やフェンス、建物の一部などが隣地へはみ出していることが判明する場合があります。

これを一般に「越境」と呼びます。

例えば、

・自宅の塀が隣地へはみ出している

・隣家の屋根の一部が自分の敷地上にある

・フェンスが境界線をまたいでいる

・樹木の枝が隣地へ伸びている

・排水設備などが隣地を通っている

といったケースです。

ただし、すべての越境が同じように扱われるわけではありません。

越境しているものの種類、設置された経緯、過去の合意、契約内容などによって対応が異なります。

例えば、隣家の屋根が自分の土地に少しはみ出している場合、建物全体をすぐに撤去できるとは限りません。

一方、将来の建替え時に越境を解消するなど、当事者間で取り決めが行われる場合もあります。

そのような場合には、越境に関する覚書などを作成することがあります。

ただし、覚書を作成すればすべての問題が解決するわけではありません。

取り決めの内容、所有者が変わった場合の扱い、将来の撤去や維持管理についても確認する必要があります。

越境がある土地では、現状の説明だけでなく、将来どのように対応するのかまで整理しておくことが重要です。


■境界が未確定だと売却価格は下がる?

境界が未確定という理由だけで、必ず一定の割合で価格が下がるわけではありません。

ただし、買主が不安を感じる要因になる可能性があります。

例えば、

・実際に使用できる土地の範囲が不明

・建築計画に必要な寸法を確認しにくい

・測量費用を購入後に負担する可能性がある

・隣地との争いが残っている

・将来の売却でも同じ問題が生じる可能性がある

といった事情があれば、買主の判断に影響することがあります。

仮に、土地の売却希望価格が3,000万円だったとします。

確定測量の実施に費用が必要で、さらに隣地との調整に時間がかかる場合、買主から価格や引渡し条件について相談される可能性があります。

しかし、実際にいくら価格へ影響するかは、土地の状態や市場状況によって異なります。

測量費用だけを単純に売却価格から差し引けばよい、というものでもありません。

また、売主が事前に境界を確認しておくことで、買主が安心して購入を検討しやすくなる場合があります。

重要なのは、境界の問題を放置したまま高値で売り出すことではなく、問題の内容と必要な費用を把握し、現実的な売却条件を設定することです。


■境界確定の費用は売主と買主のどちらが負担する?

測量費用を誰が負担するかについて、すべての売買で共通する決まりがあるわけではありません。

売主が負担するケースもあれば、売買条件として買主と負担方法を協議するケースも考えられます。

例えば、

ケース①:売主が確定測量を行って引き渡す

売主が測量を手配し、必要な資料を整えて売却する方法です。

買主にとっては、土地の境界に関する情報を確認しやすくなる可能性があります。

ケース②:境界未確定の状態を説明して売却する

買主が境界の状況を理解したうえで、契約条件を協議する方法です。

ただし、将来の境界確認に費用や時間がかかる可能性があります。

ケース③:測量の実施や費用負担について個別に合意する

売買契約前に測量の範囲や費用負担、完了時期などを話し合う方法です。

いずれの場合も、契約内容を明確にしておくことが大切です。

特に、

・誰が測量を依頼するか

・費用を誰が支払うか

・いつまでに完了させるか

・隣地所有者の協力が得られない場合はどうするか

・測量結果によって面積に差が生じた場合はどうするか

・契約解除や引渡し延期の条件はどうするか

を確認しましょう。

「測量は売主がやるもの」と思い込まず、契約条件として具体的に取り決めることが重要です。


■相続した実家で境界杭がない場合はどうする?

相続した実家を売却する場合、境界資料が見つからないことがあります。

例えば、親が何十年も前に購入した土地では、

「購入時の契約書がどこにあるか分からない」

「境界確認書を見たことがない」

「昔からあるブロック塀が境界だと思っていた」

といったケースがあります。

特に親が長年所有していた土地では、隣地の所有者も変わっている可能性があります。

過去に口頭で確認した内容があっても、現在の所有者がその事情を把握していない場合があります。

相続した土地を売却する際は、次の順番で確認すると整理しやすくなります。

① 登記上の所有者を確認する

相続登記が必要な状態か確認します。

② 過去の書類を探す

権利証や登記識別情報、売買契約書、測量図、境界確認書などを確認します。

③ 法務局の資料を調べる

地図や地積測量図など、利用できる資料があるか確認します。

④ 現地の境界標を確認する

境界杭や塀、フェンスなどの位置関係を確認します。

⑤ 必要に応じて専門家へ相談する

土地家屋調査士などに相談し、測量や境界確認の必要性を判断します。

なお、相続登記については2024年4月1日から申請義務化が始まっています。

境界の問題と相続登記は別の手続きですが、相続した不動産を売却する際には、所有者の登記状況も確認する必要があります。

相続した土地は、査定を依頼して初めて境界の問題が分かることもあります。

売却を考え始めた段階で資料を整理しておくと、手続きを進めやすくなります。


■隣地が道路や水路の場合、確認方法は違う?

隣地が個人所有の土地ではなく、道路や水路などの公共用地である場合は、確認方法が異なることがあります。

例えば、

・市区町村が管理する道路

・都道府県が管理する道路

・国が管理する道路

・公共の水路

などです。

このような土地との境界確認では、管理する行政機関との手続きが必要になる場合があります。

ただし、道路に見える場所が必ず公有地とは限りません。

私道の場合もあれば、複数の所有者が共有している場合もあります。

そのため、まずは登記や道路に関する資料を確認しましょう。

また、道路との境界が不明な場合、単に土地面積だけでなく、建築基準法上の道路の扱いや接道条件にも影響する可能性があります。

例えば、古い住宅が建っている土地でも、建替えを検討する際に道路の幅員や接道状況の確認が必要になる場合があります。

土地の境界確認と、建築基準法上の道路・接道条件の確認は、別の問題です。

売却前には、必要に応じて両方を調べましょう。


■確定測量をすれば必ず土地面積が増える?

確定測量を行ったからといって、必ず土地面積が増えるわけではありません。

登記簿上の地積と、実際の測量結果が異なる場合があります。

例えば、

登記簿上の面積:100㎡

実測した面積:103㎡

となる場合もあれば、

登記簿上の面積:100㎡

実測した面積:97㎡

となる場合も考えられます。

ただし、測量結果に差があるからといって、直ちに登記簿の地積が変更されるわけではありません。

地積更正登記などの手続きが必要となる場合もあります。

また、売買契約では、

・登記簿上の面積を基準にするのか

・実測面積を基準にするのか

・面積に差があった場合に代金を精算するのか

といった条件が問題になることがあります。

特に土地の面積を重視する買主の場合は、契約前に確認しておきたいポイントです。

測量結果と売買代金の関係を曖昧にしないことが、引渡し後のトラブル防止につながります。


■境界が分からない土地を売却するまでの流れ

実際に土地売却を進める場合は、次のような順序が考えられます。

① 売却したい土地の資料を集める

登記事項証明書、公図、地積測量図、過去の境界確認書などを確認します。

② 現地の状況を確認する

境界杭、塀、フェンス、越境物、道路との位置関係などを確認します。

③ 不動産会社へ売却相談をする

土地の状況を伝え、測量が必要か、売却条件にどのような影響があるか相談します。

④ 必要に応じて土地家屋調査士へ相談する

資料や現地の状況をもとに、測量や境界確認の方法を検討します。

⑤ 測量費用と期間を確認する

費用の見積もり、必要な手続き、隣地所有者との調整などを確認します。

⑥ 境界や越境に関する問題を整理する

隣地との認識の違いや越境物がある場合は、どのように対応するか検討します。

⑦ 売却条件を決める

測量を完了させてから売却するのか、境界の状況を説明したうえで売却するのかなどを判断します。

⑧ 売買契約と引渡しを進める

境界明示、面積の取り扱い、測量成果物の引渡しなど、必要な条件を契約書で明確にします。

この流れは一例であり、土地の状態や売却事情によって順番が変わることもあります。

特に売却期限が決まっている場合は、早めに測量の必要性を確認しましょう。


■土地売却で境界に関するトラブルを防ぐチェックリスト

売却前に、次の項目を確認しましょう。

① 登記簿上の所有者は正しいか

相続や共有など、権利関係を確認します。

② 地積測量図はあるか

法務局に資料があるか確認します。

③ 過去の境界確認書は残っているか

購入時や分筆時の資料を確認します。

④ 境界杭はあるか

現地で確認できるか調べます。

⑤ 隣地所有者と境界の認識に違いはないか

過去のトラブルなども確認します。

⑥ 越境物はないか

塀、フェンス、屋根、樹木、配管などの状態を確認します。

⑦ 道路との境界は確認できているか

接道条件や道路の所有・管理状況も確認します。

⑧ 測量が必要か

売買契約の条件や買主の希望などを踏まえて判断します。

⑨ 費用負担は決まっているか

売主と買主のどちらが負担するのか確認します。

⑩ 境界が確認できない場合の契約条件は明確か

未確定部分、測量期限、引渡し条件などを整理します。


■よくある質問

Q.境界杭がない土地でも売却できますか?

売却自体が一律に禁止されているわけではありません。ただし、買主の希望や契約条件によって、境界確認や測量が必要になる場合があります。

Q.土地の売却で確定測量は必ず必要ですか?

すべての土地売却で法律上一律に義務付けられているわけではありません。ただし、売買契約で測量や境界明示を約束する場合があります。

Q.隣人が境界立会いを拒否したら売却できませんか?

必ず売却できなくなるわけではありません。資料の調査や専門家への相談、必要に応じて筆界特定制度などの利用を検討することがあります。

Q.公図があれば境界は確定していますか?

公図だけで現地の正確な境界位置を判断できるとは限りません。必要に応じて地積測量図や現地の状況と照合します。

Q.確定測量の費用はいくらですか?

土地の形状、面積、隣地の数、資料の状況などによって異なります。数十万円単位になることもありますが、具体的な費用は見積もりで確認する必要があります。

Q.確定測量の費用は売主が負担するものですか?

売主が負担するケースはありますが、すべての売買で必ず売主が負担するという一律の決まりではありません。契約条件を確認しましょう。

Q.隣の家の屋根が越境していても売却できますか?

売却を検討することは可能ですが、越境の状況や対応方法を整理する必要があります。必要に応じて隣地所有者との協議や覚書の作成などを検討します。

Q.測量したら登記簿の面積が変わりますか?

測量結果と登記簿上の面積が異なる場合がありますが、測量だけで登記が自動的に変更されるわけではありません。

Q.筆界特定制度なら隣人の同意がなくても境界を決められますか?

筆界特定制度は、法務局が登記上の筆界を明らかにする制度です。隣地所有者の同意を得られない場合にも利用を検討できますが、所有権の範囲に関する争いなど、すべての問題を解決する制度ではありません。

Q.相続した土地の境界が分からない場合、何から始めればいいですか?

登記上の所有者を確認し、過去の売買書類、地積測量図、境界確認書などを探しましょう。必要に応じて土地家屋調査士などへ相談します。


■境界が分からない土地は、売却前の確認が重要

土地を長年所有していても、正確な境界を把握していないことはあります。

特に古い住宅や相続した実家では、境界杭が見当たらなかったり、過去の測量資料が残っていなかったりする場合があります。

ただし、境界が分からないからといって、必ず売却を諦める必要があるわけではありません。

重要なのは、

「どこまで資料で確認できるのか」

「測量が必要なのか」

「隣地所有者との調整が必要なのか」

「越境物が存在するのか」

「売却までにどの程度の費用と時間がかかるのか」

を整理することです。

境界の問題は、売却活動を始めてから発覚すると、契約や引渡しのスケジュールに影響する場合があります。

特に売却希望時期が決まっている場合は、早い段階で確認しておくことが大切です。

土地売却では、価格を決めることだけでなく、買主が安心して購入できる状態を整えることも重要です。


■東京・埼玉・千葉・神奈川・茨城・栃木・群馬で土地の売却をお考えの方へ

スマイファミリーでは、東京・埼玉・千葉・神奈川・茨城・栃木・群馬などで、土地や中古戸建て、相続不動産などの売却に関するご相談を承っています。

「相続した実家の境界杭が見つからない」

「古い土地で測量図が残っていない」

「隣地との境界が不明なまま売却できるか知りたい」

「塀やフェンスの越境が気になっている」

「測量費用も含めて売却を検討したい」

このような場合は、まず土地の資料や現地の状況を整理することが大切です。

必要に応じて土地家屋調査士などの専門家への相談も検討しながら、売却の進め方を考えましょう。

境界が未確定だからといって、最初から売却を諦める必要はありません。

一方で、境界に問題があることを十分に確認せず契約を進めると、後からトラブルにつながる可能性があります。

土地の状況や売却希望時期、費用面で不安がある方は、スマイファミリーへご相談ください。

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