
賃貸管理会社を変更するには?解約手続き・家賃送金・敷金・入居者への通知と失敗しない引継ぎ方法
「今の賃貸管理会社を変更したいけれど、どう進めればいい?」
「管理会社との契約は途中で解約できる?」
「管理会社を変えると、入居者にも契約し直してもらう必要がある?」
「預けている敷金や、家賃の振込先はどうなる?」
「新しい管理会社に変更したら、入居者とのトラブルが増えないか心配」
アパートやマンション、賃貸戸建てなどを所有しているオーナー様のなかには、現在の管理会社の対応に不満があっても、変更手続きが分からず、そのまま委託を続けている方もいらっしゃると思います。
連絡が遅い、修繕の報告がない、空室がなかなか埋まらない、毎月の送金明細が分かりにくいなど、管理会社の変更を考えるきっかけはさまざまです。
結論からいうと、賃貸管理会社は変更できます。ただし、管理委託契約の解約条件を確認し、家賃・敷金・保証会社・契約書類・入居者への案内を計画的に引き継ぐことが重要です。
特に注意したいのは、管理会社を変更するだけで、入居者とオーナー様の賃貸借契約まで自動的に終了するわけではないという点です。
通常の管理委託では、貸主は引き続きオーナー様であり、管理業務を担当する会社が変わります。
その一方、サブリース契約では、契約関係そのものが異なるため、同じ手順では変更できない場合があります。
今回は、管理会社変更の具体的な流れ、確認すべき書類、費用、入居者への通知、家賃送金や敷金の引継ぎ、トラブルを防ぐ方法を詳しく解説します。
■賃貸管理会社は途中で変更できる?
賃貸管理会社の変更を考える際、最初に確認したいのが現在の管理委託契約です。
管理会社との契約には、通常、委託期間や解約方法などが定められています。
例えば、
・契約期間は2年間
・解約する場合は3か月前までに通知
・書面による解約申入れが必要
・契約期間中の解約には一定の条件がある
といった取り決めが考えられます。
ただし、これらはすべての管理会社に共通する条件ではありません。
解約予告期間や違約金の有無は、実際の契約内容によって異なります。
そのため、管理会社を変更したいと思ったら、まず次の書類を確認しましょう。
① 管理委託契約書
現在の管理会社へ何を委託しているか、契約期間や解約条件がどうなっているか確認します。
② 管理業務に関する重要事項説明書
管理受託契約の内容や費用、業務範囲などについて、どのような説明を受けていたか確認します。
③ 毎月の送金明細・管理報告書
家賃の入金状況、管理料、修繕費などを把握します。
④ 入居者との賃貸借契約書
現在の契約条件、家賃、敷金、更新時期などを確認します。
書類が手元にない場合は、現在の管理会社に写しの提供を相談しましょう。
重要なのは、契約条件を確認せずに突然「来月から管理をやめてください」と伝えないことです。
解約予告期間を満たしていない場合、希望する日程で変更できない可能性があります。
また、契約の種類や内容によっては、解約に伴う費用が問題になることもあります。
■管理会社を変更する前に、まず何を確認する?
管理会社を変えたいと感じたとき、すぐに次の会社を探すのも一つの方法ですが、その前に現在の不満を整理することをおすすめします。
例えば、
「空室が埋まらない」
という不満があっても、原因が管理会社の募集方法にあるとは限りません。
家賃設定が周辺相場より高い場合や、設備の状態が競合物件より劣っている場合、管理会社を変えるだけでは改善しない可能性があります。
一方、
「問い合わせがあっても報告がない」
「退去後、募集開始まで長期間放置されている」
「修繕の見積もりを依頼しても返答がない」
といった状況であれば、管理体制そのものを見直す必要があるかもしれません。
管理会社の変更を考える場合は、次の3つを整理しましょう。
1.何に不満があるのか
連絡、募集、修繕、送金、費用、報告など、問題を具体的に分けます。
2.何を改善したいのか
空室期間を短くしたい、修繕費用を明確にしたい、入居者対応を早くしたいなど、変更後の希望を整理します。
3.新しい会社に何を任せたいのか
入居者募集だけなのか、家賃集金・更新・退去対応まで一括で任せたいのかを考えます。
管理会社ごとに対応できる業務や費用は異なります。
現在の問題を整理することで、同じ不満を繰り返さない管理会社選びにつながります。
賃貸管理の業務内容や管理会社を選ぶ際の基本的な考え方は、スマイファミリーのオーナー様向け総合ガイドでも解説しています。
■賃貸管理会社を変更するまでの具体的な流れ
管理会社の変更は、次の順番で進めると整理しやすくなります。
① 現在の管理委託契約を確認する
解約予告期間、通知方法、違約金の有無、引継ぎ条件を確認します。
管理委託契約の終了予定日を把握することが最初の一歩です。
② 新しい管理会社の候補を探す
変更先の管理会社へ、物件の所在地、戸数、築年数、入居状況などを伝え、対応可能か相談します。
この段階で、管理料だけでなく、募集費用、更新事務手数料、修繕対応、報告方法も確認しましょう。
③ 新しい管理会社と業務内容を調整する
いつから管理を開始するか、何の情報が必要か、家賃はどの口座へ入金するかを決めます。
特に、家賃の支払日と管理会社の切替日が近い場合は注意が必要です。
④ 現在の管理会社へ解約通知をする
契約で定められた方法に従って通知します。
書面通知が必要な場合は、通知日や内容が確認できるようにしましょう。
⑤ 契約書類・家賃・敷金などを引き継ぐ
現在の管理会社、新しい管理会社、オーナー様の間で必要情報を整理します。
⑥ 入居者へ変更内容を案内する
管理会社の変更日、新しい連絡先、家賃の支払方法などを案内します。
⑦ 切替後の家賃入金・問い合わせ状況を確認する
切替日を迎えたら手続きがすべて終わり、というわけではありません。
最初の家賃入金や問い合わせの引継ぎまで確認することが大切です。
■管理会社を変更すると、入居者との賃貸借契約はどうなる?
管理委託契約と、入居者との賃貸借契約は別の契約です。
一般的な管理委託では、オーナー様が貸主となり、入居者と賃貸借契約を結びます。
管理会社は、その契約に基づく家賃管理、修繕対応、問い合わせ対応などを委託されている立場です。
そのため、管理会社を変更しただけで、通常は入居者との賃貸借契約が自動的に終了するわけではありません。
例えば、家賃8万円、契約期間2年間の賃貸借契約を結んでいる入居者がいたとします。
途中で管理会社がA社からB社へ変更になっても、賃貸借契約そのものが維持されるのであれば、家賃や契約期間が当然に変わるわけではありません。
ただし、新しい管理会社が契約管理を引き継ぐためには、契約書類や重要な特約などを正確に把握する必要があります。
特に、
・賃料、共益費
・契約期間、更新時期
・敷金、礼金
・連帯保証人
・保証会社
・ペット飼育などの特約
・駐車場契約
・過去の修繕や入居者との合意事項
は、引継ぎ時に確認したい情報です。
なお、サブリース契約の場合は別です。
サブリースでは、借上げ会社が貸主となって入居者に転貸していることがあるため、管理委託契約を変更する場合とは契約関係が異なります。
サブリースの解約や変更は、現在の契約関係を整理したうえで慎重に進める必要があります。
■家賃の振込先変更で起こりやすいトラブル
管理会社変更で特に注意したいのが家賃の入金です。
例えば、これまで入居者がA管理会社の口座へ家賃を振り込んでいたとします。
管理会社をB社へ変更した場合、入居者が新しい振込先を知らなければ、従来どおりA社へ振り込んでしまう可能性があります。
さらに、管理会社の切替日と家賃の支払日が重なる場合、どちらの会社がその月の家賃を受領するのか分かりにくくなることがあります。
次のような例を考えてみましょう。
【管理会社変更の例】
A社の管理終了日:4月30日
B社の管理開始日:5月1日
入居者の家賃支払日:毎月27日
翌月分を前月27日までに支払う契約だった場合、5月分の家賃は4月27日に支払われることになります。
そのため、単に「5月1日から新しい管理会社になります」と通知するだけでは、家賃の受領先を判断できないことがあります。
必要なのは、管理開始日とは別に、
・何月分の家賃から新しい口座に振り込むか
・振込先変更の案内をいつ送るか
・口座振替の登録変更はいつ完了するか
・誤って旧口座に入金された場合は誰が対応するか
を決めておくことです。
管理会社の変更日と、家賃の支払先を切り替える日は、必ずしも同じではありません。
また、最近は振込先変更を装った不正な案内にも注意が必要です。
入居者に口座変更を案内する際は、旧管理会社と新管理会社の情報、連絡先、変更日を分かりやすく記載し、疑問があれば確認できる体制を整えましょう。
■敷金や預り金は新しい管理会社へ引き継がれる?
賃貸管理会社を変更するとき、オーナー様が確認したいのが敷金や預り金の扱いです。
ここで重要なのは、敷金を誰が保管しているかという点です。
入居者が支払った敷金は、賃貸借契約に基づき、未払い賃料や退去時の債務などを担保する性質を持ちます。
しかし、実際の保管方法は物件や管理形態によって異なります。
例えば、
・オーナー様が直接保管している
・管理会社が管理業務の一環として預かっている
・過去の管理形態によって別の方法で管理されている
といった場合があります。
管理会社が預かっている場合は、契約内容や会計資料に基づき、残高と返還・精算方法を確認する必要があります。
具体的には、
① 部屋ごとの敷金額
どの入居者から、いくら預かっているか。
② 実際の保管先
現在、どの口座や管理主体で保管しているか。
③ 過去の精算状況
賃料滞納などへの充当があったか。
④ 新管理会社への引継ぎ方法
新しい会社が保管するのか、オーナー様が直接保管するのか。
⑤ 退去時の精算担当者
管理会社変更後、誰が入居者との精算実務を担当するか。
を確認します。
なお、管理会社を変更しただけで、敷金返還義務そのものが当然に新管理会社へ移るわけではありません。
貸主がオーナー様のままであれば、賃貸借契約上の義務と、管理会社が行う事務を区別する必要があります。
賃貸住宅管理業法では、登録賃貸住宅管理業者について、管理する家賃等を自己の財産と分けて管理する義務などが定められています。
管理会社を選ぶ際は、送金明細が分かりやすいか、預り金をどのように管理しているかも確認しましょう。
参考:国土交通省「賃貸住宅管理業法ポータルサイト」
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/pm_portal/administrator_duties.html
■保証会社の契約はそのまま使える?
管理会社変更時には、家賃保証会社との契約についても確認が必要です。
ここを見落とすと、家賃滞納時の対応に影響する可能性があります。
例えば、
「今まで利用していた保証会社を、新しい管理会社でも扱えるのか」
「保証会社への事故報告は誰が行うのか」
「家賃の口座振替はそのまま継続できるのか」
「管理会社変更を保証会社へ通知する必要があるのか」
といった問題があります。
保証会社によっては、管理会社変更に伴う届出や手続きが必要になる場合があります。
また、家賃集金の方法や保証契約の内容によって、取り扱いが異なることもあります。
そのため、管理会社を変更する前に、
・利用中の保証会社名
・契約番号
・保証の対象範囲
・家賃集金の方法
・滞納時の連絡先
・管理会社変更時の手続き
・保証契約の継続可否
などを確認しましょう。
管理会社を変更しても、保証会社の契約が必ず自動的に引き継がれるとは限りません。
特に家賃滞納が発生している部屋がある場合は、保証会社への報告期限や対応状況を含め、慎重な引継ぎが必要です。
■修繕履歴や入居者からの相談内容も引き継ぐべき?
管理会社変更では、契約書や家賃だけでなく、日々の管理情報も重要です。
例えば、次のような状況を考えてみましょう。
「101号室の給湯器について、交換を約束していた」
「202号室から上階の騒音相談が続いている」
「駐車場の一部について、利用方法を個別に合意している」
「共用廊下の漏水について、業者と工事日程を調整している」
このような情報が新管理会社へ伝わっていなければ、入居者から問い合わせを受けた際に対応できません。
場合によっては、入居者が同じ説明を何度も求められたり、約束されていた対応が進まなかったりする可能性があります。
そのため、少なくとも、
・未完了の修繕
・修繕業者への発注状況
・過去の設備故障
・現在対応中の苦情
・入居者との個別合意
・退去予定者
・更新手続き中の入居者
・家賃滞納の状況
・近隣トラブル
・共用部分の不具合
などを確認することが大切です。
特に、修繕の発注済み案件については、工事代金の支払者や工事完了後の確認担当者も明確にしておく必要があります。
また、入居者の個人情報を扱うため、書類やデータの受渡しは、利用目的や契約関係、個人情報保護に配慮して適切に進めましょう。
■管理会社変更で必要になる主な引継ぎ書類
新しい管理会社へ引き継ぐ書類は、物件の状況によって異なります。
代表的なものを整理します。
賃貸借契約に関する書類
・各部屋の賃貸借契約書
・重要事項説明書
・更新契約書
・覚書、合意書
・駐車場などの付帯契約書
・入居条件に関する特約
家賃・会計に関する資料
・賃料、共益費一覧
・入金履歴
・滞納一覧
・送金明細
・敷金、預り金一覧
・保証会社の情報
設備・建物に関する資料
・鍵の管理記録
・設備一覧
・修繕履歴
・点検報告書
・設備保証書
・工事会社の連絡先
・継続中の修繕案件
入居者対応に関する資料
・退去予定情報
・更新予定
・進行中の相談や苦情
・過去の個別合意
・各種通知履歴
このような資料を整理しておくと、管理会社変更後も対応を継続しやすくなります。
ただし、必要資料がすべて旧管理会社に保管されているとは限りません。
オーナー様自身が持っている書類や、保証会社・工事業者が管理する情報もあります。
新管理会社と相談しながら、必要な情報を整理しましょう。
■入居者へ管理会社の変更をどう知らせる?
管理会社が変更になる場合、入居者への通知は非常に重要です。
入居者からすると、突然知らない会社から案内が届くことになります。
そのため、内容が不明確だと、
「本当に管理会社が変わるの?」
「この会社に家賃を振り込んで大丈夫?」
「設備が故障したら、どこに連絡すればいい?」
といった不安につながります。
通知には、少なくとも次の内容を記載することをおすすめします。
① 管理会社の変更日
いつから新管理会社が担当するのか。
② 新管理会社の名称と連絡先
電話番号、営業時間、緊急連絡先など。
③ 家賃の支払方法
振込先や口座振替の変更がある場合、その開始時期。
④ 設備故障やトラブル時の連絡先
給湯器、エアコン、水漏れなど、緊急時にどこへ連絡するか。
⑤ 契約条件の取り扱い
管理会社の変更によって家賃や契約期間などが変更されるのか、従来どおりなのか。
また、入居者が通知を受け取ったか確認できる方法も検討しましょう。
特に、家賃の振込先変更は金銭に関わるため、慎重に案内する必要があります。
■管理会社の変更時期はいつがいい?
管理会社の変更に、すべての物件で共通する最適な月があるわけではありません。
重要なのは、引継ぎに必要な期間を確保できるかどうかです。
例えば、10戸のアパートで全室入居中の場合と、1戸の賃貸戸建てでは、必要な確認事項が異なります。
また、次のような状況では引継ぎが複雑になる場合があります。
・複数の退去が予定されている
・更新手続きが集中している
・大規模な修繕工事の途中である
・家賃滞納の対応中である
・入居者とのトラブルが継続している
・保証会社の変更手続きが必要
・家賃の口座振替設定に時間がかかる
ただし、問題があるからといって変更できないわけではありません。
新旧管理会社の間で担当範囲を明確にし、未完了の業務を整理することが重要です。
例えば、切替日前に修繕を依頼していた場合、
「工事完了までは旧管理会社が対応するのか」
「途中から新管理会社へ引き継ぐのか」
「工事費の支払い確認は誰が行うのか」
を決めておく必要があります。
変更日を決める前に、家賃の送金日、更新・退去予定、工事予定を一覧にしておくと判断しやすくなります。
■管理会社変更の費用はいくらかかる?
管理会社を変更する際の費用は、契約内容や物件の状況によって異なります。
全国共通の変更手数料が決められているわけではありません。
例えば、次のような費用が問題になることがあります。
・旧管理会社への解約に伴う費用
・新管理会社の初期設定費用
・書類やデータの引継ぎ費用
・家賃集金システムの切替費用
・入居者への通知に関する費用
・保証会社に関する手続き費用
ただし、これらすべてが必ず発生するわけではありません。
また、費用だけを比較することもおすすめできません。
例えば、毎月の管理料が1万円安くなっても、修繕対応の連絡が遅れたり、入居者募集の管理が不十分だったりすれば、別の負担が発生する可能性があります。
反対に、管理料が高い会社でも、報告内容や対応業務が充実している場合があります。
管理会社を比較する際は、月額管理料だけでなく、
・募集活動の内容
・入居者対応
・修繕業者の手配
・管理報告
・家賃送金
・退去対応
・更新事務
・緊急時対応
・追加費用
まで確認しましょう。
■国土交通省の賃貸住宅管理業法では何が定められている?
賃貸住宅の管理を委託する際は、管理会社の契約内容だけでなく、制度上のルールも確認しておくと安心です。
賃貸住宅管理業法では、一定の賃貸住宅管理業者について登録制度や業務上の義務が定められています。
国土交通省によると、委託を受けて賃貸住宅管理業を営む事業者は、管理戸数が200戸以上の場合、国土交通大臣への登録が義務付けられています。
200戸未満の事業者については登録が任意とされています。
そのため、登録の有無を見る場合も、事業者の管理戸数や業務内容を踏まえて判断する必要があります。
また、登録賃貸住宅管理業者には、主に次のような義務があります。
① 管理受託契約締結前の重要事項説明
管理する業務の内容や実施方法、報酬などについて、書面を交付して説明すること。
② 管理受託契約締結時の書面交付
締結した契約内容について、必要事項を記載した書面を交付すること。
③ 財産の分別管理
管理する家賃などを、管理業者自身の財産と分けて管理すること。
④ 定期報告
管理業務の実施状況、家賃などの収受状況、維持保全、苦情対応などについて、オーナー様へ定期的に報告すること。
国土交通省は、委託者への定期報告について少なくとも年1回以上の頻度が必要と説明しています。
ただし、これはすべての管理会社が毎月同じ内容の報告をするという意味ではありません。
実際の報告頻度や内容については、管理委託契約の条件を確認しましょう。
参考:
国土交通省「賃貸住宅管理業法ポータルサイト」
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/pm_portal/system_commentary.html
■管理会社変更で失敗しやすい5つのケース
① 旧管理会社との解約条件を確認していなかった
新管理会社の開始日を決めた後に、旧管理会社から「解約予告は3か月前」と説明されるケースです。
その結果、管理期間が重複したり、予定していた切替日に変更できなかったりする可能性があります。
対策:新会社の開始日を確定する前に、旧管理会社の解約条件を確認する。
② 家賃の振込先案内が遅れた
入居者が従来の口座へ家賃を振り込み、新管理会社で入金確認ができなくなるケースです。
対策:何月分から振込先が変わるかを明確に通知する。
③ 敷金の残高が一致しなかった
旧管理会社の会計資料とオーナー様の記録で、預り金の金額が一致しないケースです。
対策:部屋ごとの残高と保管先を確認し、精算記録を残す。
④ 保証会社への変更連絡を忘れた
管理会社変更後に家賃滞納が発生したものの、保証会社への連絡方法が分からないケースです。
対策:保証会社の契約情報と必要な変更手続きを事前に確認する。
⑤ 修繕や苦情の引継ぎができていなかった
以前から進んでいた設備修理や騒音相談について、新管理会社が把握していないケースです。
対策:未完了の案件を一覧にして、対応担当者を明確にする。
管理会社変更の成功は、契約を切り替えることではありません。
変更後も入居者対応と家賃管理を問題なく継続できることが重要です。
■管理会社を変更する前に確認するチェックリスト
実際に管理会社変更を検討する際は、次の項目を確認しましょう。
旧管理会社について
□ 管理委託契約の解約予告期間を確認した
□ 解約に伴う費用を確認した
□ 契約終了日を決めた
□ 家賃の最終送金日を確認した
□ 預り金や敷金の残高を確認した
新管理会社について
□ 管理開始日を決めた
□ 委託する業務内容を確認した
□ 管理料と追加費用を確認した
□ 家賃の入金方法を決めた
□ 緊急時の連絡先を確認した
入居者について
□ 管理会社変更の通知方法を決めた
□ 家賃振込先の変更時期を確認した
□ 保証会社の手続きを確認した
□ 更新・退去予定を確認した
□ 進行中の修繕や苦情を整理した
引継ぎ全体について
□ 契約書類の受渡し方法を決めた
□ 鍵や設備資料を整理した
□ 個人情報の受渡し方法を確認した
□ 切替後の最初の家賃入金確認を予定した
□ 切替後の問い合わせ担当者を明確にした
すべての物件で同じ書類が必要になるわけではありませんが、変更前に整理しておくと確認漏れを減らしやすくなります。
■よくある質問
Q.賃貸管理会社はオーナーの希望だけで変更できますか?
管理委託契約の内容や法律上の条件によります。変更を希望する場合は、まず解約予告期間や通知方法、違約金の有無を確認しましょう。
Q.管理会社を変更すると入居者の契約も変更になりますか?
通常の管理委託では、管理会社を変更しただけで賃貸借契約が自動的に終了するわけではありません。ただし、管理形態や契約内容によって個別の確認が必要です。
Q.入居者全員に新しい契約書を書いてもらう必要がありますか?
管理会社の変更だけで、必ずしも新しい賃貸借契約を締結する必要はありません。ただし、契約関係に変更がある場合などは別途対応が必要になることがあります。
Q.管理会社変更後の家賃は、いつから新しい口座へ支払いますか?
新旧管理会社とオーナー様が決めた切替方法によります。何月分の家賃から変更するかを明確にし、入居者へ事前に案内しましょう。
Q.現在の管理会社が持っている敷金はどうなりますか?
実際の保管先と契約内容を確認する必要があります。部屋ごとの残高を照合し、必要な精算や受渡し方法を整理しましょう。
Q.家賃保証会社は変更しなくても大丈夫ですか?
保証会社や保証契約の内容によります。管理会社変更の届出や集金方法の変更が必要になる場合もあるため、事前に確認しましょう。
Q.管理会社を変えれば空室は埋まりますか?
必ず埋まるわけではありません。管理会社の募集力だけでなく、賃料、設備、立地、募集条件なども関係します。変更前に空室の原因を整理しましょう。
Q.管理会社変更にはどのくらい時間がかかりますか?
現在の管理委託契約の解約予告期間、管理戸数、保証会社の手続き、資料の引継ぎ状況などによって異なります。全国共通の期間が決まっているわけではありません。
Q.サブリース契約も同じ手順で変更できますか?
同じとは限りません。サブリースでは、借上げ会社と入居者の契約関係があるため、一般的な管理委託契約とは異なる検討が必要です。
■管理会社を変更する目的を明確にすることが大切
賃貸管理会社の変更は、現在の管理体制を見直す機会です。
ただし、会社を変えればすべての問題が解決するとは限りません。
現在の管理会社にどのような問題があり、新しい会社に何を求めるのかを明確にすることが重要です。
また、変更する際には、オーナー様だけでなく、実際に住んでいる入居者への影響も考える必要があります。
家賃の振込先が分からなくなったり、設備故障の連絡先が不明になったりしないよう、切替前から準備を進めましょう。
特に、
・解約予告期間
・家賃の入金と送金
・敷金や預り金
・保証会社
・契約書類
・修繕や入居者対応
の6つは、引継ぎにおいて重点的に確認したい項目です。
管理会社変更で大切なのは、単に委託先を変えることではなく、賃貸経営と入居者の暮らしを途切れさせずに引き継ぐことです。
■東京・埼玉・千葉・神奈川・茨城・栃木・群馬の賃貸オーナー様へ
スマイファミリーでは、東京・埼玉・千葉・神奈川・茨城・栃木・群馬などの賃貸物件に関するご相談を承っています。
「今の管理会社の対応を見直したい」
「空室が長く続いている」
「管理会社を変更するときの流れが分からない」
「家賃管理や修繕対応について相談したい」
「所有物件の管理方法を整理したい」
このような場合は、現在の契約内容や物件の状況を確認しながら、改善できる点を整理することが大切です。
賃貸経営は、毎月の家賃収入だけでなく、空室対策、設備の維持管理、入居者対応、将来の修繕費用など、長期的な視点が必要になります。
現在の管理方法に不安があるオーナー様は、スマイファミリーへご相談ください。