
さいたま市の内水ハザードマップが2026年更新|台風・大雨で賃貸物件を探す前に確認したいこと
台風や集中豪雨のニュースを見ると、
「この地域は浸水しやすい?」
「1階の賃貸は大丈夫?」
「ハザードマップに色が付いていたら住まない方がいい?」
「洪水と内水氾濫は何が違う?」
「内見するときにどこまで確認すればいい?」
「不動産会社からハザードマップの説明はある?」
と気になる方もいらっしゃると思います。
さいたま市では2026年4月23日から、新しい**「さいたま市内水ハザードマップ」**を公開しています。
今回公開された内水ハザードマップは、水防法に基づく「雨水出水浸水想定区域図」をもとに作成されたもので、下水道の排水能力を超える大雨によって内水氾濫が発生した場合に想定される浸水区域や浸水深を確認できるものです。
また、2026年9月にはさいたま市が台風第25号に関する専用情報ページを公開し、警報・注意報、避難情報、河川水位、洪水ハザードマップなどを確認できるよう案内しています。状況は変化するため、台風接近時には必ず最新情報を確認しましょう。
今回は、埼玉県・さいたま市で賃貸物件を探している方へ、2026年版の内水ハザードマップをきっかけに、台風・大雨とお部屋探しについて解説します。
■そもそも「内水氾濫」とは?
大雨による浸水というと、
「川があふれる」
イメージを持つ方が多いと思います。
しかし、浸水の原因は河川の氾濫だけではありません。
短時間に大量の雨が降ると、下水道や側溝などで雨水を処理しきれなくなる場合があります。
その結果、道路や住宅地へ水があふれる現象が内水氾濫です。
さいたま市の内水ハザードマップでは、このような大雨による浸水について想定区域や浸水深を確認できます。
■洪水ハザードマップとは何が違う?
さいたま市には、
洪水ハザードマップ
内水ハザードマップ
の両方があります。
洪水ハザードマップは、河川が氾濫した場合の浸水想定などを確認するものです。
さいたま市では国・埼玉県が管理する河川について、水防法に基づいて5種類の洪水ハザードマップを作成しています。
一方、内水ハザードマップは、
下水道などで雨水を処理しきれなくなった場合
の浸水リスクを確認するものです。
そのため、
「近くに大きな川がないから水害とは関係ない」
とは限りません。
賃貸物件を探す際は、両方を確認するとより分かりやすくなります。
■2026年の内水ハザードマップは何が変わった?
さいたま市は2026年3月31日に「雨水出水浸水想定区域」を指定し、それをもとに4月23日から新しい内水ハザードマップを公開しました。
新しいマップでは、想定される浸水深0.1m以上から10m未満までを6段階に分けて表示しています。
ただし、これは、
「必ずそこまで浸水する」
という意味ではありません。
降雨状況や土地の状態などによって、実際の浸水区域や深さが想定と異なる場合もあります。
ハザードマップは、リスクを知り、避難や住まい方を考えるための資料として利用しましょう。
■2026年版は不動産の重要事項説明にも関係する
今回の更新で重要なのがここです。
さいたま市によると、2026年4月23日から公開されている内水ハザードマップは、水防法施行規則に基づく図面です。
そのため宅地建物取引業者は、宅地・建物の取引に際して、対象物件がこの図面上のどこに位置するのかを重要事項として説明する必要があります。
つまり、さいたま市で賃貸契約をする場合には、
「この物件は内水ハザードマップ上のどこです」
という説明を受ける場面が増えることになります。
■ハザードマップに色が付いていたら借りない方がいい?
色が付いていることだけで、
「絶対に住んではいけない」
と判断するものではありません。
例えば同じ浸水想定区域でも、
1階
3階
8階
では、水害時に想定される影響が異なることがあります。
さらに、
・建物構造
・周辺道路
・避難場所
・避難経路
・駐車場位置
・家族構成
などによって判断も変わります。
重要なのは、
色が付いているかだけではなく、どの程度の浸水が想定されているかを確認すること
です。
■「浸水深」を確認する
ハザードマップでは、浸水想定区域だけでなく、
どの程度の深さまで水が来る可能性があるか
を確認します。
例えば、
0.1m程度
なのか、
0.5m以上
なのかでは、建物や生活への影響も変わります。
さいたま市の「防災まちづくり情報マップ」では、住所検索や目標物検索を利用し、任意の場所について浸水深を数値で確認できます。
物件住所が分かった段階で確認してみるとよいでしょう。
■賃貸の1階を検討するときは特に確認
1階住戸には、
・階段を使わない
・荷物を運びやすい
・家賃が比較的抑えられる場合がある
・下階への足音を気にしにくい
などのメリットがあります。
一方、水害について考える場合には、
道路から室内までの高さ
も確認しておきたいポイントです。
例えば、
道路とほぼ同じ高さの1階
と、
道路よりかなり高い位置に床がある1階
では状況が異なります。
スマイファミリーHPでは、1階住戸について、防犯・湿気・日当たりなどのメリット・注意点を別の記事でも解説しています。
水害リスクも加えて判断しましょう。
■半地下・地下住戸の場合
賃貸物件によっては、
・半地下
・地下階
になっている住戸があります。
このような物件では、大雨時に道路や敷地へ水が集まった場合について特に確認したいところです。
例えば、
・建物入口
・窓
・ドライエリア
・地下への階段
・排水設備
などを確認しましょう。
地下だから必ず浸水するという意味ではありませんが、地上階とは違う確認が必要です。
■駐車場が低い位置にないか確認する
住戸が2階以上でも、
車が浸水する可能性
は別問題です。
例えば、
・地下駐車場
・機械式駐車場の地下部分
・道路より低い平置き駐車場
などがあります。
大雨時に車をどこへ移動するかも考えておきましょう。
車を所有している方は、住戸だけでなく駐車場位置まで含めて物件を確認することが大切です。
■駐輪場も確認する
自転車や電動アシスト自転車を利用している方も同様です。
電動自転車などは高額なものもあります。
駐輪場が、
建物地下
道路より低い場所
にある場合は、大雨時の状況について確認しておきましょう。
■マンションなら上階だから安心?
上階であれば、室内への直接的な浸水リスクは低くなる場合があります。
しかし、
・エレベーター停止
・停電
・断水
・地下設備の浸水
・駐車場の浸水
など、建物全体への影響が出る可能性があります。
特に高層階では、エレベーターが使用できなくなった場合の移動も考える必要があります。
■エレベーター設備の位置も建物によって違う
エレベーターの機械設備や電気設備が低い場所にある建物では、水害によって影響を受ける可能性があります。
入居者が設備構造をすべて判断することは難しいため、
「過去に水害による設備停止がありましたか?」
など、確認できる範囲で管理会社へ聞いてみる方法もあります。
■過去の浸水履歴も確認できる
ハザードマップは将来の浸水を想定したものです。
一方で、
実際に過去に浸水した場所
を確認したい方もいると思います。
さいたま市では「さいたま市浸水履歴マップ」も公開しており、内水ハザードマップとは別に過去の浸水情報を確認できるよう案内しています。
物件選びの参考資料の一つとして確認できます。
■「過去に浸水していない=今後も安全」ではない
過去に浸水履歴がないことは参考になります。
ただし、
「過去に浸水していないから絶対に大丈夫」
とは言えません。
雨の降り方、周辺開発、排水状況などによって環境は変わります。
過去の浸水履歴とハザードマップの両方を確認することがポイントです。
■建物入口までの道を見る
水害について物件を確認するときは、建物そのものだけでなく周辺道路も見ましょう。
例えば、
物件が高い場所にある
↓
駅へ向かう途中が低い場所
という場合があります。
自宅が浸水しなくても、周辺道路が冠水すると移動が難しくなる可能性があります。
■アンダーパスの近くにも注意する
道路が鉄道や道路の下をくぐるアンダーパスでは、大雨時に水がたまる場合があります。
普段通勤・通学で利用するルートに、
・アンダーパス
・低い道路
・地下道
がないか確認しておきましょう。
大雨時には無理に通らず、別ルートを利用することも重要です。
■最寄り駅まで一つの道しかない場合
駅徒歩10分でも、
大雨時にその道路が通行しにくくなる
ことがあります。
内見時には、
「別ルートでも駅へ行けるか」
も確認してみましょう。
さいたま市も、新しい内水ハザードマップについて、複数の避難ルートを考えておくよう案内しています。
■避難所までの場所も確認する
ハザードマップを見るときは、
「自宅が何色か」
だけで終わらせず、
避難場所・避難所
も確認しましょう。
さいたま市の洪水ハザードマップでは、災害情報の入手方法、避難時の注意点、非常持出品なども案内しています。
家から避難所までどの道を通るか、一度確認しておくと安心です。
■避難所へ行くことだけが避難ではない
災害時の状況によっては、
・安全な場所へ早めに移動する
・親族宅へ行く
・建物の上階へ移動する
などが適切な場合もあります。
どの行動が適切かは災害状況や行政からの避難情報によって異なります。
台風・大雨時には最新情報を確認してください。
■台風情報は最新のものを見る
台風の進路や雨量予測は変化します。
さいたま市が現在公開している台風第25号の情報ページでも、
・警報、注意報
・気象情報
・避難情報
・避難所
・河川情報
などの最新情報を確認するよう案内しています。
SNSの投稿だけで判断せず、気象庁・自治体などの公式情報も確認しましょう。
■バルコニーの排水口も確認
大雨では、バルコニーに大量の雨水が入ることがあります。
排水口に、
・落ち葉
・ごみ
・土
などが詰まっていると、水が流れにくくなる場合があります。
入居後は定期的に確認しましょう。
ただし共用部分については、勝手に設備を取り外したりせず、管理会社へ相談します。
■窓・サッシ周辺も内見で見る
大雨では風も強くなることがあります。
内見時には、
・サッシ
・窓周辺
・雨戸
・シャッター
なども確認してみましょう。
古い物件だから問題がある、新しい物件だから絶対安心という単純な判断ではありません。
気になる部分があれば担当者へ確認します。
■雨戸・シャッターがある物件
窓に雨戸やシャッターが付いている物件もあります。
台風など強風時の飛来物対策として役立つ場合があります。
ただし、
「付いているから必ず使用できる」
とは限りません。
内見時に開閉できる状態か確認しておくと安心です。
■大雨の後に内見すると分かることもある
内見の予定日が雨の日なら、
「天気が悪いから延期しよう」
と思う方もいるかもしれません。
しかし雨の日だからこそ、
・敷地の水はけ
・道路の水たまり
・共用廊下への雨
・バルコニー排水
・建物入口
などを確認できる場合があります。
もちろん台風や豪雨など危険な天候の際に無理して内見する必要はありません。
安全を優先してください。
■火災保険の「水災補償」も確認する
賃貸契約では火災保険などへの加入が条件になっている場合があります。
ただし、
「火災保険」という名称だから、すべての水害が必ず補償される
とは限りません。
保険商品やプランによって、
・水災
・水濡れ
・風災
などの補償内容が異なります。
加入時には補償内容や免責条件を確認しましょう。
■「水災」と「水濡れ」は同じではない
保険では似た言葉が使われることがあります。
例えば、
台風・洪水などによる水害
と、
上階からの漏水や給排水設備事故
では、別の補償項目として扱われる場合があります。
契約している保険会社・代理店へ確認しましょう。
■1階だから保険料が必ず高いとは限らない
火災保険の保険料や補償条件は、保険商品などによって異なります。
階数だけを見て自己判断せず、
・必要な補償
・家財額
・免責金額
などを確認して加入しましょう。
■重要事項説明で分からないことは聞いていい
賃貸契約前には重要事項説明があります。
ハザードマップについて説明を受けた際、
「この色は何を意味しますか?」
「浸水深はどのくらいですか?」
「内水と洪水は違いますか?」
など、分からないことがあれば質問して問題ありません。
契約書類だからといって、分からないまま聞き流す必要はありません。
■ハザードマップだけで物件を決めない
水害リスクは重要です。
しかしお部屋探しでは、
・家賃
・間取り
・駅距離
・勤務先へのアクセス
・治安
・建物設備
・生活環境
などもあります。
ハザードマップも、その物件を判断するための一つの重要な情報として利用しましょう。
■同じ駅でもリスクが違うことがある
駅名だけでは水害リスクを判断できません。
同じ駅徒歩10分圏内でも、
A物件
B物件
で地形や浸水想定が異なることがあります。
そのため、
「○○駅は大丈夫」
という大きなくくりではなく、物件住所ごとに確認することが大切です。
■大宮駅周辺でも住所ごとに確認する
大宮周辺で物件を探している場合も同様です。
駅から近いかどうかと、浸水想定は別の情報です。
気になる物件が見つかったら、
・洪水ハザードマップ
・内水ハザードマップ
・過去の浸水履歴
などを住所単位で確認してみましょう。
■子育て世帯は避難経路まで考える
小さな子どもがいる家庭では、
「いざというときすぐ避難できるか」
も重要です。
例えば、
・ベビーカー
・子どもの荷物
・階段
・避難所までの距離
などがあります。
通常10分で歩ける距離でも、大雨時には同じように移動できるとは限りません。
■高齢者がいる家庭の場合
高齢者や移動に時間がかかる方がいる家庭では、より早めの避難判断が必要になる場合があります。
物件を探すときも、
・エレベーター
・階段
・避難所
・親族との距離
などを確認するとよいでしょう。
■ペットがいる場合
ペットを飼っている方は、
「災害時にどこへ避難するか」
も考えておきましょう。
避難所でのペットの取り扱いなどは自治体によってルールがあります。
日頃から、
・キャリーケース
・フード
・水
・トイレ用品
などを準備しておくと安心です。
■台風前にベランダの物を室内へ
入居後の台風対策として、
・植木鉢
・物干し竿
・サンダル
・小物
など、風で飛びそうなものを放置しないことも重要です。
飛来物になると、自分の部屋だけでなく周囲へ被害を与える可能性があります。
■共用廊下へ避難させるのは注意
バルコニーの荷物を、
「台風だから廊下へ置いておこう」
と考える場合があります。
しかし共用廊下や階段は避難経路になる場合があります。
スマイファミリーHPでも、共用廊下の私物について、緊急時の通行を妨げる可能性があるため注意が必要と解説しています。
管理規約に従いましょう。
■物件内見で確認したい水害チェックポイント
台風・大雨が気になる方は、内見時に次の項目も確認してみましょう。
・洪水ハザードマップ
・内水ハザードマップ
・想定浸水深
・過去の浸水履歴
・住戸の階数
・道路と床の高さ
・建物入口
・地下スペース
・駐車場
・駐輪場
・周辺道路
・避難場所
・避難経路
・バルコニー排水
・雨戸、シャッター
・火災保険の補償内容
すべての条件を完璧に満たす物件を探すという意味ではありません。
自分が許容できるリスクなのかを知ったうえで物件を選ぶ
ことが大切です。
■2026年は「内水」も物件選びで確認する
これまで、
「ハザードマップ=川の洪水」
というイメージを持っていた方もいるかもしれません。
しかし2026年4月から、さいたま市では水防法に基づく新しい内水ハザードマップが公開されています。
集中豪雨では、河川から離れた場所でも排水能力を超えて浸水する可能性があります。
今後さいたま市で物件を探す場合は、
洪水+内水
の両方を見る習慣をつけるとよいでしょう。
■埼玉県で災害リスクまで確認して賃貸物件を探したい方へ
スマイファミリー大宮店では、大宮を中心に埼玉県内のお部屋探しについてご相談を承っています。
「ハザードマップを確認しながら探したい」
「1階と上階で迷っている」
「小さい子どもがいるので災害リスクも気になる」
「駐車場の浸水が心配」
「重要事項説明のハザードマップがよく分からない」
「大宮周辺で条件を比較したい」
このような場合も、家賃や間取りだけでなく、周辺環境や災害リスクを確認しながら物件をご紹介します。
さいたま市では2026年4月23日から新しい内水ハザードマップが公開され、物件所在地について重要事項説明の対象となる図面にもなりました。
また、台風・大雨時の状況は短時間でも変化します。さいたま市も台風第25号に関する情報ページで、最新の気象情報、避難情報、河川情報などを確認するよう案内しています。
賃貸物件を探す際は、
「ハザードマップに色がある・ない」だけで判断するのではなく、想定される浸水深、階数、避難経路、家族構成まで含めて考えること
が大切です。
埼玉県で災害リスクも確認しながらお部屋を探したい方は、スマイファミリー大宮店へお気軽にご相談ください。
