
埼玉でクリニック向けテナントを借りるには?設備・開設手続・契約前の確認点
埼玉県でクリニックや診療所を開業するため、テナント物件を探している方もいらっしゃるでしょう。
クリニック向けのテナントを探す際は、立地、面積、賃料だけでなく、診療科目に合った設備、患者様の動線、給排水、電気容量、空調、バリアフリー、医療機器の搬入方法などを確認する必要があります。
また、貸主から診療所としての使用を承諾されても、それだけで開設できるとは限りません。
「一般的な事務所でもクリニックを開業できる?」「契約と保健所への相談はどちらが先?」「医療モールと単独テナントは何が違う?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
物件を契約した後に必要な設備を設置できないことが判明すると、開業時期や資金計画へ大きな影響が出る可能性があります。
今回は、埼玉県でクリニック・診療所向けのテナント物件を探している方へ、物件選び、設備、内装工事、開設手続、契約前の確認事項を解説します。
■クリニック向けテナントとは?
クリニック向けテナントとは、医師や歯科医師などが診療所を開設するために使用する事業用物件です。
診療内容によって必要となる設備や広さは異なります。
例えば、次のような診療科目があります。
・内科
・小児科
・皮膚科
・眼科
・耳鼻咽喉科
・整形外科
・心療内科
・精神科
・婦人科
・歯科
・美容医療
同じクリニックでも、問診と診察を中心とする診療所と、大型の医療機器や処置室を必要とする診療所では、適した物件が異なります。
物件を問い合わせる際は、「クリニックとして使いたい」とだけ伝えるのではなく、予定している診療科目や診療内容を具体的に伝えましょう。
■一般的な事務所でもクリニックを開業できる?
一般的な事務所や店舗物件でも、必要な条件を満たし、貸主の承諾を得られれば、クリニックとして使用できる可能性があります。
ただし、物件資料に「事務所可」「店舗可」と記載されていても、医療機関として使用できるとは限りません。
契約前には、次の内容を確認しましょう。
・診療所としての使用が認められるか
・予定する診療科目で使用できるか
・必要な内装工事を行えるか
・給排水設備を増設できるか
・電気容量を確保できるか
・医療機器を搬入できるか
・床の耐荷重に問題がないか
・バリアフリー化できるか
・消防設備を変更できるか
・看板を設置できるか
・保健所などの基準に対応できるか
貸主の承諾だけでなく、建物の構造、用途、管理規約なども確認する必要があります。
■診療内容を最初に伝える
診療科目が同じでも、行う検査や処置によって必要な設備が変わります。
不動産会社、貸主、設計業者へ、次の内容を伝えましょう。
・診療科目
・予定している診療内容
・検査や処置の内容
・使用する医療機器
・診察室の数
・処置室の有無
・従業員数
・想定する患者数
・診療時間
・休診日
・入院設備の有無
・往診車や患者用駐車場の必要性
・薬品や医療廃棄物の取り扱い
・看板の設置予定
申込時に伝えた内容と実際の使用方法が異なる場合、契約上の問題につながる可能性があります。
計画が変更された場合は、内装工事や開業準備を進める前に関係者へ相談しましょう。
■医療モールとは?
医療モールとは、同じ建物や敷地内に複数のクリニックや調剤薬局などが入居している施設です。
診療科目の異なる医療機関が集まることで、患者様が利用しやすくなる可能性があります。
医療モールには、次のような特徴があります。
・複数の診療科目が集まっている
・調剤薬局が併設されている場合がある
・医療機関向けの設備を備えている場合がある
・共用の駐車場や待合スペースがある場合がある
・建物全体で案内看板を設けている場合がある
・診療科目の重複を制限している場合がある
一方で、営業時間、休診日、看板、内装業者、共用部分の利用などについて、独自のルールが設けられている場合があります。
医療モールという名称だけで判断せず、契約条件や運営ルールを確認しましょう。
■医療モールと単独テナントを比較する
単独の路面店舗やビル内テナントで開業する場合は、診療時間や内装、看板などの自由度が比較的高いことがあります。
一方、医療モールでは、ほかの診療科目との連携や施設全体の集客を期待できる可能性があります。
比較したい内容は次のとおりです。
・賃料
・共益費
・看板使用料
・駐車場
・調剤薬局の有無
・ほかの診療科目
・診療科目の重複制限
・共用部分の利用条件
・診療できる曜日や時間
・内装工事の指定
・広告や集客に関する費用
・将来の増床や移転
・契約期間
・中途解約の条件
医療モールだから必ず集客できるとは限りません。
診療圏、周辺人口、交通手段、競合する医療機関なども含めて判断しましょう。
■診療圏と周辺環境を確認する
クリニックの立地を検討する際は、駅からの距離だけでなく、予定する診療科目を利用する患者層や周辺環境を確認します。
主な確認項目は次のとおりです。
・周辺の人口
・年齢構成
・住宅地の広がり
・駅やバス停からの距離
・徒歩や自転車での来院しやすさ
・近隣の医療機関
・調剤薬局
・商業施設
・学校や保育施設
・高齢者施設
・道路からの視認性
・駐車場や駐輪場
・送迎車の停車場所
診療科目によって、必要な立地条件は異なります。
高齢者の利用が多い診療科目では、駅からの距離だけでなく、段差、エレベーター、駐車場なども重要です。
小児科の場合は、住宅地、学校、保育施設からの動線なども確認しましょう。
■建物の用途を確認する
テナントを診療所として使用する際は、建物の用途や関係する法令について確認が必要になる場合があります。
従前の使用方法、建物の規模、改修内容などによっては、用途変更や建築上の確認が必要になる可能性があります。
契約前に、次の内容を確認しましょう。
・建物の現在の用途
・対象区画の従前用途
・診療所として使用できるか
・用途変更が必要か
・確認済証や検査済証の有無
・違法な増改築がないか
・図面と現況が一致しているか
・管理規約に医療用途の制限がないか
・必要な工事を行えるか
判断が難しい場合は、クリニック設計の経験がある建築士や施工業者へ相談しましょう。
■契約前に保健所へ相談する
診療所の開設には、開設者、施設の内容、診療科目などに応じた許可や届出が必要になります。
個人開設と法人開設では、手続きが異なる場合があります。
また、有床診療所か無床診療所かによっても、必要となる手続きが変わる可能性があります。
物件の契約や内装工事を進める前に、所在地を管轄する保健所へ相談しましょう。
相談時には、次の内容を整理しておくと進めやすくなります。
・開設予定地
・開設者
・個人開設か法人開設か
・診療科目
・無床か有床か
・開設予定日
・施設の平面図
・各部屋の用途
・医療従事者
・使用する設備
・予定している工事
必要書類や手続きの時期は、計画によって異なります。
インターネット上の一般的な情報だけで判断せず、管轄する保健所へ直接確認しましょう。
■個人開設と法人開設では手続きが異なる
医師や歯科医師が個人で診療所を開設する場合と、医療法人などが診療所を開設する場合では、申請や届出の内容が異なる可能性があります。
法人開設では、開設前の許可が必要になる場合があります。
個人開設でも、開設後の届出や、施設の内容に応じた事前申請が必要になることがあります。
確認したい内容は次のとおりです。
・開設許可が必要か
・開設届の提出時期
・施設使用に関する許可
・管理者に関する手続き
・提出する平面図
・賃貸借契約書の写し
・医師または歯科医師免許の確認
・臨床研修修了に関する書類
・法人の定款や登記事項
・現地確認の有無
法人を設立する予定がある場合は、法人設立とテナント契約、開設手続の順序も確認しましょう。
■保険医療機関の指定も確認する
健康保険を使用した診療を行う場合は、診療所の開設手続とは別に、保険医療機関の指定に関する手続が必要になる可能性があります。
開設届を提出すれば、自動的に保険診療を開始できるとは限りません。
確認したい内容は次のとおりです。
・申請先
・申請期限
・指定を受けられる時期
・必要書類
・診療所開設手続との順序
・医療機関コード
・診療報酬の請求開始時期
・開業予定日との関係
申請時期によっては、予定していた日から保険診療を開始できない可能性があります。
開業日から逆算し、関係機関へ早めに相談しましょう。
■必要な広さとレイアウトを確認する
クリニックでは、患者様、医師、スタッフが安全に移動できるレイアウトが必要です。
一般的には、次のようなスペースを検討します。
・受付
・待合室
・診察室
・処置室
・検査室
・スタッフルーム
・収納
・医療機器の設置場所
・患者用トイレ
・スタッフ用トイレ
・手洗い設備
・廃棄物の保管場所
・カルテや書類の保管場所
診療科目によっては、更衣室、レントゲン室、リハビリスペース、点滴室、隔離できる待合スペースなどが必要になることがあります。
募集図面に記載された面積だけで判断せず、柱、窓、入口、配管、トイレなどの位置を含めてレイアウトを検討しましょう。
■患者様とスタッフの動線を考える
クリニックでは、患者様の動線とスタッフの動線を分けたほうが運営しやすい場合があります。
また、感染症への対応やプライバシーへの配慮が必要になる診療科目もあります。
確認したい動線は次のとおりです。
・入口から受付まで
・受付から待合室まで
・待合室から診察室まで
・診察室から処置室や検査室まで
・会計後の退出経路
・スタッフの移動経路
・医薬品や備品の搬入経路
・医療廃棄物の搬出経路
・体調が悪い患者様への対応
・車いす利用者の移動
内見時には広く感じても、壁や設備を設置すると通路が狭くなる可能性があります。
完成後の寸法を想定しながら設計しましょう。
■バリアフリーを確認する
高齢者、車いす利用者、ベビーカーを使用する方などが来院する場合は、入口から診察室までの移動しやすさを確認する必要があります。
主な確認項目は次のとおりです。
・道路から入口までの段差
・建物入口の幅
・自動ドアの有無
・エレベーター
・エレベーターの大きさ
・共用廊下の幅
・室内通路の幅
・車いす対応トイレ
・手すり
・スロープを設置できるか
・車いすの待機場所
・駐車場から入口までの経路
専有部分の段差を解消できても、建物入口や共用部分に大きな段差が残る場合があります。
専有部分だけでなく、道路や駐車場からの経路を実際に確認しましょう。
■エレベーターを確認する
2階以上のテナントでは、エレベーターの有無が重要です。
患者様が利用できるかだけでなく、医療機器や内装資材を搬入できるかも確認しましょう。
主な確認項目は次のとおりです。
・エレベーターの台数
・かごの内寸
・入口の幅
・重量制限
・ストレッチャーに対応できるか
・利用できる時間
・定期点検の時間
・停電時の対応
・医療機器を搬入できるか
・搬入時に養生が必要か
大型機器を導入する場合は、エレベーターだけでなく、建物入口、廊下、テナント入口の寸法も測定しましょう。
■床の耐荷重を確認する
レントゲン装置、CT、MRIなどの大型機器や重量のある医療設備を設置する場合は、床の耐荷重を確認する必要があります。
確認したい内容は次のとおりです。
・機器本体の重量
・付属設備を含めた総重量
・設置場所の床構造
・床の耐荷重
・補強工事の必要性
・補強工事を行えるか
・振動の影響
・下階への影響
・搬入経路の耐荷重
「医療テナント可」と案内されている物件でも、すべての医療機器を設置できるとは限りません。
導入予定の機器が決まっている場合は、メーカーや専門業者へ現地を確認してもらいましょう。
■電気容量を確認する
クリニックでは、照明、空調、パソコン、検査機器、滅菌器、冷蔵設備などを同時に使用します。
診療科目によっては、一般的な事務所より大きな電気容量が必要になる場合があります。
契約前には、次の内容を確認しましょう。
・現在の電気容量
・単相電源と三相電源
・分電盤の位置
・使用できる回路数
・非常用電源
・容量を増やせるか
・建物全体の電気容量
・増設工事の費用
・電気工事について貸主の承諾を得られるか
・停電時の対応
医療機器ごとに必要な電源や電圧が異なる可能性があります。
使用する機器の仕様を一覧にして、設計業者や電気工事業者へ確認しましょう。
■給排水設備を確認する
診察室、処置室、検査室などに手洗いや流し台を設置する場合は、給水管と排水管の位置を確認します。
確認項目は次のとおりです。
・給水管の位置
・排水管の位置
・排水管の口径
・給湯設備
・手洗い設備を設置する場所
・床下に配管を通せるか
・床上げ工事の必要性
・漏水対策
・配管工事の承認
・退去時の撤去範囲
排水管から離れた場所へ設備を設置すると、排水勾配を確保するために床を上げる必要が生じる場合があります。
特に2階以上では、漏水によって下階へ損害を与える可能性もあるため、防水や配管経路を慎重に確認しましょう。
■空調と換気設備を確認する
患者様やスタッフが長時間滞在するクリニックでは、空調や換気設備も重要です。
診察室、処置室、待合室など、それぞれの用途に合った環境を整える必要があります。
主な確認項目は次のとおりです。
・空調設備の種類
・冷暖房能力
・個別空調か集中空調か
・使用できる曜日と時間
・時間外空調の費用
・換気設備
・窓を開けられるか
・室外機の設置場所
・空調を増設できるか
・修理や交換の負担者
ビルの集中空調では、利用できる時間が決められている場合があります。
夜間や休日に診療する場合は、建物へ入館できるかだけでなく、空調を使用できるかも確認しましょう。
■放射線を使用する設備の確認
レントゲン装置などを使用する場合は、設置場所、構造、遮へい、届出などについて専門的な確認が必要になります。
主な確認項目は次のとおりです。
・設置する装置の種類
・設置場所
・必要な広さ
・壁や扉の遮へい
・床や天井への影響
・隣接区画への影響
・装置の搬入経路
・電源
・空調
・必要な届出や検査
貸主から設置の承諾を得るだけでは十分とは限りません。
医療機器メーカー、専門業者、保健所などの関係機関へ確認しながら計画しましょう。
■消防設備と避難経路を確認する
テナントの間仕切りや用途を変更すると、既存の消防設備に影響する可能性があります。
確認したい内容は次のとおりです。
・消火器
・自動火災報知設備
・感知器
・スプリンクラー
・誘導灯
・非常口
・避難経路
・内装材の制限
・間仕切り工事による影響
・消防署への届出
診察室や処置室をつくるために壁を追加すると、感知器やスプリンクラーの移設、増設が必要になる場合があります。
内装工事を始める前に、管理会社、施工業者、必要に応じて管轄の消防署へ確認しましょう。
■看板を設置できるか確認する
クリニックでは、患者様が迷わず来院できるように、建物外部や共用部分へ看板を設置することがあります。
ただし、設置できる場所や大きさは物件によって異なります。
主な確認項目は次のとおりです。
・外壁看板
・袖看板
・入口の案内表示
・共用看板
・窓ガラスへの表示
・建物入口から区画までの案内
・看板使用料
・照明付き看板
・デザインの制限
・看板工事の指定業者
・退去時の撤去
医療モールでは、施設全体で看板のデザインや表記方法が統一されている場合があります。
看板の制作を始める前に、貸主や管理会社の承認手続きを確認しましょう。
■患者用駐車場と駐輪場を確認する
埼玉県内では、自動車や自転車で来院する患者様を想定することがあります。
物件に駐車場があっても、すべてを患者用として利用できるとは限りません。
確認したい内容は次のとおりです。
・利用できる駐車台数
・患者用と従業員用の区分
・車両サイズ
・車いす利用者向けの区画
・駐車場から入口までの動線
・近隣の時間貸し駐車場
・提携駐車場を設けられるか
・駐輪場の台数
・送迎車やタクシーの停車場所
・救急車両が接近できるか
駐車場付きと表示されていても、ほかのテナントと共用で、利用台数を確保できない場合があります。
診療時間帯の混雑状況も確認しましょう。
■医療廃棄物の保管と搬出を確認する
診療内容によっては、感染性廃棄物や医療廃棄物を適切に保管し、契約した事業者へ引き渡す必要があります。
物件選びでは、次の内容も確認しましょう。
・廃棄物の一時保管場所
・患者様が立ち入らない区画を確保できるか
・搬出経路
・回収車両が停車できるか
・建物のごみ置場を使用できるか
・ほかのテナントのごみと区分できるか
・管理規約上の取り扱い
・回収できる曜日と時間
一般ごみと同じように処理できるとは限りません。
廃棄物の種類と処理方法を整理し、管理会社や専門業者へ確認しましょう。
■セキュリティと個人情報の管理
クリニックでは、カルテや患者様の個人情報、医薬品、医療機器などを管理します。
物件の防犯設備や入退室管理についても確認しましょう。
主な確認項目は次のとおりです。
・建物入口の施錠時間
・区画の鍵
・機械警備
・防犯カメラ
・通用口
・スタッフの入退室方法
・カルテや書類の保管場所
・医薬品の保管設備
・夜間や休診日の管理
・停電や通信障害への対応
オフィスビルでは、休日や夜間に建物へ入館できない場合があります。
診療時間外の作業や緊急時の対応も想定して確認しましょう。
■通信回線を確認する
電子カルテ、オンライン資格確認、予約システム、レセプト請求などを利用する場合は、安定した通信環境が必要です。
契約前には、次の内容を確認しましょう。
・利用できる通信回線
・光回線の引込み状況
・希望する通信会社を利用できるか
・新規配線工事が必要か
・共用部分を通る工事ができるか
・開通までの期間
・携帯電話の電波状況
・予備回線を用意できるか
・停電時の通信手段
物件の引渡し日と通信回線の開通日が同じになるとは限りません。
開業日が決まっている場合は、早めに通信会社へ確認しましょう。
■内装工事は承諾後に行う
テナントの内装工事は、借主の判断だけで自由に行えるとは限りません。
次のような工事では、貸主や管理会社の承諾が必要になる可能性があります。
・診察室や処置室の間仕切り
・給排水管の新設や移設
・電気容量の増設
・空調や換気設備の増設
・医療機器の設置
・床の補強
・放射線対策工事
・壁や床への穴開け
・消防設備の移設
・看板工事
・外壁や共用部分に関係する工事
工事内容、図面、施工業者、工事期間、使用する設備などを提出し、書面で承諾を得てから着工しましょう。
■契約前に専門業者と現地を確認する
クリニック向けテナントでは、契約前に医療施設の設計や施工経験がある専門業者へ現地を確認してもらうことが大切です。
確認したい内容は次のとおりです。
・希望するレイアウトを実現できるか
・診療科目に必要な設備を設置できるか
・給排水管の経路
・電気容量
・床の耐荷重
・空調と換気
・医療機器の搬入
・バリアフリー
・消防設備
・必要な工事費
・工事期間
・退去時の原状回復
設計業者へ相談する際は、導入予定の医療機器や診療内容を具体的に伝えましょう。
■賃料発生日と開業日を確認する
クリニックは、物件の引渡し後に内装工事、医療機器の設置、関係機関への申請や届出などが必要になります。
営業を開始する前から賃料が発生する場合があるため、開業までのスケジュールを整理しましょう。
主な日程は次のとおりです。
・賃貸借契約の締結日
・物件の引渡し日
・賃料の発生日
・内装工事の開始日
・工事の完了予定日
・医療機器の搬入日
・保健所への申請や届出
・現地確認
・保険医療機関の指定に関する手続
・スタッフの研修
・開業予定日
フリーレントが設定されている場合も、共益費、看板使用料、駐車場代などは発生する可能性があります。
免除される費用と期間、短期解約時の違約金を確認しましょう。
■開業できなかった場合の取り扱いを確認する
貸主が診療所としての使用を承諾しても、必要な許可や指定を受けられること、すべての医療機器を設置できることまで保証されるとは限りません。
契約前には、次のような場合の取り扱いを確認しましょう。
・必要な開設許可を受けられない
・診療所として使用できない
・医療機器を設置できない
・必要な電気容量を確保できない
・用途変更ができない
・消防設備の追加工事ができない
・予定していた開業日に間に合わない
・融資を受けられない
確認が終わる前に契約すると、開業できない場合でも賃料や解約費用が発生する可能性があります。
不明点を残したまま契約を進めないことが大切です。
■クリニック向けテナントの初期費用
クリニックを開業する際は、テナント契約費用だけでなく、内装、設備、医療機器などにも費用がかかります。
主な費用は次のとおりです。
・保証金または敷金
・礼金
・前家賃
・共益費や管理費
・仲介手数料
・保証会社の初回保証料
・事業用保険の保険料
・内装設計費
・内装工事費
・電気工事費
・給排水工事費
・空調や換気の工事費
・消防設備工事費
・医療機器の購入やリース費
・通信設備費
・看板工事費
・開業後の運転資金
契約時の初期費用だけで予算を判断せず、工事、機器、採用、広告、開業後の固定費を含めて資金計画を立てましょう。
■原状回復の範囲を確認する
クリニックでは、間仕切り、配管、電気、空調、医療機器などの工事を行うため、退去時の原状回復が高額になる可能性があります。
契約前には、次の内容を確認しましょう。
・スケルトン返しが必要か
・間仕切り壁を撤去するか
・配管や配線を撤去するか
・床の補強部分を撤去するか
・放射線対策工事を撤去するか
・空調設備を撤去するか
・看板を撤去するか
・医療機器の撤去方法
・原状回復工事の指定業者
・工事を完了する期限
・保証金の償却
・退去予告期間
入居時の工事費だけでなく、将来の撤去費用も想定して物件を選びましょう。
■クリニック向けテナントの内見チェックリスト
内見時には、次の内容を確認しましょう。
・予定する診療科目で使用できるか
・建物の用途
・管理規約
・必要な開設手続
・専有面積と形状
・診察室や処置室の配置
・患者様とスタッフの動線
・入口や共用部分の段差
・エレベーター
・医療機器の搬入経路
・床の耐荷重
・電気容量
・給排水設備
・空調と換気
・消防設備
・通信回線
・患者用トイレ
・駐車場と駐輪場
・看板の設置場所
・医療廃棄物の保管場所
・内装工事の条件
・賃料発生日
・原状回復の範囲
その場で判断できない項目は、管理会社、貸主、設計業者、医療機器メーカー、保健所などへ確認しましょう。
■埼玉県でクリニック向けテナントをお探しの方へ
スマイファミリー大宮店では、大宮を中心に埼玉県内の店舗、事務所、クリニック向けテナント探しについてご相談を承っています。
「クリニックとして使用できるテナントを探したい」
「医療モールと単独テナントを比較したい」
「医療機器を設置できるか確認したい」
「駐車場のある物件を探したい」
「内装業者と一緒に物件を確認したい」
「開業までの賃料や初期費用を整理したい」
このような場合も、診療科目、必要な設備、希望する立地、開業時期、予算などを確認しながら物件探しを進めます。
クリニック向けテナントは、立地や賃料だけでなく、建物の用途、設備、患者様の動線、医療機器、内装工事、開設手続などを契約前に確認することが大切です。
埼玉県でクリニック、診療所、歯科医院などの開業に向けたテナント物件をお探しの方は、スマイファミリー大宮店へお気軽にご相談ください。
