
埼玉で事務所・オフィスを借りるには?費用・立地・契約の確認ポイント
埼玉県で会社の設立、事業拡大、移転、独立開業などを予定している方のなかには、「事務所はどのように探せばよい?」「毎月の賃料以外にいくら必要?」「住居用の賃貸物件と何が違う?」と悩んでいる方もいらっしゃると思います。
事務所やオフィスを借りる際は、立地や賃料だけでなく、使用できる業種、営業時間、来客の可否、内装工事、看板、通信環境、保証金、退去時の原状回復など、さまざまな条件を確認する必要があります。
条件を十分に確認せずに契約すると、希望する事業を行えない、予想以上の工事費用がかかる、退去時に高額な原状回復費用が発生するといった問題につながる可能性があります。
今回は、埼玉県で事務所・オフィスを探している法人や個人事業主の方へ、物件選びから申込み、契約までに確認したいポイントを解説します。
■事務所・オフィス物件とは?
事務所・オフィス物件は、会社や個人事業主が事業を行うために使用する賃貸物件です。
一般的な住居用物件とは異なり、契約上の使用目的が事業用となります。
事務所物件には、次のような種類があります。
・オフィスビル内の事務所
・店舗と事務所を兼ねた物件
・小規模な貸事務所
・マンションの一室を利用する事務所
・倉庫を併設した事務所
・一戸建てを利用する事務所
・レンタルオフィス
・シェアオフィス
・居抜きの事務所
・内装のないスケルトン物件
同じ事務所でも、利用できる時間、来客の可否、法人登記、看板の設置、内装工事などの条件は物件によって異なります。
事業内容と働き方に合った物件を選びましょう。
■最初に事業内容と必要な条件を整理する
事務所探しを始める前に、事業を行うために必要な条件を整理します。
主な確認項目は、次のとおりです。
・事業の内容
・法人または個人事業主のどちらで契約するか
・従業員数
・来客の頻度
・希望する地域
・駅からの距離
・必要な面積
・毎月支払える賃料
・契約時に用意できる資金
・希望する入居時期
・営業時間
・休日や夜間に使用するか
・電話回線やインターネット環境
・駐車場や駐輪場の必要台数
・看板を設置するか
・法人登記を行うか
・荷物の搬入や配送があるか
・内装工事を行うか
条件を増やすほど、紹介できる物件が少なくなる可能性があります。
絶対に必要な条件と、調整できる条件に分けておくと、物件を比較しやすくなります。
■事務所の立地を決めるポイント
事務所の立地は、賃料だけで決めるものではありません。
従業員の通勤、取引先からのアクセス、来客、採用活動、荷物の搬入など、事業全体への影響を考える必要があります。
例えば、来客が多い業種では、駅からの距離や建物の分かりやすさが重要です。
従業員が電車で通勤する場合は、利用できる路線や乗換えのしやすさも確認しましょう。
車での移動が多い事業では、駅からの距離よりも、幹線道路や高速道路へのアクセス、駐車場の確保が重要になる場合があります。
立地を選ぶときは、次の内容を確認しましょう。
・最寄り駅と利用できる路線
・駅から物件までの距離
・従業員の通勤方法
・取引先や顧客からのアクセス
・周辺の駐車場
・幹線道路や高速道路へのアクセス
・周辺の金融機関や郵便局
・飲食店やコンビニエンスストア
・建物の場所を説明しやすいか
・周辺環境が事業のイメージに合っているか
埼玉県内でも、大宮、浦和、川口、川越、所沢、越谷、春日部など、地域によって交通環境や賃料相場は異なります。
事業内容と利用者に合う地域を選びましょう。
■必要な広さを考える
事務所の面積は、現在の従業員数だけでなく、今後の増員や設備の配置も考えて決めます。
主に次のスペースが必要になります。
・従業員のデスク
・通路
・受付
・応接室
・会議室
・休憩スペース
・書類や備品の保管場所
・複合機や通信機器の設置場所
・更衣室
・給湯スペース
・商品や資材の保管場所
面積が広いほど使いやすくなるとは限りません。
賃料だけでなく、共益費、光熱費、清掃費、空調費などの負担も増える可能性があります。
一方で、面積を抑えすぎると、従業員が増えた際にすぐ移転が必要になることがあります。
現在の人数、働き方、将来の事業計画を踏まえて検討しましょう。
■毎月の賃料以外に必要な費用
事務所を借りる際は、募集図面に記載された賃料だけで判断しないことが重要です。
毎月発生する可能性がある費用には、次のようなものがあります。
・賃料
・共益費や管理費
・駐車場代
・看板使用料
・水道光熱費
・空調費
・インターネットや電話回線の費用
・清掃費
・ごみ処理費
・警備やセキュリティの費用
・保証会社の更新料
・火災保険料
・町内会費など
オフィスビルによっては、使用時間や面積に応じて空調費が別途必要になる場合があります。
電気、水道、空調などが個別契約なのか、貸主や管理会社から請求されるのかも確認しましょう。
毎月の固定費を計算するときは、賃料と共益費だけでなく、事務所を運営するために必要な費用を含めて考えることが大切です。
■契約時の初期費用
事務所・オフィスの契約では、住居用物件よりも多くの初期費用が必要になる場合があります。
主な初期費用は、次のとおりです。
・保証金または敷金
・礼金
・前家賃
・共益費や管理費
・仲介手数料
・保証会社の利用料
・火災保険料
・鍵交換費用
・看板設置費用
・内装工事費用
・通信設備の工事費用
・什器や備品の購入費用
・引っ越し費用
保証金や敷金の金額は、物件、事業内容、契約条件などによって異なります。
事業を開始する際は、物件の初期費用だけでなく、内装工事、家具、通信環境、広告、運転資金なども必要です。
契約に資金を使いすぎて開業後の運転資金が不足しないよう、全体の資金計画を立てましょう。
■保証金・敷金の取り扱いを確認する
事務所やテナント物件では、契約時に保証金または敷金を預けることがあります。
保証金や敷金は、賃料の滞納、建物の損傷、原状回復費用などに備えるための金銭です。
退去時には、契約内容に基づいて必要な費用を差し引いたうえで返還されることがあります。
ただし、契約によっては「償却」が設定されている場合があります。
償却とは、預けた保証金や敷金のうち、契約で定めた金額や割合が返還されない取り扱いです。
契約前には、次の内容を確認しましょう。
・保証金または敷金の金額
・退去時の返還条件
・償却の有無
・償却される金額や割合
・原状回復費用との関係
・賃料滞納時の取り扱い
・返還される時期
・契約更新時に追加が必要か
「保証金は退去時に戻る」と決めつけず、契約書の内容を確認することが重要です。
■希望する事業を行えるか確認する
事務所として募集されている物件でも、すべての業種で使用できるとは限りません。
貸主や管理規約によって、使用できる業種や営業時間が制限されている場合があります。
例えば、次のような利用については事前確認が必要です。
・不特定多数の来客がある
・大きな音や振動が発生する
・においが発生する
・火気を使用する
・大量の電気や水道を使用する
・重量のある機器を設置する
・商品や資材を保管する
・深夜や早朝に営業する
・頻繁に荷物を搬入する
・従業員以外が継続的に出入りする
・スクールや教室として使用する
・サロンとして使用する
・物販やサービス提供を行う
申込み時には「事務所として使用する」とだけ伝えるのではなく、具体的な事業内容、来客数、営業時間、使用する設備などを説明しましょう。
契約後に実際の用途が契約内容と異なることが分かると、営業できない、工事を中止しなければならない、契約上の問題になるといった可能性があります。
■法人登記ができるか確認する
借りた事務所の住所で法人登記を行う予定がある場合は、契約前に登記が認められているか確認しましょう。
事務所利用ができる物件でも、契約条件や管理規約によって法人登記が認められていない場合があります。
また、郵便物や宅配便の受取り方法、会社名の表示、集合ポストの使用についても確認が必要です。
主に次の内容を確認しましょう。
・法人登記が可能か
・本店所在地として使用できるか
・支店登記が可能か
・ポストへ会社名を表示できるか
・建物の入口や案内板へ社名を表示できるか
・宅配便を受け取れるか
・郵便物の受取時間に制限があるか
登記後に住所を変更すると、登記変更などの手続きや費用が必要になる場合があります。
長期的に使用できる物件かどうかも考えて選びましょう。
■看板や広告物を設置できるか確認する
来客型の事務所では、社名や場所が分かる看板を設置したい場合があります。
しかし、看板を自由に取り付けられるとは限りません。
建物の外壁、窓、共用廊下、集合看板など、それぞれ設置条件が決められていることがあります。
看板を設置する場合は、次の内容を確認しましょう。
・設置できる場所
・看板の大きさ
・色やデザインの制限
・照明を使用できるか
・施工業者の指定
・設置費用
・毎月の看板使用料
・退去時の撤去方法
・外壁の補修費用
・行政上の手続きが必要か
看板の制作を依頼してから設置できないことが分かると、制作費が無駄になる可能性があります。
必ず貸主や管理会社の承認を受けてから進めましょう。
■内装工事を行う場合
事務所のレイアウト変更、間仕切り、床材の変更、照明の増設などを行う場合は、事前に貸主や管理会社の承認が必要になることがあります。
工事を検討するときは、次の内容を確認しましょう。
・工事できる範囲
・工事申請の方法
・工事図面や工程表の提出
・施工業者の指定
・工事を行える曜日や時間
・共用部分の養生
・資材の搬入方法
・電気容量
・空調設備
・消防設備への影響
・工事中の騒音や振動
・退去時に撤去する範囲
間仕切りの設置やレイアウト変更によって、感知器、スプリンクラー、誘導灯などの消防設備へ影響が出る場合があります。
工事を始める前に、貸主、管理会社、施工業者などへ確認しましょう。
■インターネットと電話回線
事務所では、インターネットや電話回線が業務に欠かせないことがあります。
物件に光回線が導入されているように見えても、希望する通信会社やサービスを利用できるとは限りません。
契約前には、次の内容を確認しましょう。
・利用できる通信回線
・回線の引込み状況
・希望する通信会社を利用できるか
・新たな配線工事が必要か
・壁や床への穴開けが必要か
・工事に貸主の承認が必要か
・共用部の工事ができるか
・開通までに必要な期間
・携帯電話の電波状況
・通信障害時の予備回線
入居日とインターネットの開通日が同じになるとは限りません。
開業日や移転日が決まっている場合は、早めに通信会社へ確認しましょう。
■電気容量と空調設備
パソコン、複合機、サーバー、業務用機器などを使用する事務所では、電気容量を確認する必要があります。
必要な電気容量が確保できないと、設備を同時に使用できない、ブレーカーが落ちる、追加工事が必要になるといった可能性があります。
また、オフィスビルでは空調を使用できる曜日や時間が決められている場合があります。
契約前には、次の内容を確認しましょう。
・電気容量
・分電盤の位置
・容量を増やせるか
・増設工事の費用
・空調設備の種類
・個別空調か集中空調か
・使用できる時間
・時間外空調の費用
・空調設備の修理負担
・換気設備
夜間や休日にも使用する場合は、建物へ入館できるかだけでなく、空調や照明を使用できるかも確認しましょう。
■駐車場と荷物の搬入
営業車や従業員の車を使用する場合は、駐車場の確保が必要です。
物件に駐車場が付いていても、利用できる台数や車両サイズに制限がある場合があります。
荷物の搬入がある事業では、次の内容も確認しましょう。
・敷地内駐車場の空き
・駐車できる車両のサイズ
・機械式駐車場の制限
・来客用駐車場の有無
・近隣の月極駐車場
・荷物を降ろせる場所
・搬入口の位置
・エレベーターのサイズ
・搬入できる曜日や時間
・台車の使用が可能か
道路上で長時間の積み下ろしが必要になる物件は、周辺への影響や安全面についても考える必要があります。
■事務所の入居審査
事務所・オフィスを申し込む場合は、法人または事業主に対する入居審査が行われます。
審査で確認される可能性がある項目は、次のとおりです。
・会社の事業内容
・法人の設立時期
・資本金
・売上や利益
・決算内容
・代表者の情報
・事務所を移転する理由
・希望する契約期間
・賃料の支払能力
・連帯保証人
・保証会社の審査
・過去の賃料滞納
・事業に必要な許認可
設立したばかりの法人や開業前の個人事業主は、決算書や事業実績がない場合があります。
その場合は、事業計画、資金状況、代表者の収入、預金残高、取引予定などを確認される可能性があります。
審査基準は、貸主、管理会社、保証会社によって異なります。
■申込み時に準備する書類
事務所の申込みでは、一般的に次のような書類を求められることがあります。
法人で申し込む場合
・法人の登記事項証明書
・会社案内
・決算書
・代表者の本人確認書類
・法人の印鑑証明書
・事業内容が分かる資料
・許認可に関する書類
・連帯保証人に関する書類
個人事業主で申し込む場合
・本人確認書類
・住民票
・印鑑証明書
・確定申告書
・所得を確認できる書類
・事業計画書
・開業届
・許認可に関する書類
・預金残高が分かる資料
必要書類は物件によって異なります。
取得に時間がかかる書類もあるため、事前に確認しましょう。
■普通借家契約と定期借家契約
事務所の賃貸借契約には、普通借家契約と定期借家契約があります。
普通借家契約は、契約期間が終了した後も更新できる可能性がある契約です。
定期借家契約は、あらかじめ定めた契約期間の満了によって契約が終了する仕組みです。
定期借家契約でも再契約できる場合がありますが、必ず再契約できるとは限りません。
契約前には、次の内容を確認しましょう。
・契約の種類
・契約期間
・更新または再契約の可否
・更新料や再契約料
・再契約を判断する時期
・契約終了前の通知
・期間満了時の退去条件
長期間の使用を予定している場合は、契約期間だけでなく、更新や再契約の条件も重要です。
■中途解約の条件
事務所を移転または閉鎖するときは、契約で定められた期間までに解約を申し入れる必要があります。
住居用物件よりも長い解約予告期間が設定されている場合もあります。
契約前には、次の内容を確認しましょう。
・解約予告期間
・解約通知の提出方法
・契約期間中に解約できるか
・短期解約違約金
・賃料が発生する最終日
・原状回復工事の期間
・鍵を返却する時期
・保証金や敷金の返還時期
移転先の賃料と現在の事務所の賃料が重なる期間も考え、移転計画を立てましょう。
■退去時の原状回復
事務所・オフィスの原状回復は、契約内容によって範囲が大きく異なる場合があります。
内装、間仕切り、配線、看板などを撤去し、物件を契約前の状態へ戻すよう定められていることもあります。
契約前には、次の内容を確認しましょう。
・原状回復の具体的な範囲
・床、壁、天井の取り扱い
・間仕切りの撤去
・電気や通信配線の撤去
・看板の撤去
・空調設備の取り扱い
・指定工事業者の有無
・工事費用の見積方法
・工事を完了する期限
・居抜きで退去できる可能性
・造作物を残せるか
入居時の状態を写真や動画で記録し、工事前後の図面や承認書も保管しておきましょう。
事業用物件では契約内容が重要になるため、「通常はどこまで負担するか」だけで判断せず、契約書や特約を確認することが大切です。
■内見時のチェックポイント
事務所を内見するときは、室内の広さやきれいさだけでなく、実際に業務を行う場面を想像しながら確認しましょう。
主なチェック項目は、次のとおりです。
・室内の寸法
・天井の高さ
・柱や梁の位置
・窓の位置と明るさ
・空調設備
・電気容量
・コンセントの数と位置
・インターネット回線
・携帯電話の電波
・トイレや給湯室
・共用部分の清掃状況
・エレベーター
・入退館できる時間
・防犯設備
・避難経路
・駐車場や駐輪場
・荷物の搬入経路
・看板を設置できる場所
・周辺の騒音
・近隣テナント
机、棚、複合機などの寸法を測っておくと、レイアウトを検討しやすくなります。
■契約前に確認したいこと
事務所・オフィスを契約する前には、少なくとも次の内容を整理しましょう。
・契約上認められる使用用途
・営業時間や入退館時間
・法人登記の可否
・看板の設置条件
・賃料と共益費
・保証金や敷金
・償却の有無
・保証会社の費用
・更新料や再契約料
・内装工事の条件
・消防設備への影響
・修繕費用の負担区分
・解約予告期間
・違約金
・退去時の原状回復
・保証金や敷金の返還条件
分からない項目がある場合は、理解できないまま契約せず、不動産会社へ説明を求めましょう。
■埼玉県で事務所・オフィスをお探しの方へ
スマイファミリー大宮店では、大宮を中心に埼玉県内の事務所・オフィス探しについてご相談を承っています。
「会社設立に合わせて事務所を借りたい」
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「来客のある事務所を開設したい」
「駐車場付きの事務所を探したい」
「初期費用や保証金を確認したい」
「事務所の入居審査が不安」
「内装工事や看板について相談したい」
このような場合も、事業内容、従業員数、必要な広さ、ご予算、希望する地域などを伺いながら、条件に合う物件を整理していきます。
事務所・オフィス選びは、会社の運営費用、従業員の働きやすさ、取引先からの印象などにも影響します。
賃料や広さだけで決めず、用途、設備、契約条件、退去時の取り扱いまで確認することが大切です。
埼玉県で事務所・オフィスなどの事業用物件をお探しの法人・個人事業主の方は、スマイファミリー大宮店へお気軽にご相談ください。