
生活保護で賃貸の更新料は支給される?火災保険・保証会社更新料も契約更新前に確認
生活保護を受給しながら賃貸住宅に住んでいると、2年ごとなどに契約更新の案内が届くことがあります。
その際、
「生活保護でも更新料は払ってもらえる?」
「更新事務手数料も対象になる?」
「火災保険の更新費用はどうなる?」
「保証会社の更新料もケースワーカーへ相談できる?」
「自分で先に支払ってから領収書を出せばいい?」
「更新時に家賃まで上がったらどうする?」
「更新費用が高いなら引っ越した方がいい?」
と不安を感じる方もいらっしゃると思います。
生活保護では、毎月の家賃とは別に、賃貸借契約の更新時に必要となる費用について、一定の条件のもとで認定される可能性があります。
厚生労働省の生活保護実施要領では、生活保護受給者が現在居住している借家・借間の契約更新に際して契約更新料等を必要とする場合、一定の基準の範囲内で必要額を認定できるとされています。さらに、必要やむを得ない場合には、更新手数料・火災保険料・保証料についても契約更新に必要な費用として認定して差し支えないとされています。
さいたま市の「保護のしおり」でも、臨時的な費用の例としてアパートや借家の契約更新料が挙げられており、事前に担当員へ相談するよう案内されています。
ただし、
更新時に請求された費用がすべて自動的に支給されるわけではありません。
契約内容、必要性、金額、福祉事務所の確認などによって取り扱いが異なります。
今回は、埼玉県で生活保護を受給しながら賃貸物件に住んでいる方へ、契約更新時に確認したい費用と手続きについて解説します。
■まず賃貸の「更新」とは?
賃貸住宅には、
・普通借家契約
・定期借家契約
など契約の種類があります。
一般的な普通借家契約では、
契約期間2年間
などの期間が設定されている物件があります。
契約期間が終了した後も住み続ける場合、契約更新の手続きを行うことがあります。
その際に、
・更新料
・更新事務手数料
・火災保険料
・保証会社更新料
などが必要になる場合があります。
物件によって費用は大きく異なります。
■生活保護でも現在の賃貸契約を更新できる?
生活保護を受給しているからという理由だけで、現在の賃貸借契約を更新できないと決まっているわけではありません。
現在の部屋に引き続き住む場合は、
・家賃
・住宅扶助の範囲
・契約条件
・保証会社
・更新費用
などを確認しながら更新手続きを進めます。
生活保護を受給開始したことで、現在の賃貸借契約が自動的に終了するわけでもありません。スマイファミリーHPでも、受給開始後も現在の契約を継続できる可能性について別の記事で解説しています。
■更新料は生活保護から支給される?
一定の条件を満たす場合には、認定される可能性があります。
厚生労働省の実施要領では、現在居住している借家・借間について契約更新料等が必要となる場合、一定の基準の範囲内で必要額を認定できるとされています。
さいたま市でも臨時的費用として更新料を挙げています。
ただし、
「更新料が5万円だから必ず5万円支給される」
とは限りません。
福祉事務所が、
・現在の賃貸借契約
・更新が必要か
・更新料の金額
・請求内容
などを確認して判断します。
■更新案内が届いたらまずケースワーカーへ相談する
ここが重要です。
管理会社から更新案内が届いたら、自分で支払う前に担当ケースワーカーへ相談しましょう。
さいたま市も、臨時的費用については多くの場合、事前相談や見積書・領収書などが必要になると案内しています。
例えば、
更新料を先に支払う
↓
後からケースワーカーへ領収書を提出する
という進め方では、予定していた費用が認定されない可能性があります。
書類が届いた段階で相談することが大切です。
■更新期限の直前ではなく早めに相談する
賃貸の更新案内は、契約満了日の1~3か月ほど前などに届く場合があります。
届いたら内容を確認して、
・契約満了日
・更新期限
・支払期限
を確認しましょう。
例えば、
契約満了:12月31日
更新費用支払期限:11月30日
なら、11月末ぎりぎりではなく、案内が届いた時点でケースワーカーへ見せます。
福祉事務所側でも書類の確認や手続きに時間が必要になる可能性があります。
■更新料と更新事務手数料は違う?
異なる費用として設定されている場合があります。
例えば、
更新料:家賃1か月分
更新事務手数料:22,000円
などです。
更新料は貸主へ支払う費用、更新事務手数料は管理会社等の更新手続きに対する費用として設定される場合があります。
厚生労働省の取り扱いでは、必要やむを得ない場合には更新手数料についても、契約更新に必要な費用として認定できるとされています。
ただし、具体的に認定されるかは個別に確認が必要です。
■「更新料0円」でも費用がかかる場合がある
物件情報に、
更新料なし
と書かれていても、更新時の支払いが完全に0円とは限りません。
例えば、
・更新事務手数料
・保証会社更新料
・火災保険料
・24時間サポート更新料
などが必要になる場合があります。
そのため、
「更新料なしだから生活保護でも何も相談しなくていい」
とは考えず、更新案内に記載されている費用を全部確認しましょう。
■火災保険料も相談できる?
必要やむを得ない場合には、契約更新に必要な火災保険料を認定できる取り扱いがあります。
賃貸住宅では、契約条件として火災保険などへの加入が求められている場合があります。
保険期間が2年間の場合、
賃貸借契約更新
+
火災保険更新
がほぼ同時期になることもあります。
そのため更新案内を確認するときは、
賃貸契約だけでなく火災保険の満期日も確認
しておきましょう。
■火災保険を勝手に解約しない
更新費用を払えないからといって、
「火災保険だけ更新しない」
と自己判断することは避けましょう。
賃貸借契約で保険加入が条件になっている場合があります。
火災保険には契約内容に応じて、
・家財
・借家人賠償責任
・個人賠償責任
などが含まれていることがあります。
火災や水漏れを起こした場合に大きな負担が発生する可能性もあります。
保険料の支払いが難しい場合は、まずケースワーカーと管理会社へ相談しましょう。
■保証会社の更新料はどうなる?
賃貸物件では家賃保証会社を利用していることがあります。
保証会社には、
・初回保証料
・年間更新保証料
・月額保証料
などがあります。
厚生労働省では、必要やむを得ない場合には、保証料についても契約更新に必要なものとして認定して差し支えないとしています。
ただし、
「保証会社から請求された費用は全部対象」
とは限りません。
保証会社の契約書や更新案内をケースワーカーへ見せて確認しましょう。
■保証会社の更新時期が賃貸契約と違う場合
保証会社の契約によっては、
賃貸借契約:2年更新
保証会社:1年更新
という場合があります。
つまり、賃貸契約の更新がない年でも、
保証会社の更新保証料だけ必要
になることがあります。
例えば、
2026年 賃貸契約+保証会社更新
2027年 保証会社のみ更新
2028年 賃貸契約+保証会社更新
などです。
保証会社から更新案内が届いた場合も、支払い前にケースワーカーへ相談しましょう。
■毎月払う月額保証料は同じ扱い?
保証会社によっては年間更新料ではなく、
毎月1,000円
家賃総額の○%
など、月額保証料を設定している場合があります。
毎月継続的に発生する保証料と、契約更新時に一時的に発生する更新保証料では取り扱いが異なる可能性があります。
契約書や保証委託契約書で、
・初回保証料
・月額保証料
・年間保証料
を分けて確認しましょう。
■24時間サポートの更新料は?
物件によっては、
・24時間駆け付けサービス
・入居者サポート
・生活サポート
などへの加入が契約条件になっている場合があります。
更新時に、
「サポート更新料16,500円」
などを請求されることもあります。
ただし、このような費用が住宅扶助の更新費用として認定されるとは限りません。
まず、
契約上必須なのか、任意なのか
を管理会社へ確認しましょう。
そのうえでケースワーカーへ相談します。
■更新案内の「合計金額」だけ見ない
例えば更新案内に、
更新費用合計 95,000円
と書かれていても、その中身が重要です。
例として、
更新料 60,000円
更新事務手数料 11,000円
火災保険料 18,000円
サポート更新料 6,000円
かもしれません。
福祉事務所へ相談するときは、
「更新で95,000円かかります」
だけでなく、
費用項目が分かる書類
を提出しましょう。
■見積書・更新案内は捨てない
更新時には、
・更新案内
・更新費用明細
・賃貸借契約書
・保証会社更新案内
・火災保険更新案内
など複数の書類が届くことがあります。
すべて保管しておきましょう。
ケースワーカーから、
「更新料の内訳が分かるものを持ってきてください」
と求められる場合があります。
■賃貸借契約書も確認する
更新案内だけでなく、現在の賃貸借契約書も確認します。
主に、
・契約期間
・更新条件
・更新料
・更新事務手数料
・火災保険
・保証会社
・解約予告期間
などです。
更新案内の金額と契約書の内容が違う場合は、管理会社へ確認しましょう。
■更新料が急に高くなっていたら?
以前の更新より金額が高くなっている場合は、
・何が増えたのか
・契約条件が変わったのか
・火災保険料が変わったのか
・保証会社のプランが変わったのか
などを確認しましょう。
内容が分からない状態で支払わず、管理会社へ内訳を聞くことが大切です。
■更新時に家賃も値上げされた場合
契約更新と同時に、
「次の契約から家賃を5,000円上げます」
などと通知される場合があります。
この場合は、
更新費用の問題と家賃変更の問題を分けて確認
しましょう。
生活保護では住宅扶助に上限があるため、家賃が変わると現在の住居を継続できるか確認が必要になる可能性があります。
スマイファミリーHPでは、生活保護受給中に家賃値上げを通知された場合について別の記事で詳しく解説しています。
■家賃値上げの書類にはすぐ署名しない
更新書類のなかに、
・新しい家賃
・覚書
・条件変更同意書
などが含まれている場合があります。
更新手続きだからといって、内容を読まずに署名しないようにしましょう。
家賃変更については、ケースワーカーへの確認が必要になる場合があります。
分からない書類がある場合は管理会社へ説明を求めましょう。
■住宅扶助の上限を超える家賃になった場合
家賃値上げによって住宅扶助の上限を超える場合、
「超えたからその日に退去」
という単純な話ではありません。
現在の住居を継続できるか、転居を検討する必要があるかなどを福祉事務所へ相談します。
自己判断で新しい物件を契約したり、現在の部屋を解約したりしないようにしましょう。
■更新費用が高いなら引っ越した方がいい?
一概には言えません。
例えば、
更新費用80,000円
を見ると、
「それなら引っ越した方がいい」
と思うかもしれません。
しかし引っ越しには、
・敷金
・礼金
・保証料
・火災保険
・仲介手数料
・引っ越し代
などが必要になる可能性があります。
さらに生活保護受給中の場合、転居費用が認定されるためには、転居の必要性について事前確認が必要になることがあります。
更新費用だけで決めず、ケースワーカーへ相談しましょう。
■更新を避けるためだけの転居は注意
「更新料を払いたくないから引っ越します」
という理由だけで、転居にかかる初期費用や引っ越し費用がすべて生活保護から支給されるとは限りません。
生活保護で転居費用が認定される場合には、転居が必要と判断される事情などが確認されます。
スマイファミリーHPでも、生活保護受給中の転居では、契約前にケースワーカーへ相談することを案内しています。
■現在の部屋を先に解約しない
更新費用が高いからといって、
更新しない
↓
今の部屋を解約
↓
その後、新居を探す
という順番は避けた方が安心です。
生活保護対応の物件でも、
・住宅扶助上限
・保証会社
・緊急連絡先
・貸主条件
などを確認する必要があります。
新しい住居が決まる前に現在の部屋を失わないようにしましょう。
■更新期限を過ぎたらどうなる?
更新期限を過ぎた場合の取り扱いは契約内容によって異なります。
「何も手続きしなくても大丈夫」
と判断せず、更新案内を放置しないようにしましょう。
期限が迫っている場合は、
・管理会社
・ケースワーカー
の両方へ早めに連絡します。
■更新料を払えないまま放置しない
更新料を支払えない場合でも、管理会社からの連絡を無視しないようにしましょう。
まず、
「生活保護を受給しており、現在福祉事務所へ更新費用を確認しています」
など、必要な範囲で状況を伝える方法があります。
支払期限までに福祉事務所の手続きが間に合わない可能性がある場合は、支払時期について相談できるか確認しましょう。
■更新費用は貸主へ直接支払われる?
支払い方法は福祉事務所や費用の内容によって異なる可能性があります。
・本人へ支給
・貸主や管理会社等へ支払い
など、具体的な方法はケースワーカーへ確認してください。
住宅扶助の家賃を代理納付している場合でも、更新費用まで自動的に同じ方法で支払われるとは限りません。
■代理納付なら更新料も自動で払われる?
そうとは限りません。
代理納付では毎月の家賃について福祉事務所から貸主等へ直接支払われる場合があります。
しかし、
・更新料
・保証会社更新料
・火災保険料
などの一時的費用については、別途確認が必要になる可能性があります。
「家賃が代理納付だから更新も何もしなくていい」
と考えず、更新案内が届いたらケースワーカーへ見せましょう。
■生活保護を受給開始したばかりでも更新料は相談できる?
相談できます。
例えば、
生活保護開始:9月
賃貸更新:11月
という場合もあります。
受給開始前から住んでいる部屋であっても、現在の契約更新に必要な費用について相談します。
ただし、具体的に認定されるかは契約内容や福祉事務所の確認によります。
■生活保護になる前に更新料を分割していた場合
すでに管理会社と、
「更新料を分割で支払う」
などの取り決めをしている場合は、その内容をケースワーカーへ伝えましょう。
既に発生している未払い金や滞納分が、後から生活保護で自動的にすべて支給されるとは限りません。
いつ発生した費用なのか、現在どの程度支払いが残っているのかを整理して相談します。
■更新時に保証会社の再審査はある?
保証会社や契約内容によって異なります。
単純に更新保証料を支払うだけの場合もあれば、契約内容の変更などによって追加確認が発生することもあります。
特に生活保護受給開始後に初めて更新を迎える場合は、
・収入状況の変更
・家賃の支払い方法
・代理納付
などについて管理会社や保証会社へ確認が必要になる可能性があります。
■生活保護になったことを保証会社へ伝える?
自分だけで判断せず、管理会社へ確認しましょう。
賃貸契約や保証委託契約では、勤務先や収入状況の変更について届出が必要とされる場合があります。
必要な手続きがある場合は、その案内に従います。
■契約者名義はそのままで大丈夫?
生活保護の受給を開始したからといって、現在の賃貸借契約の名義が自動的に変更されるわけではありません。
現在本人名義で借りている場合は、通常はその契約を前提に更新手続きを進めます。
ただし、
・契約者がすでに退去している
・同居人だけが残っている
・家族構成が変わった
などの場合は、契約内容の確認が必要です。
■同居人数が変わった場合
契約更新までの間に、
・結婚
・離婚
・家族との同居
・子どもの独立
などで世帯人数が変わった場合は、生活保護制度と賃貸借契約の両方で確認が必要になる可能性があります。
スマイファミリーHPでは、生活保護受給中に同居人を増やす場合についても別の記事で解説しています。
更新時になって初めて伝えるのではなく、世帯構成が変わった段階で相談しましょう。
■更新前に現在の契約内容を整理する
ケースワーカーへ相談する前に、次の内容を確認しておくとスムーズです。
・現在の家賃
・共益費、管理費
・契約満了日
・更新期限
・更新料
・更新事務手数料
・火災保険料
・保証会社更新料
・その他の更新費用
・支払期限
・家賃値上げの有無
・代理納付の有無
分からない項目があれば管理会社へ確認しましょう。
■ケースワーカーへ持っていきたい書類
具体的な必要書類は福祉事務所によって確認が必要ですが、相談時には、
・更新案内
・更新費用明細
・現在の賃貸借契約書
・火災保険の更新案内
・保証会社の更新案内
・家賃変更通知
などを準備しておくと状況を説明しやすくなります。
原本を提出するのか、コピーでよいのかも確認しましょう。
■更新時の流れ
生活保護受給中に契約更新を迎えた場合は、次のような順番を意識すると安心です。
1.管理会社から更新案内を受け取る
2.契約満了日と支払期限を確認する
3.費用の内訳を確認する
4.ケースワーカーへ更新案内を見せる
5.必要な書類を提出する
6.支給対象・金額・支払方法を確認する
7.管理会社へ必要な手続きを確認する
8.確認後に更新手続きを進める
9.新しい契約書や領収書を保管する
ポイントは、
「先に支払って後から相談」ではなく、「先に相談してから手続き」
です。
■更新後の契約書も保管する
更新手続きが終わったら、
・更新契約書
・覚書
・領収書
・火災保険証券
・保証会社の書類
などをまとめて保管しておきましょう。
次回の更新、転居、生活保護の確認などで必要になる可能性があります。
■更新時は現在の部屋を見直すタイミングでもある
更新を機に、
・家賃が高い
・部屋が広すぎる
・階段がつらい
・病院から遠い
・家族の近くへ移りたい
・生活環境が変わった
など、住み替えを検討することもあります。
その場合も、
「更新料を払う前に急いで新居を契約」
するのではなく、ケースワーカーへ相談しましょう。
生活保護受給中の転居は、一般的なお部屋探しとは確認する順番が異なる場合があります。
■埼玉県で生活保護受給中の賃貸更新・住み替えにお悩みの方へ
スマイファミリー大宮店では、大宮を中心に埼玉県内で生活保護を受給中・申請中の方からのお部屋探しについてご相談を承っています。
「更新料の案内が届いた」
「更新と同時に家賃が上がると言われた」
「更新せず住宅扶助の範囲内へ引っ越したい」
「火災保険や保証会社の更新料が高い」
「今の部屋に住み続けられるか確認したい」
「ケースワーカーへ提出する物件見積書が必要」
「生活保護でも相談できる物件を探したい」
このような場合も、現在の家賃、住宅扶助、更新時期、希望地域などを確認しながら物件をお探しします。
生活保護では、現在居住している賃貸住宅の契約更新に必要な費用について、一定の条件のもとで認定される可能性があります。
厚生労働省の現在の取り扱いでも、契約更新料のほか、必要やむを得ない場合には更新手数料・火災保険料・保証料を契約更新に必要なものとして認定できるとされています。
一方、すべての費用が自動的に支給されるわけではありません。
更新案内が届いたら、
更新内容を確認
→ ケースワーカーへ事前相談
→ 対象費用と金額を確認
→ 更新手続きを進める
という順番を意識しましょう。
埼玉県で生活保護受給中の賃貸更新や、更新をきっかけに住宅扶助の範囲内への住み替えを検討している方は、スマイファミリー大宮店へお気軽にご相談ください。
