
賃貸の鍵交換費用は必須?誰が払うのか・交換時期・注意点を解説
賃貸物件の初期費用を確認すると、「鍵交換費用」が含まれていることがあります。
防犯のために必要な費用と分かっていても、「必ず支払わなければならない?」「前の入居者と同じ鍵なの?」「鍵の交換費用は貸主が負担するのでは?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
賃貸住宅の鍵交換には、法律によって一律の金額や負担者が定められているわけではありません。
物件の契約条件、鍵の種類、交換方法などによって、必要な費用や負担者が異なります。
借主が鍵交換費用を負担する特約が契約書などに記載されている場合は、その内容を確認したうえで契約することになります。
一方で、鍵交換費用が貸主負担となっている物件や、交換を希望する場合だけ費用が発生する物件もあります。
今回は、埼玉県で賃貸物件を探している方へ、鍵交換費用の考え方、貸主と借主のどちらが負担するのか、鍵の種類による違い、交換時期、契約前に確認したい注意点を解説します。
■賃貸物件で鍵を交換する理由
賃貸物件では、入居者が退去したあと、次の入居者を迎える前に玄関の鍵を交換することがあります。
主な目的は防犯です。
前の入居者が管理会社へ鍵を返却していても、すべての合鍵が戻っているかを外見だけで確認することは難しい場合があります。
また、入居中に家族や同居人が合鍵を使用していた可能性もあります。
新しい入居者が安心して生活できるようにするため、入居者が変わるタイミングで鍵のシリンダーなどを交換します。
鍵交換を行う主な理由は次のとおりです。
・前の入居者が使用していた鍵を使えないようにする
・返却されていない合鍵による侵入を防ぐ
・不正に複製された鍵の使用を防ぐ
・古くなった鍵の不具合を防ぐ
・防犯性能を向上させる
・新しい入居者が安心して入居できるようにする
ただし、すべての物件で同じ方法による交換が行われるわけではありません。
■鍵交換費用は必ず必要?
鍵交換費用が必ず必要かどうかは、物件の募集条件や賃貸借契約の内容によって異なります。
物件によっては、契約の条件として鍵交換費用が設定されています。
この場合、借主が「交換は必要ない」と希望しても、費用を外せない可能性があります。
一方、鍵交換を希望する方だけが申し込む任意の扱いになっている物件もあります。
また、貸主が費用を負担し、借主には請求しない物件もあります。
初期費用の見積書に鍵交換費用が記載されている場合は、次の内容を確認しましょう。
・契約上必須の費用か
・希望者だけが支払う任意の費用か
・貸主または管理会社が指定しているか
・鍵を交換しない選択ができるか
・交換しない場合の防犯上の取り扱い
・賃貸借契約書や特約に記載されているか
見積書に記載されているだけでは、必須か任意か分からない場合があります。
契約前に不動産会社へ確認しましょう。
■鍵交換費用は誰が負担する?
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、鍵の紛失や破損がなく、入居者の入れ替わりに伴って行う鍵の交換について、一般的な考え方として貸主負担が示されています。
ただし、このガイドラインは一般的な基準を示したものであり、法律によってすべての賃貸契約へ一律に適用される料金表ではありません。
実際の契約では、借主が鍵交換費用を負担する特約が定められていることがあります。
借主負担の特約について説明を受け、内容を理解したうえで契約した場合は、その条件に沿って費用が必要になる可能性があります。
そのため、鍵交換費用の負担者を判断するときは、次の書類を確認します。
・募集図面
・初期費用見積書
・重要事項説明書
・賃貸借契約書
・契約に付随する特約
・入居時の案内書
「通常は貸主負担だから支払わなくてよい」「見積書にあるから必ず借主負担」と一律に判断せず、契約内容を確認することが大切です。
■鍵交換費用はいくらかかる?
鍵交換費用は、鍵の種類、防犯性能、作業方法などによって異なります。
一般的なシリンダーを使用する場合と、防犯性能の高い鍵、電子錠、カードキーなどを使用する場合では、必要な費用が変わります。
費用に影響する主な要素は次のとおりです。
・鍵やシリンダーの種類
・交換する鍵の個数
・補助錠の有無
・オートロックとの連動
・カードキーや電子錠の設定
・作業費や出張費
・新しく渡される鍵の本数
・消費税を含むか
玄関に鍵が2つ付いている場合は、2か所分の交換費用が必要になる可能性があります。
マンションのエントランスと自宅玄関を1本の鍵で開けられる仕組みでは、専用のシリンダーや鍵が必要となり、一般的な鍵より費用が高くなる場合があります。
金額だけで判断せず、どの種類の鍵へ交換する費用なのか確認しましょう。
■鍵の種類によって費用は変わる
賃貸住宅で使用される鍵には、さまざまな種類があります。
代表的なものとして、次のような鍵があります。
・一般的な刻みのある鍵
・ディンプルキー
・カードキー
・電子錠
・暗証番号式の鍵
・スマートロック
・オートロック連動型の鍵
ディンプルキーは、表面に複数のくぼみがある鍵で、一般的な鍵より複製しにくい商品があります。
カードキーや電子錠では、部品を交換するのではなく、登録情報や暗証番号を変更する場合があります。
鍵の種類によっては、紛失時の再発行や追加作製にも時間と費用がかかる可能性があります。
入居前に次の内容を確認しましょう。
・鍵の種類
・交換または設定変更の方法
・入居時に受け取れる本数
・合鍵を作製できるか
・合鍵作製に管理会社の承諾が必要か
・紛失した場合の費用
・退去時に返却する鍵の本数
■鍵交換はいつ行われる?
鍵交換は、前の入居者が退去したあと、次の入居者へ鍵を引き渡すまでの間に行われることがあります。
ただし、物件や管理会社によって作業の時期は異なります。
原状回復工事や室内清掃と同じ時期に交換する場合もあれば、契約開始日や鍵渡し日の直前に交換する場合もあります。
退去前の物件へ先行申込や先行契約を行う場合は、申し込みの時点で鍵交換が完了していないことが一般的です。
確認したい内容は次のとおりです。
・鍵交換を行う予定日
・契約開始日までに交換されるか
・鍵を受け取れる日
・受け取れる鍵の本数
・交換完了を確認できるか
・オートロック用の鍵も変更されるか
交換時期が分からない場合は、不動産会社を通して管理会社へ確認しましょう。
■本当に新品の鍵へ交換される?
鍵交換と聞くと、新品のシリンダーが取り付けられると思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、管理会社によっては、ほかの空室で使用していたシリンダーと入れ替える方法を採用している場合があります。
この方法では、前の入居者が使用していた鍵では現在の部屋を開けられなくなりますが、シリンダーそのものが新品とは限りません。
また、カードキーや暗証番号式の鍵では、部品を交換せず登録情報だけを変更することがあります。
鍵交換の具体的な方法として、次のようなものが考えられます。
・新品のシリンダーへ交換する
・別の部屋のシリンダーと入れ替える
・カードキーの登録を変更する
・暗証番号を変更する
・電子錠の利用者情報を変更する
・シリンダーを分解して組み替える
新品への交換を希望する場合は、契約前に対応できるか確認しましょう。
■鍵交換費用を支払ったか確認する
鍵交換費用を支払った場合は、初期費用の明細書や領収書を保管しましょう。
請求書に「鍵交換費用」と記載されていても、鍵の種類や交換方法まで書かれていない場合があります。
必要に応じて、次の内容を確認します。
・鍵交換費用の金額
・消費税を含むか
・交換する箇所
・交換する鍵の種類
・作業を行う会社
・交換予定日
・受け取れる鍵の本数
・新品への交換か設定変更か
ただし、防犯上の事情から、交換作業の詳細や部品の管理方法について、すべての情報が開示されるとは限りません。
少なくとも、契約条件として何に対して費用を支払うのか確認しておくことが大切です。
■鍵交換を断ることはできる?
鍵交換を断れるかどうかは、物件の契約条件によって異なります。
任意の費用であれば、交換を希望しないことを伝えられる可能性があります。
一方、賃貸借契約の条件として鍵交換が定められている場合は、交換費用を外すことができない場合があります。
鍵交換を断る前に、次の内容を確認しましょう。
・契約条件として必須か
・貸主が交換を求めているか
・管理会社の防犯上の運用
・保証会社や保険の条件に影響するか
・交換しない場合に使用する鍵
・鍵交換を断った事実が記録されるか
費用を抑えたいという理由だけで交換を断ると、前の入居者が使用していた鍵をそのまま使うことになる可能性があります。
防犯上のリスクも考えたうえで判断しましょう。
■自分で鍵を交換してもよい?
入居者が管理会社へ連絡せず、自分で玄関の鍵を交換することは避けましょう。
玄関の鍵やシリンダーは、建物の設備として扱われることがあります。
無断で交換すると、賃貸借契約に違反する可能性があります。
また、火災、漏水、安否確認などの緊急時に、管理会社が室内へ入れなくなることも考えられます。
自分で鍵交換を希望する場合は、事前に次の内容を確認しましょう。
・貸主や管理会社の承諾が必要か
・使用できる鍵の種類
・指定業者がいるか
・交換費用の負担者
・管理会社へ予備鍵を渡す必要があるか
・退去時に元の鍵へ戻す必要があるか
・交換した部品の保管方法
スマートロックを後付けする場合も、ドアへの穴開け、両面テープ、既存の鍵との干渉などを確認する必要があります。
自己判断で設置せず、管理会社へ相談しましょう。
■入居後に鍵を紛失した場合
入居後に鍵を紛失した場合は、早めに管理会社または指定のサポート窓口へ連絡しましょう。
鍵を落とした場所や、物件を特定できるものと一緒に紛失したかによって、防犯上の危険性が変わります。
確認したい内容は次のとおりです。
・鍵を紛失した日時と場所
・物件名や住所が分かるものも紛失したか
・警察へ遺失届を提出したか
・予備鍵を使用できるか
・鍵交換が必要か
・オートロックの鍵も再発行するか
・交換や再発行にかかる費用
・火災保険やサポートサービスを利用できるか
鍵の紛失による交換や再発行は、入居者負担となる可能性があります。
また、鍵を1本紛失したまま退去すると、退去時にシリンダー交換費用などを請求される場合があります。
鍵の紛失を隠さず、管理会社へ報告しましょう。
■インターネットで見つけた鍵業者へ依頼してよい?
鍵を紛失して室内へ入れない場合、インターネットで鍵業者を探すことがあります。
しかし、広告に表示された料金と実際の請求額が大きく異なるトラブルも報告されています。
「数千円から」と表示されていても、鍵の種類、作業時間、出張費、特殊作業などを理由に、料金が高くなる可能性があります。
賃貸住宅の場合は、外部業者へ依頼する前に、次の連絡先を確認しましょう。
・管理会社
・貸主
・24時間サポート
・火災保険の緊急サービス
・鍵渡しを担当した不動産会社
外部の鍵業者へ依頼する場合は、作業前に総額の見積もりを確認し、料金に納得できないまま作業を進めてもらわないことが大切です。
また、管理会社の承諾なく鍵を交換しないようにしましょう。
■鍵が回りにくい場合
鍵が回りにくい、抜けにくい、途中で引っ掛かるなどの不具合がある場合は、無理に操作しないようにしましょう。
力を入れて回すと、鍵が折れたり、シリンダー内部が破損したりする可能性があります。
市販の油や潤滑剤を使用すると、内部にほこりが付着し、不具合が悪化する場合もあります。
不具合があるときは、次の内容を確認して管理会社へ連絡しましょう。
・いつから不具合があるか
・すべての鍵で同じ症状が出るか
・鍵が曲がっていないか
・玄関ドアにずれがないか
・鍵穴に異物が入っていないか
・開錠や施錠ができるか
・完全に閉められるか
通常の使用による経年劣化なのか、入居者の不適切な使用による破損なのかによって、修理費用の負担が異なる可能性があります。
自分で分解や修理をせず、管理会社の案内に従いましょう。
■退去時はすべての鍵を返却する
賃貸物件を退去するときは、入居時に受け取った鍵や、許可を得て作製した合鍵などを返却します。
返却する可能性があるものは次のとおりです。
・玄関の鍵
・合鍵
・オートロックの鍵
・カードキー
・郵便受けの鍵
・宅配ボックスのカード
・駐車場や駐輪場の鍵
・倉庫や物置の鍵
鍵を紛失している場合は、退去日までに管理会社へ伝えましょう。
紛失した鍵の再発行費用や、シリンダー交換費用を請求される可能性があります。
入居時に受け取った鍵の本数を記録し、保管場所を決めておくことが大切です。
■退去時にも鍵交換費用がかかる?
入居時に鍵交換費用を支払っていても、退去時に再び鍵に関する費用が請求される可能性があります。
ただし、同じ鍵交換に対して必ず二重に支払うという意味ではありません。
例えば、次のような事情がある場合は費用が発生する可能性があります。
・鍵を紛失した
・鍵を破損させた
・無断で合鍵を作製した
・カードキーを返却できない
・入居者が鍵を交換し、元に戻していない
・契約書に退去時の負担が定められている
請求を受けた場合は、費用の名称、理由、契約書の根拠、交換箇所などを確認しましょう。
通常の入居者交代に伴う鍵交換なのか、紛失や破損への対応なのかを分けて考えることが大切です。
■鍵交換費用が見積書になかった場合
物件情報や最初の見積書に鍵交換費用が記載されていなくても、契約手続きの途中で追加される可能性があります。
募集条件の確認漏れ、管理会社からの案内時期、鍵の種類が確定していないことなどが考えられます。
追加費用を案内された場合は、すぐに支払うのではなく次の内容を確認しましょう。
・なぜ追加されたのか
・契約上必須の費用か
・金額はいくらか
・どの鍵を交換するのか
・借主負担となる根拠
・当初の募集条件と違いがないか
・初期費用の総額はいくらになるか
鍵交換費用だけでなく、保証会社、火災保険、24時間サポートなどを含めた最終的な契約金を確認しましょう。
■鍵交換費用を含めて初期費用を比較する
賃貸物件の初期費用を比較するときは、敷金や礼金だけでなく、契約時に必要となる費用の総額を確認します。
主な初期費用は次のとおりです。
・敷金
・礼金
・前家賃
・日割り家賃
・管理費や共益費
・仲介手数料
・保証会社の初回保証料
・火災保険料
・鍵交換費用
・24時間サポート費用
・室内消毒や抗菌施工費
・退去時クリーニング費用
家賃が同じ物件でも、鍵の種類や付帯サービスなどによって初期費用に差が出ることがあります。
一つの費用だけを見て判断せず、契約時に支払う総額と、入居後に必要となる月額費用を分けて確認しましょう。
■契約前に確認したいチェック項目
賃貸物件を契約する前に、鍵交換について次の内容を確認しましょう。
・鍵交換費用はいくらか
・消費税を含むか
・借主負担となる特約があるか
・交換は必須か任意か
・どの種類の鍵へ交換するか
・新品のシリンダーを使用するか
・交換する箇所は何か
・交換日はいつか
・鍵を受け取れる日はいつか
・受け取れる鍵は何本か
・オートロックと連動しているか
・合鍵を作製できるか
・鍵を紛失した場合の費用
・退去時に必要な手続き
・初期費用の総額はいくらか
分からない内容がある場合は、そのまま契約せず、不動産会社から説明を受けましょう。
■埼玉県で賃貸契約の初期費用にお悩みの方へ
スマイファミリー大宮店では、大宮を中心に埼玉県内のお部屋探しについてご相談を承っています。
「鍵交換費用が必須なのか確認したい」
「初期費用の内訳が分からない」
「契約途中で追加費用を案内された」
「防犯性能の高い鍵が付いた物件を探したい」
「初期費用を抑えられる物件を探したい」
「未公開物件も含めて比較したい」
このような場合も、家賃、共益費、保証会社、火災保険、鍵交換、付帯サービスなどを確認しながら、契約時に必要となる費用を整理します。
鍵交換は、新しい入居者が安心して生活を始めるために重要な防犯対策です。
一方で、費用の負担者、交換方法、鍵の種類は物件によって異なります。
見積書の金額だけを見るのではなく、契約上必須なのか、どのような鍵へ交換されるのか、入居時に何本受け取れるのかを確認することが大切です。
埼玉県で賃貸物件の鍵交換費用、初期費用、防犯設備についてお悩みの方は、スマイファミリー大宮店へお気軽にご相談ください。
