埼玉の賃貸物件で共用廊下に私物が置かれていたら?オーナー様の対応と注意点の画像

埼玉の賃貸物件で共用廊下に私物が置かれていたら?オーナー様の対応と注意点

賃貸管理・オーナー様向け

埼玉県でアパートやマンションを所有していると、共用廊下や階段、エントランスなどに、入居者の私物が置かれていることがあります。

傘や小さな植木鉢だけでなく、自転車、ベビーカー、宅配物、段ボール、家具などが置かれている場合もあります。

入居者にとっては一時的に置いたものでも、通行の妨げになったり、火災や地震などの緊急時に避難しにくくなったりする可能性があるため、放置せずに状況を確認することが大切です。

一方で、オーナー様や管理会社が所有者を確認せずに私物を処分すると、入居者とのトラブルにつながるおそれがあります。

今回は、埼玉県で賃貸物件を所有しているオーナー様へ、共用廊下や階段に私物が置かれている場合の確認事項、入居者への案内方法、撤去を進める際の注意点、再発を防ぐための対策を解説します。

■共用部分に置かれやすいもの

賃貸物件の共用部分には、さまざまなものが置かれる可能性があります。

よく見られるものとして、次のような例があります。

・傘や傘立て
・自転車や子ども用自転車
・ベビーカー
・キックボード
・植木鉢
・段ボール
・宅配物
・ごみ袋
・靴や収納ケース
・タイヤ
・家具や家電
・灯油の容器やスプレー缶など
・引っ越し前後の荷物

玄関前に少し置かれているだけであっても、共用廊下は入居者や来訪者が通行する場所です。

物の大きさや置かれている位置によっては、通行や避難、清掃、設備点検などに支障が出る可能性があります。

■共用廊下や階段に私物を置く問題点

共用部分の私物は、単に建物の見た目が悪くなるだけではありません。

主に次のような問題が考えられます。

・通常の通行を妨げる
・火災や地震の際に避難の障害になる
・高齢者や子どもがつまずく
・車いすやベビーカーが通りにくくなる
・消防設備や防火戸の動作を妨げる
・清掃や建物点検ができない
・可燃物へ放火される可能性がある
・強風で物が移動または落下する
・ほかの入居者も物を置くようになる
・物件の管理状態が悪い印象を与える

さいたま市も、火災時に重要な避難経路として階段や廊下を挙げ、避難上支障となる物品や可燃物を置かないよう案内しています。

特に段ボール、古紙、ごみ袋などの可燃物が置かれている場合や、防火戸、消火器、避難器具の周辺がふさがれている場合は、早めに対応しましょう。

■まず現地の状況を確認する

共用部分の私物を見つけた場合は、すぐに処分するのではなく、現地の状況を確認して記録します。

主な確認項目は次のとおりです。

・置かれている場所
・物の種類と数量
・通行できる幅
・消防設備や防火戸への影響
・避難経路をふさいでいないか
・所有者を確認できる表示があるか
・いつから置かれているか
・一時的な荷物か継続的な放置か
・腐敗、液漏れ、異臭などがないか
・落下や転倒の危険がないか
・ほかの入居者から相談が来ているか

写真を撮影する場合は、物の状態だけでなく、廊下や階段のどの位置に置かれているか分かるように撮影しましょう。

確認した日時、対応した担当者、入居者へ案内した内容なども記録しておくと、後から経緯を確認しやすくなります。

■緊急性を判断する

放置物の種類や場所によって、対応の緊急性は異なります。

特に次のような場合は、安全を優先して対応を検討しましょう。

・階段や避難口をふさいでいる
・防火戸や防火シャッターの動作を妨げている
・消火器や消防設備を使用できない
・可燃物が大量に置かれている
・灯油やガスボンベなどの危険物が疑われる
・割れ物や鋭利な物が置かれている
・強風で飛散する可能性がある
・上階から落下する危険がある
・異臭や液漏れが発生している
・腐敗したごみや害虫が確認された

危険物の可能性がある場合や、消防設備、避難経路への影響を判断できない場合は、無理に動かさず、管轄の消防署や専門業者などへ相談することも検討します。

■賃貸借契約書や使用細則を確認する

入居者へ連絡する前に、賃貸借契約書、入居時の案内、使用細則などを確認します。

主に次のような内容が記載されているか確認しましょう。

・共用部分へ私物を置かないこと
・指定された場所以外に自転車を置かないこと
・ごみ出しの場所と時間
・危険物や可燃物の持ち込みに関するルール
・違反した場合の対応
・放置物の撤去に関する取り決め
・入居者への通知方法

契約書や使用細則にルールを記載していても、入居者が内容を覚えていない場合があります。

違反を責めるだけでなく、なぜ共用部分へ物を置いてはいけないのか、安全面も含めて案内することが大切です。

■所有者を確認する

置かれている物の所有者が分からない場合は、建物内の入居者へ確認します。

確認方法として、次のようなものがあります。

・対象となる部屋へ個別に連絡する
・建物内へ確認書を掲示する
・全入居者へ書面やメールを送る
・物品に確認票を取り付ける
・防犯カメラの映像を管理ルールの範囲で確認する
・巡回や清掃を担当する業者へ確認する

物が特定の玄関前に置かれていても、その部屋の入居者が所有者とは限りません。

また、防犯カメラの映像には個人情報やプライバシーに関わる情報が含まれるため、確認や利用は設置目的、管理規程、保存期間などを踏まえて慎重に行いましょう。

■最初は個別に案内する

所有者が分かっている場合は、最初から強い表現で警告するのではなく、状況を確認しながら移動を依頼します。

例えば、次の内容を伝えます。

・確認した日時と場所
・置かれている物
・共用部分であること
・通行や避難の妨げになる可能性があること
・室内または指定された場所へ移動してほしいこと
・移動してほしい期限
・事情がある場合の連絡先

ベビーカーや子ども用自転車などは、室内に収納しにくい事情があるかもしれません。

ただし、事情があるからといって、避難経路をふさいだままでよいわけではありません。入居者の事情を聞いたうえで、駐輪場、専用の保管場所、室内などへ移動できないか相談しましょう。

■建物全体へ周知する

同じような私物が複数の場所に置かれている場合や、所有者が分からない場合は、建物全体への周知を行います。

掲示や通知には、次の内容を記載すると分かりやすくなります。

・共用廊下や階段に私物を置かないこと
・対象となる物の例
・通行や避難の安全を確保するためであること
・移動期限
・移動先
・所有者が連絡する窓口
・期限までに対応できない場合の相談方法

「私物はすべて撤去します」とだけ書くと、入居者が不安を感じたり、処分をめぐるトラブルになったりする可能性があります。

何が対象なのか、いつまでに、どこへ移動してほしいのかを具体的に伝えましょう。

掲示だけでは見てもらえない場合もあるため、必要に応じて各戸への投函、メール、入居者向けアプリなどを組み合わせます。

■期限を決めて再確認する

移動を依頼した後は、期限を過ぎた時点で現地を再確認します。

再確認では、次の内容を記録しましょう。

・物が移動されたか
・一部だけ残っていないか
・同じ場所へ再び置かれていないか
・別の共用部分へ移動していないか
・新しい放置物が増えていないか
・入居者から連絡があったか

対応がない場合は、再度個別に連絡し、契約書や使用細則の該当箇所を示しながら、期限を定めて改善を求めます。

一度の掲示で解決しないこともあるため、連絡と現地確認の履歴を残しながら、段階的に対応しましょう。

■オーナー様が勝手に処分するのは避ける

共用部分に置かれているからといって、その物が直ちに所有者のいない廃棄物になるとは限りません。

自転車、ベビーカー、家具などを所有者の同意なく処分すると、弁償や損害賠償を求められるなど、トラブルにつながる可能性があります。

撤去や処分を検討する場合は、次の内容を確認しましょう。

・所有者を特定できるか
・契約書や使用細則の記載
・これまでの通知内容
・通知した日時と方法
・移動または撤去の期限
・物品の写真と状態
・保管する場合の場所と期間
・処分する場合の根拠と手順

所有者が分からない場合や、高価な物品、施錠された自転車などを処分する場合は、管理会社や弁護士、警察、自治体などへ確認し、物の種類や状況に応じた手続きを検討することが大切です。

■所有者不明の自転車は慎重に対応する

駐輪場や共用部分に、長期間使用されていないと思われる自転車が置かれることがあります。

タイヤの空気が抜けている、ほこりが積もっているという理由だけで、放置自転車と決めつけることは避けましょう。

まずは自転車へ確認票を取り付け、全入居者へ所有確認を行います。

確認票には、次のような内容を記載します。

・所有者確認を行っていること
・連絡期限
・連絡先
・継続して駐輪する場合の手続き
・指定場所へ移動してほしいこと

防犯登録がある自転車や盗難の可能性がある自転車については、警察へ相談したほうがよい場合もあります。

管理会社だけで判断せず、現地の状況に応じて慎重に対応しましょう。

■一時的に保管する場合の注意点

安全確保のために物を移動し、一時的に保管することを検討する場合もあります。

その際は、どの物を、いつ、どこから、どこへ移動したのか記録しましょう。

主な記録項目は次のとおりです。

・物品の写真
・移動前の場所
・移動した日時
・移動した担当者
・物品の状態
・保管場所
・保管期限
・所有者への連絡内容
・返却した日時と相手

移動中に破損したと主張される可能性もあるため、複数の角度から状態が分かる写真を残しておくと安心です。

ただし、すべての放置物を保管しなければならないとは限らず、物の種類や契約内容、緊急性によって対応は異なります。

■ごみと思われる物も確認する

段ボールやごみ袋など、一見すると廃棄物に見える物が置かれていることもあります。

しかし、段ボールの中に私物が入っていたり、引っ越し作業中に一時的に置いていたりする場合があります。

中身が分からない荷物を無断で開封することは避け、まず所有者を確認しましょう。

腐敗、液漏れ、害虫、悪臭などが発生している場合は、ほかの入居者の生活にも影響するため、状況を記録したうえで、管理会社、清掃業者、自治体などへ相談しながら対応します。

■再発を防ぐための対策

共用部分の私物を一度撤去しても、ルールが分かりにくいままでは再び置かれる可能性があります。

再発防止策として、次のような方法が考えられます。

・入居時に共用部分のルールを説明する
・賃貸借契約書や使用細則へ明記する
・写真や図を使って禁止場所を示す
・駐輪許可証や登録シールを導入する
・定期巡回を行う
・清掃業者から報告を受ける
・共用部分の掲示板を整理する
・ごみ出しの場所と時間を分かりやすくする
・入居者が相談できる連絡先を案内する
・必要に応じて保管スペースを見直す

禁止事項だけを伝えるのではなく、「ベビーカーはどこに置けばよいか」「新しい自転車を購入した場合はどう登録するか」など、入居者が取るべき行動も案内すると、ルールを守ってもらいやすくなります。

■収納や駐輪スペースも見直す

共用廊下に同じ種類の物が繰り返し置かれる場合は、入居者のマナーだけでなく、建物の収納や駐輪環境に原因がある可能性もあります。

例えば、次の点を確認しましょう。

・駐輪場の台数が足りているか
・使用していない自転車が場所を占有していないか
・子ども用自転車を置ける場所があるか
・駐輪区画が分かりやすいか
・粗大ごみの出し方が周知されているか
・宅配物が長期間放置される理由がないか
・各住戸の収納量が入居者層に合っているか

すべての要望に対応することは難しくても、原因を確認することで、注意文を繰り返すだけではない改善策を検討できます。

■定期巡回で早めに発見する

共用部分の放置物は、長期間そのままにすると「置いても問題ない場所」と認識され、別の入居者も私物を置く可能性があります。

定期巡回では、次の場所を確認しましょう。

・各階の共用廊下
・階段と踊り場
・エントランス
・駐輪場
・駐車場
・ごみ置き場
・メーターボックスの周辺
・消火器や消防設備の周辺
・防火戸の周辺
・避難器具の周辺

写真付きの巡回記録を残すと、前回からの変化や放置期間を確認しやすくなります。

入居者から相談を受けたときだけでなく、管理側から定期的に確認することが、安全で清潔な住環境の維持につながります。

■埼玉県で共用部分の管理にお悩みのオーナー様へ

スマイファミリー大宮店では、大宮を中心に埼玉県内の賃貸管理についてご相談を承っています。

「共用廊下に私物が置かれている」
「放置自転車の所有者が分からない」
「入居者への注意文を作りたい」
「掲示しても荷物が撤去されない」
「定期巡回や共用部分の確認を任せたい」
「建物の管理ルールを整理したい」

このような場合も、現地の状況、賃貸借契約の内容、入居者への案内履歴、安全への影響などを確認しながら、必要な対応を整理していきます。

共用部分の私物を放置すると、通行や避難の妨げになるだけでなく、物件の印象やほかの入居者の満足度にも影響する可能性があります。

一方、所有者を確認せずに処分すると、別のトラブルにつながるおそれがあります。

現地の状況を記録し、所有者の確認、書面による案内、期限後の再確認という順番で、慎重に対応することが大切です。

埼玉県でアパート・マンションの共用廊下、階段、駐輪場、放置物などの管理にお悩みのオーナー様は、スマイファミリー大宮店へお気軽にご相談ください。

参考:さいたま市「さいたま市の火災と予防策」

※この記事は一般的な情報をまとめたものです。物品の移動や処分について判断が難しい場合は、管理会社、弁護士、警察、消防署、自治体などへご確認ください。

”賃貸管理・オーナー様向け”おすすめ記事

  • 埼玉で生活保護受給者の入居を受け入れるには?オーナー様の確認事項と注意点の画像

    埼玉で生活保護受給者の入居を受け入れるには?オーナー様の確認事項と注意点

    賃貸管理・オーナー様向け

  • 埼玉の賃貸物件で防犯対策を強化するには?オーナー様が確認したいポイントの画像

    埼玉の賃貸物件で防犯対策を強化するには?オーナー様が確認したいポイント

    賃貸管理・オーナー様向け

  • 埼玉の賃貸物件で空室が続く原因は?家賃を下げる前に見直したいポイントの画像

    埼玉の賃貸物件で空室が続く原因は?家賃を下げる前に見直したいポイント

    賃貸管理・オーナー様向け

  • 埼玉の賃貸物件で家賃滞納が発生したら?オーナー様の対応と注意点の画像

    埼玉の賃貸物件で家賃滞納が発生したら?オーナー様の対応と注意点

    賃貸管理・オーナー様向け

  • 埼玉の賃貸物件が長期空室になったら?定期的な管理と劣化を防ぐポイントの画像

    埼玉の賃貸物件が長期空室になったら?定期的な管理と劣化を防ぐポイント

    賃貸管理・オーナー様向け

  • 埼玉の賃貸物件をペット可にするべき?空室対策のメリットと注意点の画像

    埼玉の賃貸物件をペット可にするべき?空室対策のメリットと注意点

    賃貸管理・オーナー様向け

もっと見る