
埼玉で生活保護受給中に同居人を増やせる?世帯変更と賃貸契約の注意点
生活保護を受給しながら賃貸物件で暮らしている方のなかには、結婚、家族との同居、介護などをきっかけに、同居人を増やしたいと考える方もいらっしゃると思います。
また、「交際相手と一緒に暮らしたい」「親や子どもを呼び寄せたい」「契約名義を変更したい」と考えることもあるでしょう。
生活保護を受給中でも、同居人を増やすことが一律に禁止されているわけではありません。
ただし、本人同士で決めるだけではなく、生活保護制度と賃貸借契約の両方について手続きが必要になる可能性があります。
生活保護では世帯の人数や収入状況などをもとに保護の内容が決まるため、新しい同居人が加わると保護費や住宅扶助が見直されることがあります。
賃貸借契約では、契約書に記載されていない人を無断で住まわせると、契約違反になる可能性があります。
今回は、埼玉県で生活保護を受給しながら賃貸物件に住んでいる方へ、同居人を増やす場合の手続き、世帯変更、住宅扶助、契約名義に関する注意点を解説します。
■同居人を増やす前に相談する
生活保護を受給中に同居人を増やしたい場合は、実際に一緒に暮らし始める前に、担当ケースワーカーへ相談しましょう。
同居後に報告するのではなく、次のような段階で相談することが大切です。
・結婚して一緒に暮らす予定が決まった
・交際相手との同居を検討している
・親や子どもと暮らすことになった
・親族を一時的ではなく継続して住まわせたい
・介護や支援のために家族が同居する予定になった
・現在の同居人が転出することになった
・出産によって世帯人数が増える
・契約者や世帯主を変更したい
同居する人との関係、収入、資産、同居する理由、生活費の負担方法などによって、福祉事務所の確認内容が異なります。
相談しただけで、直ちに生活保護が終了するとは限りません。
同居後の世帯状況を確認したうえで、保護の継続、保護費の変更、世帯の取り扱いなどが判断されます。
■世帯員の増減は届出が必要
生活保護を受給している方は、収入や支出などの生計状況、居住地、世帯構成に変化があった場合、福祉事務所へ速やかに届け出る必要があります。
同居人が増えることは、世帯構成に関わる大きな変化です。
例えば、次のような場合は届出が必要になる可能性があります。
・配偶者が転入した
・交際相手と共同生活を始めた
・子どもが戻ってきた
・親と一緒に暮らし始めた
・兄弟姉妹や親族を住まわせた
・同居人が就職または退職した
・同居人に年金や仕送りなどの収入がある
・同居していた人が転出した
住民票を移していない場合でも、実際に同じ住居で生活している状態が続けば、世帯状況の確認対象になる可能性があります。
住民票だけで判断せず、実際の居住状況を担当ケースワーカーへ正しく伝えましょう。
■生活保護は世帯単位が原則
生活保護は、原則として世帯を単位に必要性が判断されます。
同じ住居に住み、生計を一つにしている場合は、原則として同じ世帯として認定される可能性があります。
そのため、生活保護を受給している方の住居へ、新たに収入のある人が同居すると、その人の収入や資産などを含めて保護の必要性が確認されることがあります。
確認される可能性がある内容は、次のとおりです。
・同居する人の氏名と続柄
・同居を始める時期
・同居する理由
・収入や勤務状況
・年金や各種手当の受給状況
・預貯金や資産
・家賃や生活費の負担方法
・食費や光熱費を分けているか
・今後も継続して同居する予定か
「家賃を別々に負担する」「財布を分けている」という事情だけで、必ず別世帯として扱われるとは限りません。
実際の生活状況を確認したうえで福祉事務所が判断するため、自己判断で別世帯として申告しないようにしましょう。
■同居すると生活保護はどうなる?
同居人が増えた場合の取り扱いは、同居する人の収入、資産、関係性、生活状況などによって異なります。
考えられる取り扱いとして、次のようなものがあります。
・世帯人数の変更に合わせて保護費が見直される
・同居人の収入を含めて保護の要否が再確認される
・世帯全体の収入が最低生活費に満たない場合は保護が継続する
・収入が増えたことで保護費が減額される
・世帯全体で生活できると判断され、保護が廃止になる
・事情によって世帯の取り扱いが個別に検討される
収入のある人と同居したからといって、必ずその時点で生活保護が廃止されるわけではありません。
一方で、同居人の収入や仕送りなどを申告せず、同居前と同じ保護費を受け続けると、後から保護費の返還を求められる可能性があります。
同居を検討した段階で相談し、どのような書類や申告が必要になるか確認しましょう。
■一時的な宿泊と同居の違い
家族や交際相手が数日泊まる場合と、その部屋を生活の拠点として継続的に暮らす場合では、状況が異なります。
ただし、「週の半分だけ泊まっている」「住民票は別の住所にある」という理由だけで、必ず一時的な宿泊として扱われるとは限りません。
次のような状況がある場合は、実質的な同居と判断される可能性があります。
・継続して寝泊まりしている
・衣類や生活用品を置いている
・部屋の鍵を持っている
・郵便物を受け取っている
・家賃や光熱費を負担している
・食事や生活費を一緒にしている
・他に生活の拠点がない
・近隣から見ても日常的に居住している
一時的な宿泊なのか、継続的な同居に当たるのか迷う場合は、長期間そのままにせず、ケースワーカーへ状況を説明しましょう。
■貸主や管理会社の承諾も確認する
福祉事務所へ相談しただけで、賃貸借契約上の手続きが完了するわけではありません。
賃貸借契約書には、契約者と一緒に住む同居人の氏名が記載されていることがあります。
新しい同居人を追加する場合は、貸主や管理会社への届出、または事前承諾が必要になる可能性があります。
国土交通省の賃貸住宅標準契約書でも、新たな同居人の追加は、貸主の承諾が必要となる事項として示されています。
実際の取り扱いは契約内容によって異なるため、次の項目を確認しましょう。
・同居人追加についての契約条項
・貸主の事前承諾が必要か
・同居人追加の申請書があるか
・本人確認書類が必要か
・入居審査を受ける必要があるか
・保証会社へ変更手続きが必要か
・緊急連絡先の変更が必要か
・契約書の再作成や覚書が必要か
・事務手数料がかかるか
福祉事務所から同居について確認を受けても、貸主の承諾が不要になるわけではありません。
制度上の手続きと契約上の手続きは、それぞれ分けて確認することが大切です。
■無断で同居人を増やすとどうなる?
貸主や管理会社へ連絡せず、契約書に記載されていない人を継続して住まわせると、契約違反として問題になる可能性があります。
また、生活保護を受給している方が福祉事務所へ同居を届け出なかった場合は、世帯や収入の状況を正しく確認できなくなります。
無断同居によって、次のような問題が発生する可能性があります。
・管理会社や貸主から事実確認を受ける
・同居人の退去を求められる
・契約内容の変更や再審査が必要になる
・保証会社の契約条件に影響する
・入居人数に合わない使用として指摘される
・保護費の変更や返還が必要になる
・近隣トラブルの対応が難しくなる
同居が発覚しないように生活するのではなく、同居を始める前に必要な手続きを確認しましょう。
■同居人を追加できない物件もある
同居人を増やしたいと希望しても、現在の物件で認められない場合があります。
例えば、次のような事情が考えられます。
・単身者限定の物件
・契約上の入居人数を超える
・部屋の広さが世帯人数に合わない
・シェアや親族以外との同居が認められていない
・貸主の承諾を得られない
・保証会社の再審査に通らない
・高齢者向けや学生向けなど入居条件がある
・社宅や定期借家など契約上の制約がある
現在の物件で同居できない場合は、複数人で入居できる物件への転居を検討することがあります。
ただし、生活保護を受給中の転居では、物件を契約する前にケースワーカーへ相談することが重要です。
■出生によって世帯人数が増える場合
出産によって子どもが生まれた場合も、世帯人数が変わるため、福祉事務所への届出が必要です。
貸主や管理会社に対しても、入居者情報の変更について連絡しましょう。
契約書によっては、出生による同居人の追加について、通常の同居人追加とは異なる取り扱いになっている場合があります。
確認する内容は次のとおりです。
・福祉事務所への出生の届出
・保護費の変更手続き
・管理会社への入居者変更の連絡
・保証会社への届出
・火災保険の登録内容
・緊急連絡先
・現在の間取りで継続して居住できるか
子どもが生まれたことだけを理由に、直ちに転居しなければならないとは限りません。
今後の世帯人数や部屋の広さ、生活環境などを考え、必要に応じてケースワーカーや管理会社へ相談しましょう。
■結婚して同居する場合
生活保護を受給中に結婚し、配偶者と一緒に暮らす場合は、婚姻届だけで手続きが完了するわけではありません。
福祉事務所へ結婚と同居の予定を伝え、配偶者の収入、資産、生活状況などを確認してもらいます。
賃貸借契約についても、次の内容を確認します。
・配偶者を同居人として追加できるか
・契約者の名義を変更するか
・保証会社の再審査が必要か
・緊急連絡先を変更するか
・住宅扶助の振込方法が変わるか
・現在の部屋に二人で住めるか
配偶者に収入がある場合は、その収入を含めて世帯全体の保護の要否が確認される可能性があります。
結婚や同居を隠すのではなく、生活を始める前に必要な手続きを確認しましょう。
■親や子どもと同居する場合
親の介護、子どもの帰宅、家族関係の変化などにより、親族と同居することもあります。
親族であっても、自由に同居人として追加できるとは限りません。
福祉事務所では、同居する人の年金、給与、各種手当、仕送り、預貯金などを確認する場合があります。
管理会社や貸主からは、本人確認書類、続柄、勤務先、緊急連絡先などの提出を求められることがあります。
家族であることだけを理由に手続きを省略せず、福祉事務所と管理会社の双方へ相談しましょう。
■介護や見守りを目的とした同居
介護や日常生活の支援を目的に、親族などが一緒に住むケースもあります。
この場合も、継続して同じ住居で生活するのであれば、世帯状況や契約内容の確認が必要です。
同居人が介護者であっても、生活費を一緒にしているか、他に住居があるか、どの程度滞在するかなどによって取り扱いが異なる可能性があります。
また、同居ではなく、定期的な訪問介護や見守りサービスを利用する方法が適している場合もあります。
本人の健康状態や生活状況を踏まえ、ケースワーカー、ケアマネジャー、管理会社などへ相談しましょう。
■住宅扶助はどう変わる?
同居人が増えて世帯人数が変わると、住宅扶助の上限や保護費が見直される可能性があります。
ただし、人数が増えれば必ず家賃の上限が上がるとは限りません。
現在の家賃、世帯人数、地域の基準、同居人の収入などをもとに判断されます。
確認したい内容は次のとおりです。
・同居後の世帯認定
・世帯人数に応じた住宅扶助の上限
・現在の家賃を継続して認定できるか
・共益費など本人負担分の支払い
・代理納付の内容に変更があるか
・保護費全体がどのように変わるか
現在より広い部屋が必要になった場合でも、自己判断で転居先を契約せず、先にケースワーカーへ相談しましょう。
■契約名義の変更は簡単にできる?
結婚や家族との同居をきっかけに、賃貸借契約の名義を変更したいと考えることがあります。
ただし、契約者の氏名が変わる場合と、契約者そのものを別の人へ変更する場合では、手続きが異なります。
例えば、結婚などによって現在の契約者の姓が変わっただけであれば、氏名変更の届出で対応できる可能性があります。
一方、現在の契約者から同居人へ契約上の地位を移す場合は、単なる氏名変更ではありません。
新しい契約者について、次のような手続きが必要になる可能性があります。
・貸主の承諾
・新たな入居審査
・保証会社の審査
・賃貸借契約の再締結
・火災保険の変更
・契約事務手数料
・敷金などの取り扱い確認
生活保護の受給者を契約者から外す場合は、住宅扶助や代理納付にも影響する可能性があります。
管理会社とケースワーカーの双方へ相談し、手続きの順番を確認しましょう。
■名義貸しは行わない
審査を通すために、実際には住まない親族などを契約者にすることは避けましょう。
契約名義人と実際の入居者が異なると、次のような問題につながる可能性があります。
・賃貸借契約違反
・保証会社との契約上の問題
・家賃の支払い名義が一致しない
・設備故障や緊急時の連絡が難しくなる
・住宅扶助の認定に影響する
・退去や更新手続きを進められない
賃貸物件を借りる際は、実際に居住する人と契約者、同居人を正しく申告しましょう。
■同居人が働き始めた場合
同居後に同居人が就職したり、勤務先や収入が変わったりした場合は、福祉事務所への申告が必要になる可能性があります。
給与だけでなく、次のような収入も確認対象になることがあります。
・アルバイトやパートの給与
・年金
・各種手当
・仕送り
・保険金
・事業収入
・継続的な援助
収入があることだけで生活保護を受けられなくなるとは限りません。
世帯全体の収入と最低生活費を比較して、保護の要否や支給額が判断されます。
収入を申告せず、後から確認された場合は、保護費の返還などが必要になる可能性があるため、変化があれば早めに届け出ましょう。
■同居人が退去した場合も連絡する
同居人が増えた場合だけでなく、同居人が転出した場合も世帯構成が変わります。
次のような場合は、福祉事務所と管理会社へ連絡しましょう。
・配偶者と別居することになった
・同居していた家族が転居した
・子どもが独立した
・介護のために同居していた親族が退去した
・契約者が退去し、同居人だけが残る予定になった
特に契約者本人が退去し、同居人だけが住み続ける場合は、賃貸借契約をそのまま継続できない可能性があります。
退去後に相談するのではなく、予定が決まった段階で管理会社へ確認しましょう。
■同居開始までの流れ
生活保護受給中に同居人を増やす場合は、次のような流れで確認すると安心です。
1.担当ケースワーカーへ同居の予定を相談する
2.同居する人の収入や生活状況を伝える
3.必要な届出や書類を確認する
4.賃貸借契約書の同居人に関する条項を確認する
5.管理会社または貸主へ同居人追加を相談する
6.必要に応じて保証会社の審査を受ける
7.福祉事務所と管理会社の確認後に同居を始める
8.住民票など必要な住所変更を行う
9.保護費や住宅扶助の変更内容を確認する
状況によって順番や必要書類は異なります。
同居日を先に決めるのではなく、手続きにかかる期間も考えて準備しましょう。
■相談時に整理しておくこと
ケースワーカーや管理会社へ相談する際は、次の内容を整理しておくと話を進めやすくなります。
・同居する人の氏名
・本人との関係
・同居を始める予定日
・同居する理由
・勤務先と収入
・現在の住所
・住民票を移す予定
・家賃や生活費の負担方法
・同居する期間
・契約名義を変更する予定があるか
・緊急連絡先
・必要な配慮や支援
分からない項目がある場合も、自己判断で記載せず、確認先を尋ねましょう。
■埼玉県で生活保護受給中の同居や住み替えにお悩みの方へ
スマイファミリー大宮店では、大宮を中心に埼玉県内のお部屋探しについてご相談を承っています。
「結婚を予定しており、現在の部屋で同居できるか知りたい」
「親や子どもと暮らせる物件を探したい」
「単身用の部屋から二人入居可能な物件へ移りたい」
「同居人を追加する際の賃貸手続きが分からない」
「契約名義を変更できるか確認したい」
「生活保護に対応した複数人入居可能な物件を探したい」
このような場合も、現在の契約内容、世帯人数、希望する間取り、住宅扶助の範囲などを確認しながら、条件に合う物件を一緒に整理していきます。
生活保護受給中の同居や転居では、福祉事務所と貸主・管理会社の両方への相談が必要になる場合があります。
同居や契約を先に進めるのではなく、必要な承諾や手続きの順番を確認することが大切です。
埼玉県で生活保護受給中の同居人追加、世帯変更、名義変更、複数人で暮らせる賃貸物件についてお悩みの方は、スマイファミリー大宮店へお気軽にご相談ください。